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やっとこさ本編
語り部ジャック 波那編 二人が作ったビミョーな空気
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ご無沙汰致しております。初めましての方もいらっしゃるでしょうから簡単に自己紹介をさせていただきますね。
名前は小泉波那、歳は三十七、ここではアラフォーのオッサンでございます。五年前にパートナーの星哉と同姓を名乗れる様に養子縁組という形を取り、僕の方が歳上なので戸籍上は僕が世帯主になっています。でも実際は彼の方が一家の大黒柱ですね、僕は体が丈夫ではないので仕事の方はゼーブしていますから。
この四月から泰地の新潟生活がスタートし、それに伴って伽月がここで暮らすようになって三ヶ月が経過しました。彼が来てから忙しくはなりましたが、僕にとってこの忙しさはむしろ幸せです。だって僕の夢を運んでくれてる訳ですから神様に感謝感謝の毎日です。
さて、このところ“悩める青少年”状態の伽月君、誠君への恋心をようやっと自覚したかと思ったらライバル君が既にいて、しかも誠君その子に好意を持ってるみたいで、って状況になっています。少し時間軸を戻しますので付いてきてくださいね。
『今伽月君のクラスの子から『倒れた』って電話かあって……』
今日はベッドにくくり付けてでも休ませるべきだったかな?声も日に日にガラガラになってたし、一回くらい零点取ったところで死ぬ訳でも無し。でも本人は『最後の一科目だけだから』と前向きな姿勢、悩んだけどここは本人の意思を尊重して、明日から休みな、と送り出す事にしたんです。
それから入院が決まり、泰地にも連絡を入れたら既に颯天君が伝えてくれてて、一週間休暇を頂けたそうです。今日中にこっちに来てくれる事になったので、伽月の看病体制は盤石と言えるかと。伽月の事は泰地が一番よく分かってるし、家事仕事も得意だから留守も安心して任せられる。その後支度を済ませて誠君に連絡して、淳二さんの配慮で小田原親子と共に病院に向かいました。これまではずっと母にしてもらっていた事を自分がする事になったのですが、逆の立場になり、改めて僕は多くの助けを借りて生かして頂けてると妙に実感致しました。
入院手続きを終えて病室に戻ると担任の史生谷先生とクラスメイトの男子生徒さんが二名増えてて、うち一人は颯天君、もう一人黒髪サラサラヘアで長めのボブにゴールドの瞳が綺麗な男の子、きっとこの子が誠君に報せてくれたんだと思います。
「伽月君、目覚ましたよ」
淳二さんが廊下にいた僕たちを呼びにきてくれて中に入ると、二人の空気が明らかにおかしい。誠君が心配そうに伽月の手を握ってたのですが、一方の伽月の手は力が入ってない、こんな事今まで無かったのに……。
『気管支炎ですね。喉の腫れ具合から見てしばらく声は出しにくいかと』
先に先生からそう言われてたので心づもりは出来ていましたが、誠君から改めて聞くと、高校に入ってからなかなか気が休まらなかったんだろうな、って自分の母親業の未熟さを痛感してしまいました。僕自身は毎日が楽しくて体調もいつになく絶好調なくらいだっただけに、ちょっと回りが見えてなかったのかな?今度その辺りの事もお母さんに相談してみよう。
で、話を元に戻しますと、さっきからサラサラヘアの美少年君、伽月を見舞いながらも誠君の事チラチラ気にしてるんだよね。誠君の方もまんざらでもないみたいで、何度か二人アイコンタクトしてたんだ。そう言えば明日彼友達連れて見舞いに来てくれる事になってるけど、ひょっとしてこの子の事なんじゃないの?でも入院が決まった訳だし多分来ないと思うけど……そう考えると入院はむしろラッキーだったと言えるかも、このツーショットに見舞われたら治るものも治らないよ、きっと。
伽月の事が無ければ何とも思わなかっただろうし、美少年君が悪い子な訳でもなさそう。伽月とは結構な仲良しみたいだし、誠君との相性も悪くないと思う。ただ可愛い息子の幸せを願っちゃう親心(?)、誠君も伽月に気持ちがあるだけにこの展開はちょっと困る!
ここはお節介を承知で一肌脱ぎますか、ただ僕が直接動くより協力者が要るな。一人は泰地、えっ?星哉じゃないの?って?彼この手の事は疎すぎて無理!天下無敵の鈍感男だからね。もう一人は……あの子しか居ないだろうなぁ。
名前は小泉波那、歳は三十七、ここではアラフォーのオッサンでございます。五年前にパートナーの星哉と同姓を名乗れる様に養子縁組という形を取り、僕の方が歳上なので戸籍上は僕が世帯主になっています。でも実際は彼の方が一家の大黒柱ですね、僕は体が丈夫ではないので仕事の方はゼーブしていますから。
この四月から泰地の新潟生活がスタートし、それに伴って伽月がここで暮らすようになって三ヶ月が経過しました。彼が来てから忙しくはなりましたが、僕にとってこの忙しさはむしろ幸せです。だって僕の夢を運んでくれてる訳ですから神様に感謝感謝の毎日です。
さて、このところ“悩める青少年”状態の伽月君、誠君への恋心をようやっと自覚したかと思ったらライバル君が既にいて、しかも誠君その子に好意を持ってるみたいで、って状況になっています。少し時間軸を戻しますので付いてきてくださいね。
『今伽月君のクラスの子から『倒れた』って電話かあって……』
今日はベッドにくくり付けてでも休ませるべきだったかな?声も日に日にガラガラになってたし、一回くらい零点取ったところで死ぬ訳でも無し。でも本人は『最後の一科目だけだから』と前向きな姿勢、悩んだけどここは本人の意思を尊重して、明日から休みな、と送り出す事にしたんです。
それから入院が決まり、泰地にも連絡を入れたら既に颯天君が伝えてくれてて、一週間休暇を頂けたそうです。今日中にこっちに来てくれる事になったので、伽月の看病体制は盤石と言えるかと。伽月の事は泰地が一番よく分かってるし、家事仕事も得意だから留守も安心して任せられる。その後支度を済ませて誠君に連絡して、淳二さんの配慮で小田原親子と共に病院に向かいました。これまではずっと母にしてもらっていた事を自分がする事になったのですが、逆の立場になり、改めて僕は多くの助けを借りて生かして頂けてると妙に実感致しました。
入院手続きを終えて病室に戻ると担任の史生谷先生とクラスメイトの男子生徒さんが二名増えてて、うち一人は颯天君、もう一人黒髪サラサラヘアで長めのボブにゴールドの瞳が綺麗な男の子、きっとこの子が誠君に報せてくれたんだと思います。
「伽月君、目覚ましたよ」
淳二さんが廊下にいた僕たちを呼びにきてくれて中に入ると、二人の空気が明らかにおかしい。誠君が心配そうに伽月の手を握ってたのですが、一方の伽月の手は力が入ってない、こんな事今まで無かったのに……。
『気管支炎ですね。喉の腫れ具合から見てしばらく声は出しにくいかと』
先に先生からそう言われてたので心づもりは出来ていましたが、誠君から改めて聞くと、高校に入ってからなかなか気が休まらなかったんだろうな、って自分の母親業の未熟さを痛感してしまいました。僕自身は毎日が楽しくて体調もいつになく絶好調なくらいだっただけに、ちょっと回りが見えてなかったのかな?今度その辺りの事もお母さんに相談してみよう。
で、話を元に戻しますと、さっきからサラサラヘアの美少年君、伽月を見舞いながらも誠君の事チラチラ気にしてるんだよね。誠君の方もまんざらでもないみたいで、何度か二人アイコンタクトしてたんだ。そう言えば明日彼友達連れて見舞いに来てくれる事になってるけど、ひょっとしてこの子の事なんじゃないの?でも入院が決まった訳だし多分来ないと思うけど……そう考えると入院はむしろラッキーだったと言えるかも、このツーショットに見舞われたら治るものも治らないよ、きっと。
伽月の事が無ければ何とも思わなかっただろうし、美少年君が悪い子な訳でもなさそう。伽月とは結構な仲良しみたいだし、誠君との相性も悪くないと思う。ただ可愛い息子の幸せを願っちゃう親心(?)、誠君も伽月に気持ちがあるだけにこの展開はちょっと困る!
ここはお節介を承知で一肌脱ぎますか、ただ僕が直接動くより協力者が要るな。一人は泰地、えっ?星哉じゃないの?って?彼この手の事は疎すぎて無理!天下無敵の鈍感男だからね。もう一人は……あの子しか居ないだろうなぁ。
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