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やっとこさ本編
…事態は着実に動き出す…
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どこからそんな発想が出てくるの!?もう弟の言葉とは思えません。
「何でそうなるの!?」
「そう見えてるからだよ、前々からいつか言ってやろうと思ってたんだ。それとも他に好きな人でも?」
その時ふっと輝君の事を思い出しました。今晩のうちにメールしようと思ってたんだ。きちんと彼の人柄を知った上で考えよう、まずはコミュニケーションを取るために僕の連絡先を教えるつもりなんです。
「……その方向で考えようかな?って人はいる」
「ふぅん、多分無駄骨だと思うけど」
勇は僕の淡い悩みをばっさりと切り捨ててきやがります。そんなの分かんないじゃない!
「何?嫌な言い方するね、始まってもいないのに」
「そりゃさ、宿命までは変えられないからね。その気になって変えられるのは運命までだよ」
それにさ。勇は元に戻った大きな目を僕に向けてきました。
「悪いけど伽月君以外の人は認めないよ」
「別に認めてもらわなくて良いもん、何で僕の恋人選びに勇の許可が要るのさ?」
「今に分かるよ、僕の言ってる事がね。それとさ、もし伽月君と付き合う事になったら兄ちゃんのクラスメイト紹介してよ」
「紹介したって子供は相手にされないよ」
「そんなの分かんないじゃないか!」
分かるね。この年頃の女の子は基本歳上を好むものなのさっ、まぁ伽月君の前カノみたいな事もあるけどそれは多分見た目だってあったと思うよ。
「伽月君は歳上と付き合ってた!」
「畠中家と小田原家とのルックスの出来の差を考えなさい」
うっ……勇はガックリと肩を落としてしまいます。思春期の男の子には厳しい話かも知れませんが、現実はしっかりと受け止めようね、弟よ。僕は洗い物を終えたので、もう少し絵本の構想を練ろうと部屋に戻ります。
「部屋に戻るね、宿題残ってるから」
「うん……でもさっき言った事忘れないでよ」
分かったよ……一応そう返事はしましたが多分これまでと変わらないと思うよ。それにしても随分と押してきたなぁ、普段こんな事なかなか無いのでそれが逆に僕の頭から離れなくなりました。
日付変わって、普段通り学校に到着した俺は、おはようと声を掛けられた。聞き馴染みのある声だったので振り返ると遵斗がにこやかにこっちにやって来る。
「うす、今日遅くないか?」
「あぁ、電車がちょっと遅れてさ」
そっか。俺たちは何気無い言葉を交わしてごく普通に並んで歩く。一年生の教室は二階にあって、階段を昇って左折するとABC組、右折すると俺たちDEF組になってる。
「テスト月末だな、ちょっと息抜きに金曜の放課後遊ばね?」
「金曜かぁ……バイトなんだよ」
「何時に終わるんだ?実は知り合いからライブハウスのチケット譲ってもらったんだ」
遵斗はケータイを取り出してライブハウスの場所の地図を見せてくる。商店街の地下エリアかぁ、バイト先から一駅だし土曜は数学無いから行こうかな?
「四時に入って七時に終わる、間に合うか?」
「前座があるから間に合わなくてもいいよ、それよりバイト先から近いのか?」
「あぁ、電車で一駅」
「それなら大丈夫だよ、決まりだな」
「一応保護者にメールだけしとく」
「何でだよ?別にいちいち言わなくても……」
遵斗はケータイを取り出してメールを打つ俺を変な顔で見る。
「俺居候だからさ、保護者の一人は体弱いから余計な心配かけない様にしてるだけだよ」
へぇ。その返答が俺にはちょっと引っ掛かったけど、その時は大して気にも留めずに波那ちゃんにメールを送信した。
で、教室に入るともうほとんどのクラスメイトが顔を見せてて賑やかな状態になってた。その中で輝は一人席に着いてニタニタしてる。
「うす、何ニタニタしてんだよ?」
俺は自分の席に着いて隣の輝に声を掛ける。
「あぁ、おはよう。一歩前進したよ」
前進?そうか、誠の奴昨日のうちにメールしたんだな。
「何がだよ?」
俺と一緒に居る流れで遵斗も話に参加する。
「“白雪姫”からメールが来たんだ、ちょっとした自己紹介だけだったけど、ですます調が可愛くて」
「それってよそよそしい感じしないか?」
「変に馴れ馴れしいのより全然良いよ」
「何か変にご機嫌伺われてる様で嫌だけどな」
そお?輝と遵斗の会話が盛り上がり始めたので俺は何となく気持ちが離れてよそ見すると、教室の入口付近で田丸が何か言いたげにこっちを見てる。普段ならずかずかと中に入ってくるのに……立ち上がろうとする俺の腕に物凄い負荷が掛かってきた。
「どこ行くんだよ?もう一~二分もしたら予鈴鳴るぞ」
「あぁ……そっか」
腕の負荷は遵斗によるもので、時計を見ると確かにもうすぐ予鈴の時間だ。廊下に立ってる田丸に今は無理だと視線を送ると、アイツも分かったと胸辺りで右手の平を見せると教室に戻っていった。
「何でそうなるの!?」
「そう見えてるからだよ、前々からいつか言ってやろうと思ってたんだ。それとも他に好きな人でも?」
その時ふっと輝君の事を思い出しました。今晩のうちにメールしようと思ってたんだ。きちんと彼の人柄を知った上で考えよう、まずはコミュニケーションを取るために僕の連絡先を教えるつもりなんです。
「……その方向で考えようかな?って人はいる」
「ふぅん、多分無駄骨だと思うけど」
勇は僕の淡い悩みをばっさりと切り捨ててきやがります。そんなの分かんないじゃない!
「何?嫌な言い方するね、始まってもいないのに」
「そりゃさ、宿命までは変えられないからね。その気になって変えられるのは運命までだよ」
それにさ。勇は元に戻った大きな目を僕に向けてきました。
「悪いけど伽月君以外の人は認めないよ」
「別に認めてもらわなくて良いもん、何で僕の恋人選びに勇の許可が要るのさ?」
「今に分かるよ、僕の言ってる事がね。それとさ、もし伽月君と付き合う事になったら兄ちゃんのクラスメイト紹介してよ」
「紹介したって子供は相手にされないよ」
「そんなの分かんないじゃないか!」
分かるね。この年頃の女の子は基本歳上を好むものなのさっ、まぁ伽月君の前カノみたいな事もあるけどそれは多分見た目だってあったと思うよ。
「伽月君は歳上と付き合ってた!」
「畠中家と小田原家とのルックスの出来の差を考えなさい」
うっ……勇はガックリと肩を落としてしまいます。思春期の男の子には厳しい話かも知れませんが、現実はしっかりと受け止めようね、弟よ。僕は洗い物を終えたので、もう少し絵本の構想を練ろうと部屋に戻ります。
「部屋に戻るね、宿題残ってるから」
「うん……でもさっき言った事忘れないでよ」
分かったよ……一応そう返事はしましたが多分これまでと変わらないと思うよ。それにしても随分と押してきたなぁ、普段こんな事なかなか無いのでそれが逆に僕の頭から離れなくなりました。
日付変わって、普段通り学校に到着した俺は、おはようと声を掛けられた。聞き馴染みのある声だったので振り返ると遵斗がにこやかにこっちにやって来る。
「うす、今日遅くないか?」
「あぁ、電車がちょっと遅れてさ」
そっか。俺たちは何気無い言葉を交わしてごく普通に並んで歩く。一年生の教室は二階にあって、階段を昇って左折するとABC組、右折すると俺たちDEF組になってる。
「テスト月末だな、ちょっと息抜きに金曜の放課後遊ばね?」
「金曜かぁ……バイトなんだよ」
「何時に終わるんだ?実は知り合いからライブハウスのチケット譲ってもらったんだ」
遵斗はケータイを取り出してライブハウスの場所の地図を見せてくる。商店街の地下エリアかぁ、バイト先から一駅だし土曜は数学無いから行こうかな?
「四時に入って七時に終わる、間に合うか?」
「前座があるから間に合わなくてもいいよ、それよりバイト先から近いのか?」
「あぁ、電車で一駅」
「それなら大丈夫だよ、決まりだな」
「一応保護者にメールだけしとく」
「何でだよ?別にいちいち言わなくても……」
遵斗はケータイを取り出してメールを打つ俺を変な顔で見る。
「俺居候だからさ、保護者の一人は体弱いから余計な心配かけない様にしてるだけだよ」
へぇ。その返答が俺にはちょっと引っ掛かったけど、その時は大して気にも留めずに波那ちゃんにメールを送信した。
で、教室に入るともうほとんどのクラスメイトが顔を見せてて賑やかな状態になってた。その中で輝は一人席に着いてニタニタしてる。
「うす、何ニタニタしてんだよ?」
俺は自分の席に着いて隣の輝に声を掛ける。
「あぁ、おはよう。一歩前進したよ」
前進?そうか、誠の奴昨日のうちにメールしたんだな。
「何がだよ?」
俺と一緒に居る流れで遵斗も話に参加する。
「“白雪姫”からメールが来たんだ、ちょっとした自己紹介だけだったけど、ですます調が可愛くて」
「それってよそよそしい感じしないか?」
「変に馴れ馴れしいのより全然良いよ」
「何か変にご機嫌伺われてる様で嫌だけどな」
そお?輝と遵斗の会話が盛り上がり始めたので俺は何となく気持ちが離れてよそ見すると、教室の入口付近で田丸が何か言いたげにこっちを見てる。普段ならずかずかと中に入ってくるのに……立ち上がろうとする俺の腕に物凄い負荷が掛かってきた。
「どこ行くんだよ?もう一~二分もしたら予鈴鳴るぞ」
「あぁ……そっか」
腕の負荷は遵斗によるもので、時計を見ると確かにもうすぐ予鈴の時間だ。廊下に立ってる田丸に今は無理だと視線を送ると、アイツも分かったと胸辺りで右手の平を見せると教室に戻っていった。
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