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やっとこさ本編
語り部ジャック 泰地編 鈍感過ぎる兄
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「え?僕そこは気にした事無いですよ、やっかまれて最初は大変だったんですから。確かにお洒落で可愛い子が多いですし身だしなみには気を遣いますけど」
誠は不思議そうに兄さんを見てる。まぁ俺たちにまでカミングアウトはしてないけど、勘付かれてるとは思ってるぞ。
「何だ?学校生活満喫してねぇのか?」
「学校は楽しいですよ、むしろ女の子だらけのクラスで気楽なくらいです」
「授業中とかときめいたりしないのか?」
「しませんよ、だって恋愛対象じゃないですもん……そろそろ波那ちゃん手伝ってきますね」
さっきから何おかしな会話してんだよ……そろそろ気付いてくれ、兄さん。誠も馬鹿らしく(?)なってキッチンに逃げてったぞ。
「さっきから会話噛み合ってないよ……はい、紅茶」
兄さん波那ちゃんにすっかり呆れられてる、こういうのって気付くもんだろ?誠とは付き合いもそれなりに長いし。それに恋愛する時どうすんだよ?ある程度勘で探り当てられるもんなんじゃないのか?でも波那ちゃんの事もあるから何とも言えない、好みのタイプ過ぎてそれすら無視してそうだ。
「へっ?どっか変だったか?」
……強いて言うなら何もかも、だな。
「気付いてなかったんだね……」
何がだよ?と言う兄さんの言葉には答えずに、波那ちゃんはため息一つ吐いて再びキッチンに入っていく。
「おいっ!何なんだよ、そのため息」
兄さんちょっと不機嫌になってるや、波那ちゃんのため息を訳すと、あなたって鈍感ねってところだと思う。俺は兄さんの向かいに座って知らないのか?と訊ねてみた。
「何をだよ?」
「誠が女の子に興味無いって事」
「えっ?そうなのか?」
「そうだよ、本当に気付いてなかったんだな」
波那ちゃんじゃないけど俺も呆れてしまう。すると誠がゼリーを持ってきてくれる。
「勘付かれてると思ってたから言わなかったんですが……」
まさか気付いてなかったとは、だろうな。今勝手に『……』の部分を訳してみた。言えよな。兄さんは呑気そうに笑ってるけどそう言う問題じゃないと思う。
「お前らも気付いてたんなら……」
「それはダメでしょ、アウティングになっちゃうってば」
「星哉君なら構わないよ、だってその事で誹謗中傷なんてあり得ないでしょ?」
誠は兄さんの事信頼してるからな、元々子供や年少者、親切なご老人に動物、植物には優しい人だからな。ただ威張り散らしてるオッサンオバサン共には容赦ゼロだ、そこんとこは妙にハッキリと態度に出す。
「取り敢えず食べようよ、誠君のお手製ゼリー」
「そうだな、伽月の分残してんのか?」
もちろん。波那ちゃんはにっこりと笑って頷いてる。
「このしっかりしてないのは完全に伽月好みだからな、アイツ泣いて喜ぶんじゃねぇか?」
兄さんの言葉に波那ちゃんと俺は思わず固まってしまい、誠も手が止まってる。今それ言うか?昨日見舞いに行って何も感じなかったのか?この人どうやって社会生活送ってるんだ?いや、案外そのKYっ振りのお陰で今まで渡り歩けてるのかも知れない。
ところが誠は兄さんを気遣ってか天然なのかは不明だけど、顔を上げてにっこりと微笑んだんだ。さっき見せてた“可愛い”どころじゃない、兄さんのKYを見事に中和させる天使の笑顔だった。
「そうだと良いな、彼に食べて欲しいから」
告れ!伽月!気付け!誠!こんなとこで遠慮してる場合じゃないぞ!俺は誠のその一言で二人の未来に光が見えた。
夕方になって誠が帰宅、兄さんが送ってってるその間に波那ちゃんは昨日話題に上った秘密兵器に会ってくる、と言った。
「遅くなる様なら連絡する」
「うん、調理の方は俺がするから任せといて」
「下ごしらえは今日のうちに済ませとくね」
明日から波那ちゃんの作戦が動き出す、と思うとちょっとワクワクしてくる。でもその前に伽月の体調が戻らない事には何にも始まらないのか……。
誠は不思議そうに兄さんを見てる。まぁ俺たちにまでカミングアウトはしてないけど、勘付かれてるとは思ってるぞ。
「何だ?学校生活満喫してねぇのか?」
「学校は楽しいですよ、むしろ女の子だらけのクラスで気楽なくらいです」
「授業中とかときめいたりしないのか?」
「しませんよ、だって恋愛対象じゃないですもん……そろそろ波那ちゃん手伝ってきますね」
さっきから何おかしな会話してんだよ……そろそろ気付いてくれ、兄さん。誠も馬鹿らしく(?)なってキッチンに逃げてったぞ。
「さっきから会話噛み合ってないよ……はい、紅茶」
兄さん波那ちゃんにすっかり呆れられてる、こういうのって気付くもんだろ?誠とは付き合いもそれなりに長いし。それに恋愛する時どうすんだよ?ある程度勘で探り当てられるもんなんじゃないのか?でも波那ちゃんの事もあるから何とも言えない、好みのタイプ過ぎてそれすら無視してそうだ。
「へっ?どっか変だったか?」
……強いて言うなら何もかも、だな。
「気付いてなかったんだね……」
何がだよ?と言う兄さんの言葉には答えずに、波那ちゃんはため息一つ吐いて再びキッチンに入っていく。
「おいっ!何なんだよ、そのため息」
兄さんちょっと不機嫌になってるや、波那ちゃんのため息を訳すと、あなたって鈍感ねってところだと思う。俺は兄さんの向かいに座って知らないのか?と訊ねてみた。
「何をだよ?」
「誠が女の子に興味無いって事」
「えっ?そうなのか?」
「そうだよ、本当に気付いてなかったんだな」
波那ちゃんじゃないけど俺も呆れてしまう。すると誠がゼリーを持ってきてくれる。
「勘付かれてると思ってたから言わなかったんですが……」
まさか気付いてなかったとは、だろうな。今勝手に『……』の部分を訳してみた。言えよな。兄さんは呑気そうに笑ってるけどそう言う問題じゃないと思う。
「お前らも気付いてたんなら……」
「それはダメでしょ、アウティングになっちゃうってば」
「星哉君なら構わないよ、だってその事で誹謗中傷なんてあり得ないでしょ?」
誠は兄さんの事信頼してるからな、元々子供や年少者、親切なご老人に動物、植物には優しい人だからな。ただ威張り散らしてるオッサンオバサン共には容赦ゼロだ、そこんとこは妙にハッキリと態度に出す。
「取り敢えず食べようよ、誠君のお手製ゼリー」
「そうだな、伽月の分残してんのか?」
もちろん。波那ちゃんはにっこりと笑って頷いてる。
「このしっかりしてないのは完全に伽月好みだからな、アイツ泣いて喜ぶんじゃねぇか?」
兄さんの言葉に波那ちゃんと俺は思わず固まってしまい、誠も手が止まってる。今それ言うか?昨日見舞いに行って何も感じなかったのか?この人どうやって社会生活送ってるんだ?いや、案外そのKYっ振りのお陰で今まで渡り歩けてるのかも知れない。
ところが誠は兄さんを気遣ってか天然なのかは不明だけど、顔を上げてにっこりと微笑んだんだ。さっき見せてた“可愛い”どころじゃない、兄さんのKYを見事に中和させる天使の笑顔だった。
「そうだと良いな、彼に食べて欲しいから」
告れ!伽月!気付け!誠!こんなとこで遠慮してる場合じゃないぞ!俺は誠のその一言で二人の未来に光が見えた。
夕方になって誠が帰宅、兄さんが送ってってるその間に波那ちゃんは昨日話題に上った秘密兵器に会ってくる、と言った。
「遅くなる様なら連絡する」
「うん、調理の方は俺がするから任せといて」
「下ごしらえは今日のうちに済ませとくね」
明日から波那ちゃんの作戦が動き出す、と思うとちょっとワクワクしてくる。でもその前に伽月の体調が戻らない事には何にも始まらないのか……。
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