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やっとこさ本編
語り部ジャック 泰地編 帰ってきた伽月
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月曜日の夕方、波那ちゃんはいつもの様に午後四時までの療養勤務、兄さんはΔΔΔ区立病院へ弟を迎えに行ってるところだ。俺は波那ちゃんの代わりにキッチンに立って夕飯の準備、下ごしらえは波那ちゃんが万全にしてくれてるからあとは調理するだけ。
今頃波那ちゃんは秘密兵器と会ってるところだと思う、そう言ってる間に二人が帰ってきた。
【ただいま】
伽月はスケッチブック……なんて持ってたか?
「さっき買ってきた、これの方が見易いだろ?」
そうだね。俺は返事こそしたけど別にキャン●スでも良くないか?と内心は思ってた。だって伽月は絵を描くからスケッチブックのストックは家にあるはず、何も今買わなくても……。
「それと、だ」
兄さんは伽月に目配せすると更なるお買い物アイテムを出してくる。伽月が取り出したのは油性ペン、しかも十二色だ。要るか?
「十八色と二十四色もあったんだけどな、これで十分なんだと」
十分過ぎるよ、間違いなく使わない色も出てくるはずだ……それでもアイツは嬉しそうにしてやがる、兄さんも半分の年齢の弟の喜ぶ顔を見られるのが嬉しいらしい。
そう言えば波那ちゃんが言ってたんだけど、兄さんの出す企画書やレポートはとにかく図解や色をふんだんに使うらしいんだ。最初のうちはどこに力入れてるんだ?なんて揶揄してくる人も居たんだけど、実際目にすると明解で退屈しないんだって。そんな企画書書けるなんて我が兄ながら有能なんだな、と思う。一度見てみたいなぁ、兄さんが書く企画書。
「波那まだ帰ってないのか?」
「うん、病院混んでるんじゃない?月曜日だし」
「そうか……それなら連絡ありそうなのに。寄り道でもしてんだろうな」
兄さんは波那ちゃんの事に関してだけは勘が働く。確かに今日は寄り道してる、でも俺は知らない振りを貫き通す。
「病院内で沙耶果さんとばったり、なんて事もあるでしょ?それくらいで連絡してこないよ」
俺はキッチンに立って夕飯の支度を再開する。兄さんは伽月の洗濯物が入ってる紙袋を持って洗面所に入り、早速洗濯機を操作してる。伽月は荷物類を置きに一旦部屋に入る。すると玄関のインターフォンが鳴り、兄さんが慌てて洗面所から出てきて応対する。
「はい」
『◯◯高校の結嶋と申します、授業のノートを持って来ました』
「あぁ、一昨日はありがとう。今開けるから」
へぇ、◯◯高校って病欠の生徒のノート持ってきてくれるのか……高校でまでそのシステムがあるとはちょっと驚きだ。
『さっき戻ってきたとこなんだ、顔見せた方が良いんなら呼んでくるよ』
『えっ?宜しいんですか?』
二人の会話が聞こえてたのか、伽月は念のためマスクを装着してスケッチブックとマジック片手に玄関に向かってる。あっ、ミソラも付いてったぞ。
『ルールほどでもないのですが、可能なら本人の顔だけでも見てくるよう言われてまして』
『何なら証拠写真でも撮るか?おぅ、聞こえてたか』
ワンッ!絶妙なタイミングでミソラが吠える。普段滅多に吠えないけど、大型犬なだけあってなかなか迫力のある吠えっ振りだ。ただ彼犬は平気なんだろうか?
『レトリバーっぽいですけど、青い毛の子は初めて見ます』
『ハスキーとの雑種なんだ』
『模様が見事にハスキー犬ですよね、差し障り無ければこの子も写真撮っても良いですか?』
構わないよ。兄さんは結嶋君との会話を完全に楽しんでるな、立ち話も何だし、時間に余裕があるなら上がってもらったら?俺は一旦ガスの火を止めて兄さんに声を掛けようとしたところで波那ちゃんが帰ってきた。
『ただいまぁ。伽月のクラスメイトの……』
『結嶋匠です。授業のノートを持って来たんです』
『わざわざありがとうございます。立ち話も何ですから上がっていきませんか?』
『えっ?お邪魔になりませんか?』
結嶋君完全に戸惑ってるな、きっとここに来たの初めてだろうし、家族編成もちょっと特殊だから。でも兄さん『一昨日はありがとう』って言ってたくらいだからもう分かってるか。
『ご予定とかが無ければ是非。伽月もああ言ってますし』
『予定は特に……父にメールだけしておきます』
それから少しの沈黙の間に俺は五人分の麦茶を用意する。お茶請け何かあったかな?誠のゼリーは伽月の分しか残ってないし……あっ!俺新潟でハマってるスナック菓子買ってるんだ、アレを出そう。
今頃波那ちゃんは秘密兵器と会ってるところだと思う、そう言ってる間に二人が帰ってきた。
【ただいま】
伽月はスケッチブック……なんて持ってたか?
「さっき買ってきた、これの方が見易いだろ?」
そうだね。俺は返事こそしたけど別にキャン●スでも良くないか?と内心は思ってた。だって伽月は絵を描くからスケッチブックのストックは家にあるはず、何も今買わなくても……。
「それと、だ」
兄さんは伽月に目配せすると更なるお買い物アイテムを出してくる。伽月が取り出したのは油性ペン、しかも十二色だ。要るか?
「十八色と二十四色もあったんだけどな、これで十分なんだと」
十分過ぎるよ、間違いなく使わない色も出てくるはずだ……それでもアイツは嬉しそうにしてやがる、兄さんも半分の年齢の弟の喜ぶ顔を見られるのが嬉しいらしい。
そう言えば波那ちゃんが言ってたんだけど、兄さんの出す企画書やレポートはとにかく図解や色をふんだんに使うらしいんだ。最初のうちはどこに力入れてるんだ?なんて揶揄してくる人も居たんだけど、実際目にすると明解で退屈しないんだって。そんな企画書書けるなんて我が兄ながら有能なんだな、と思う。一度見てみたいなぁ、兄さんが書く企画書。
「波那まだ帰ってないのか?」
「うん、病院混んでるんじゃない?月曜日だし」
「そうか……それなら連絡ありそうなのに。寄り道でもしてんだろうな」
兄さんは波那ちゃんの事に関してだけは勘が働く。確かに今日は寄り道してる、でも俺は知らない振りを貫き通す。
「病院内で沙耶果さんとばったり、なんて事もあるでしょ?それくらいで連絡してこないよ」
俺はキッチンに立って夕飯の支度を再開する。兄さんは伽月の洗濯物が入ってる紙袋を持って洗面所に入り、早速洗濯機を操作してる。伽月は荷物類を置きに一旦部屋に入る。すると玄関のインターフォンが鳴り、兄さんが慌てて洗面所から出てきて応対する。
「はい」
『◯◯高校の結嶋と申します、授業のノートを持って来ました』
「あぁ、一昨日はありがとう。今開けるから」
へぇ、◯◯高校って病欠の生徒のノート持ってきてくれるのか……高校でまでそのシステムがあるとはちょっと驚きだ。
『さっき戻ってきたとこなんだ、顔見せた方が良いんなら呼んでくるよ』
『えっ?宜しいんですか?』
二人の会話が聞こえてたのか、伽月は念のためマスクを装着してスケッチブックとマジック片手に玄関に向かってる。あっ、ミソラも付いてったぞ。
『ルールほどでもないのですが、可能なら本人の顔だけでも見てくるよう言われてまして』
『何なら証拠写真でも撮るか?おぅ、聞こえてたか』
ワンッ!絶妙なタイミングでミソラが吠える。普段滅多に吠えないけど、大型犬なだけあってなかなか迫力のある吠えっ振りだ。ただ彼犬は平気なんだろうか?
『レトリバーっぽいですけど、青い毛の子は初めて見ます』
『ハスキーとの雑種なんだ』
『模様が見事にハスキー犬ですよね、差し障り無ければこの子も写真撮っても良いですか?』
構わないよ。兄さんは結嶋君との会話を完全に楽しんでるな、立ち話も何だし、時間に余裕があるなら上がってもらったら?俺は一旦ガスの火を止めて兄さんに声を掛けようとしたところで波那ちゃんが帰ってきた。
『ただいまぁ。伽月のクラスメイトの……』
『結嶋匠です。授業のノートを持って来たんです』
『わざわざありがとうございます。立ち話も何ですから上がっていきませんか?』
『えっ?お邪魔になりませんか?』
結嶋君完全に戸惑ってるな、きっとここに来たの初めてだろうし、家族編成もちょっと特殊だから。でも兄さん『一昨日はありがとう』って言ってたくらいだからもう分かってるか。
『ご予定とかが無ければ是非。伽月もああ言ってますし』
『予定は特に……父にメールだけしておきます』
それから少しの沈黙の間に俺は五人分の麦茶を用意する。お茶請け何かあったかな?誠のゼリーは伽月の分しか残ってないし……あっ!俺新潟でハマってるスナック菓子買ってるんだ、アレを出そう。
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