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やっとこさ本編
語り部ジャック 星哉編 一体何があったんだ!?
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今日は外回りの仕事が無くて朝から事務業務&資料作り。営業職の連中の中にはこれが苦手な奴結構多いんだけど、俺はこういった作業は割と好きなんだ。これまでの事をまとめていくうちに頭も落ち着いてくるし、修正点や新しいアイディアも出てき次回の営業計画もこの作業で作り上げられると言っても過言じゃない。
最初のうちはちょっと馬鹿にされたけど俺はとにかく色と図解を多用する。考えてもみろ、小説でも辞書でもない黒文字だけの書物の何が楽しいんだ?作ってるこっちが面白くない物を他人が見て面白い訳ねぇだろ、行政機関に出すような正式なもんじゃねぇのに色くらい自由に使わせろと言うのが俺の持論。まぁ伽月と誠の話にオッサンのオフィスライフは必要無ぇからこんくらいにしておこう。
昼休み、俺は泰地のお手製ホットドッグを持って食堂へ。普段は波那の弁当なんだけど、毎週木曜日だけは食堂恒例の“お魚メニューづくし”を利用する。俺は北陸の海沿い育ち、七歳まで育ててくれた祖父母が漁の仕事をしてた事もあって大の魚好きだ。その中でも特に鯖が大好物で、今朝通勤が同じ方向で親しくなった食堂のコックさんに今日は鯖の西京焼きがある、と教えてもらってたんだ。
で、当然鯖の西京焼きをゲットして、窓際の席を確保する。まずは出来立ての鯖を食らってうん、美味♪とひとしきり堪能する。ホットドッグとの食べ合わせ?そんなもんどうだって良いわ!好きなもんを好きなように食うのみよ。西京焼きを完食したら泰地のホットドッグ、昨夜作ったやつだからどうしてもバンズが固くなってるけど、味の方は問題無い。泰地の料理はダイナミックで典型的な“男の料理”だ。何でも目分量で作るから毎回ちょっとずつ味が違う、伽月曰く『たまに変なのが出来る』らしいのだが、今のところ俺はそれに当たった事は無い。
ホットドッグもあっさり完食して外の景色を見ながら腹が落ち着くのを待つ。こう言う時は体が暇なせいかどうも頭ん中が忙しく働こうとし始める。
そう言えば昨日誠が伽月のクラスメイト……確か二宮君とか言う子と見舞いに来てくれたらしいんだけど、波那が言うには伽月微熱状態だったから長居するのは断ったんだと。んで当人は食欲も八割がた戻ってて、ホットドッグを二本食べた上に誠が持ってきた見舞い菓子も手を付けるほどだったんだ。それで泰地も安心して週末に帰る手筈で準備を始めてたところへ今朝の高熱ときた。
その二宮君だって土曜日の見舞いメンバーの子だろ?それならそれなりに親しくしてるだろうし……それともはしゃぎ過ぎたのか?なんて俺が真剣にあれこれ考えてるところに淳二さんが弁当を持って登場、今日も愛息弁当ですか?
「お疲れ様、隣良いかな?」
もちろん。俺はトレーをどけで隣の席を空ける。淳二さんはスッと俺の隣に座って早速弁当箱の蓋を開ける……ん?何か普段と違うぞ。
「あれ?今日は誠じゃないんですね?」
「うん、綾が作ってくれたんだ」
なるほど、綾ちゃん和食好きだからどうしても茶色ベースの弁当になるよな。
「今日は仕事が休みだからって。最近誠は家族以外にもお弁当を作ってて」
「えっ?そうなんですか?」
誠、ひょっとして恋人でも出来たのか?
「まぁ昨日今日とね……恋人にまで進展はしてないけど、昨夜はその子に送られて帰ってきたんだよ」
「へぇ……学校の先輩とか?」
「それが伽月君のクラスメイトで、土曜日に見舞いに来てた髪の毛の長い子なんだけど……」
「確か二宮君、でしたっけ?」
俺は毛利翼と言う知人を彷彿とさせ、ちょいと妖艶な雰囲気のある男子高生を思い浮かべる。因みに毛利は俺と悠麻が子供の頃世話になった教会の牧師の息子(とは思えぬ素行不良の男なんだがな)で、俺たちゲイの憩いの場となっているバー『ブルーローズ』の従業員だ。コイツ結構な魔性タイプで、好きになったらノンケの男でもオトシ込むヤリ手なんだけど、今の恋人とはプラトニックを貫いてるらしい……ってどうでも良い話だな。
「うん。昨日そちらに伺った、って聞いてるよ」
「えぇ、俺も波那から聞いてるだけですが」
「そっか……僕は彼とお付き合いするのは構わないと思ってるんだ。正直手馴れてる感じはするけど、礼儀正しいし根は良い子だと思うよ。そっちは……特に波那ちゃんはそうもいかないだろうけど」
波那が?何でだ?昨夜二宮君の事悪く言ってなかったのに。
「どうも勇と手を組んだみたいだから」
へっ?なぜに勇の名前が出てくる?波那が勇と手を組んだ?話が全く見えん!
「ハハハ、さすがにそこまで話してないか」
「えぇ。何か企んでる気はしてたんですが……」
俺は月曜の夜の事を思い出してうなだれる。はぁ、もうちょい突っ込めば良かったか。
「その事で小田原家でもちょっとしたいさかいが勃発しちゃってね、綾と勇が誠の恋路を巡って意見が対立してる状態なんだよ」
二人とも誠至上主義なところがあるからぶつかったら厄介そうだな……俺は淳二さんから聞かされたその内容にただただ驚くだけだったが、伽月の高熱の理由だけは何となく分かった様な気がした。
最初のうちはちょっと馬鹿にされたけど俺はとにかく色と図解を多用する。考えてもみろ、小説でも辞書でもない黒文字だけの書物の何が楽しいんだ?作ってるこっちが面白くない物を他人が見て面白い訳ねぇだろ、行政機関に出すような正式なもんじゃねぇのに色くらい自由に使わせろと言うのが俺の持論。まぁ伽月と誠の話にオッサンのオフィスライフは必要無ぇからこんくらいにしておこう。
昼休み、俺は泰地のお手製ホットドッグを持って食堂へ。普段は波那の弁当なんだけど、毎週木曜日だけは食堂恒例の“お魚メニューづくし”を利用する。俺は北陸の海沿い育ち、七歳まで育ててくれた祖父母が漁の仕事をしてた事もあって大の魚好きだ。その中でも特に鯖が大好物で、今朝通勤が同じ方向で親しくなった食堂のコックさんに今日は鯖の西京焼きがある、と教えてもらってたんだ。
で、当然鯖の西京焼きをゲットして、窓際の席を確保する。まずは出来立ての鯖を食らってうん、美味♪とひとしきり堪能する。ホットドッグとの食べ合わせ?そんなもんどうだって良いわ!好きなもんを好きなように食うのみよ。西京焼きを完食したら泰地のホットドッグ、昨夜作ったやつだからどうしてもバンズが固くなってるけど、味の方は問題無い。泰地の料理はダイナミックで典型的な“男の料理”だ。何でも目分量で作るから毎回ちょっとずつ味が違う、伽月曰く『たまに変なのが出来る』らしいのだが、今のところ俺はそれに当たった事は無い。
ホットドッグもあっさり完食して外の景色を見ながら腹が落ち着くのを待つ。こう言う時は体が暇なせいかどうも頭ん中が忙しく働こうとし始める。
そう言えば昨日誠が伽月のクラスメイト……確か二宮君とか言う子と見舞いに来てくれたらしいんだけど、波那が言うには伽月微熱状態だったから長居するのは断ったんだと。んで当人は食欲も八割がた戻ってて、ホットドッグを二本食べた上に誠が持ってきた見舞い菓子も手を付けるほどだったんだ。それで泰地も安心して週末に帰る手筈で準備を始めてたところへ今朝の高熱ときた。
その二宮君だって土曜日の見舞いメンバーの子だろ?それならそれなりに親しくしてるだろうし……それともはしゃぎ過ぎたのか?なんて俺が真剣にあれこれ考えてるところに淳二さんが弁当を持って登場、今日も愛息弁当ですか?
「お疲れ様、隣良いかな?」
もちろん。俺はトレーをどけで隣の席を空ける。淳二さんはスッと俺の隣に座って早速弁当箱の蓋を開ける……ん?何か普段と違うぞ。
「あれ?今日は誠じゃないんですね?」
「うん、綾が作ってくれたんだ」
なるほど、綾ちゃん和食好きだからどうしても茶色ベースの弁当になるよな。
「今日は仕事が休みだからって。最近誠は家族以外にもお弁当を作ってて」
「えっ?そうなんですか?」
誠、ひょっとして恋人でも出来たのか?
「まぁ昨日今日とね……恋人にまで進展はしてないけど、昨夜はその子に送られて帰ってきたんだよ」
「へぇ……学校の先輩とか?」
「それが伽月君のクラスメイトで、土曜日に見舞いに来てた髪の毛の長い子なんだけど……」
「確か二宮君、でしたっけ?」
俺は毛利翼と言う知人を彷彿とさせ、ちょいと妖艶な雰囲気のある男子高生を思い浮かべる。因みに毛利は俺と悠麻が子供の頃世話になった教会の牧師の息子(とは思えぬ素行不良の男なんだがな)で、俺たちゲイの憩いの場となっているバー『ブルーローズ』の従業員だ。コイツ結構な魔性タイプで、好きになったらノンケの男でもオトシ込むヤリ手なんだけど、今の恋人とはプラトニックを貫いてるらしい……ってどうでも良い話だな。
「うん。昨日そちらに伺った、って聞いてるよ」
「えぇ、俺も波那から聞いてるだけですが」
「そっか……僕は彼とお付き合いするのは構わないと思ってるんだ。正直手馴れてる感じはするけど、礼儀正しいし根は良い子だと思うよ。そっちは……特に波那ちゃんはそうもいかないだろうけど」
波那が?何でだ?昨夜二宮君の事悪く言ってなかったのに。
「どうも勇と手を組んだみたいだから」
へっ?なぜに勇の名前が出てくる?波那が勇と手を組んだ?話が全く見えん!
「ハハハ、さすがにそこまで話してないか」
「えぇ。何か企んでる気はしてたんですが……」
俺は月曜の夜の事を思い出してうなだれる。はぁ、もうちょい突っ込めば良かったか。
「その事で小田原家でもちょっとしたいさかいが勃発しちゃってね、綾と勇が誠の恋路を巡って意見が対立してる状態なんだよ」
二人とも誠至上主義なところがあるからぶつかったら厄介そうだな……俺は淳二さんから聞かされたその内容にただただ驚くだけだったが、伽月の高熱の理由だけは何となく分かった様な気がした。
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