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やっとこさ本編
容赦無く蒸し返されて……
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【誰が恋煩いだ?】
結局俺は筆談に戻してスケッチブックにさっき言った言葉を書いた。田丸の奴思いっきりため息吐いて俺の顔を見る。
「今誰の話してんのよ?」
【何で俺が恋煩いすんだよ?片思いすらしてないのに】
「無自覚って怖いねぇ……」
「なっ……!」
根拠も無くテキトーな事言ってんじゃねぇ!と言い返したいところだけど、今となっては無自覚……ですらない。ったく何なんだよ!コイツの勘の良さはよぉ!
「あれ?やっぱりそうだったんだ、諒が二宮君に宣戦布告した時点でそんな気はしてたけど」
あーもう!何かムカつく!図星を言い当てられてる俺は枕を思いっきり投げ付けてやる。それは見事な位に田丸の顔面に命中し、痛いなぁ!と不機嫌丸出しな表情で投げ返してきた。
「恋煩いの次は八つ当たり?そんな暇あったら告れば良いでしょうが」
「告るって誰にだよ?」
おっ!ちょっと枯れてるけど声出るようになった、さっきみてぇにアヒルではなくなってる。俺は勘違いしてくれてる事を期待して軽くすっとぼけてみる、多分無理だろうけど気分的に抵抗していたかった。
「誰に?って……言っちゃって良いわけ?」
「……いや、言わんでいい」
俺は白旗を挙げて項垂れる、悔しいが田丸の勘の良さは侮れん。
「じゃあ認める、って事で良いよね?誠君が好きって……」
だぁーー!!!だから言うな!っつってんだろうが!俺はまたも枕を投げ付ける。か、体が熱ぃ……多分赤面してる、俺。こんな醜態晒したくないから熱が出たと布団に潜る。しかしそうしてるところで何の解決にもなんねぇし、田丸に醜態晒してる事に変わりはない。どうしたものか……とうだうだ考えてると伽月君、と声を掛けられた。
「……」
俺はまだ布団に潜ったまま。
「今のままじゃ不健康過ぎるって、それに……」
田丸はそこで一旦言葉を切る。それに、何なんだよ?
「誠君も君と似たような葛藤してるんじゃないかな?」
何言ってやがる?気休めなんか要らねぇんだよ。俺は二人の仲の良さを目の前で見せ付けられてんだ。
「知った様な口……」
「あのさぁ、病人を前にしてそんなの顔に出す訳無いでしょ。悟られまいとする心理、分からないって事無いよね?
君よくやってんじゃん。周りに心配掛けないよう明るく振る舞ってみたり、調子悪くても『大丈夫』って言ってみたり」
何で今そんな事言い出すんだよ……俺はかなり感情的になってて脳ミソぐっちゃぐちゃだ、情けないしみっともないが正直泣きそうだ……なんて思うが先に目頭が熱くなって涙が溢れてきた。
田丸はそれ以上何も言ってこなかったが、何を思ったかベッドに近付いてきて布団越しに俺の体を擦ってきた。コイツ口では惚れた晴れたと言ってるが、布団越しに感じる温もりに下心は存在していなかった。ほんの何週間か前まではこの男が忌々しくて仕方無かったのに今は安堵すら感じてる。告られて警戒してたのもあるけど、コイツが嫌でなければ友達でいてほしい……そんな事を考えながら布団に籠ってメソメソと泣いていた。
しばらく経つとそれも落ち着いてきて、俺は顔を洗って田丸が持ってきた見舞い菓子を頂いてる。どこぞの有名老舗和菓子店(って波那ちゃんが言ってた)のゼリーらしいのだが、俺には『美味い』以外何にも分からん。ぶっちゃけ俺には先週食べた誠が作った桃のゼリーの方が断然美味く感じていて、折角持ってきてくれたのに悪いが俺の舌は一流には程遠い。
「もうちょっと味わって食べなよ……」
茶菓子を持ってきた波那ちゃんはそのまま部屋に留まってる、理由は田丸が兄さんとの馴れ初め話を聞きたがったからだ。
「波那さん元々ノンケだったんですか?」
「うん、実際に婚活もしてたしね」
「差し障り無ければ……何人くらいの方とお付き合いされてたんですか?」
オイ、その情報要るか?ところが波那ちゃんは別段気にするでもなく、記憶を辿る様に指折り数え始める。下ネタ苦手で女性より女子力高いし、何となく一人の交際年月長そうだから多くて三人くらいじゃね?と思ってたら、片手どころか両手出してきて“八”をカウントしたところでようやく止まった。ま、マジでか?それは知らなんだぞ。
「……意外と多いんですね」
田丸よ、言いたい事はよく分かるぞ。波那ちゃん意外と手練れだったのかよ?
「そうかな?少ないくらいだと思ってた」
どこがだよ波那ちゃん!……でも待てよ。実際問題モテそうな気もするな、優しい人だから。それに兄さん入れて九人か、いやぁ予想外の多さだよ。
「それで星哉さんが初めて交際した男性……ですよね?」
「ううん、その前に半年ほど別の方とお付き合いしてたんだ」
……は?
結局俺は筆談に戻してスケッチブックにさっき言った言葉を書いた。田丸の奴思いっきりため息吐いて俺の顔を見る。
「今誰の話してんのよ?」
【何で俺が恋煩いすんだよ?片思いすらしてないのに】
「無自覚って怖いねぇ……」
「なっ……!」
根拠も無くテキトーな事言ってんじゃねぇ!と言い返したいところだけど、今となっては無自覚……ですらない。ったく何なんだよ!コイツの勘の良さはよぉ!
「あれ?やっぱりそうだったんだ、諒が二宮君に宣戦布告した時点でそんな気はしてたけど」
あーもう!何かムカつく!図星を言い当てられてる俺は枕を思いっきり投げ付けてやる。それは見事な位に田丸の顔面に命中し、痛いなぁ!と不機嫌丸出しな表情で投げ返してきた。
「恋煩いの次は八つ当たり?そんな暇あったら告れば良いでしょうが」
「告るって誰にだよ?」
おっ!ちょっと枯れてるけど声出るようになった、さっきみてぇにアヒルではなくなってる。俺は勘違いしてくれてる事を期待して軽くすっとぼけてみる、多分無理だろうけど気分的に抵抗していたかった。
「誰に?って……言っちゃって良いわけ?」
「……いや、言わんでいい」
俺は白旗を挙げて項垂れる、悔しいが田丸の勘の良さは侮れん。
「じゃあ認める、って事で良いよね?誠君が好きって……」
だぁーー!!!だから言うな!っつってんだろうが!俺はまたも枕を投げ付ける。か、体が熱ぃ……多分赤面してる、俺。こんな醜態晒したくないから熱が出たと布団に潜る。しかしそうしてるところで何の解決にもなんねぇし、田丸に醜態晒してる事に変わりはない。どうしたものか……とうだうだ考えてると伽月君、と声を掛けられた。
「……」
俺はまだ布団に潜ったまま。
「今のままじゃ不健康過ぎるって、それに……」
田丸はそこで一旦言葉を切る。それに、何なんだよ?
「誠君も君と似たような葛藤してるんじゃないかな?」
何言ってやがる?気休めなんか要らねぇんだよ。俺は二人の仲の良さを目の前で見せ付けられてんだ。
「知った様な口……」
「あのさぁ、病人を前にしてそんなの顔に出す訳無いでしょ。悟られまいとする心理、分からないって事無いよね?
君よくやってんじゃん。周りに心配掛けないよう明るく振る舞ってみたり、調子悪くても『大丈夫』って言ってみたり」
何で今そんな事言い出すんだよ……俺はかなり感情的になってて脳ミソぐっちゃぐちゃだ、情けないしみっともないが正直泣きそうだ……なんて思うが先に目頭が熱くなって涙が溢れてきた。
田丸はそれ以上何も言ってこなかったが、何を思ったかベッドに近付いてきて布団越しに俺の体を擦ってきた。コイツ口では惚れた晴れたと言ってるが、布団越しに感じる温もりに下心は存在していなかった。ほんの何週間か前まではこの男が忌々しくて仕方無かったのに今は安堵すら感じてる。告られて警戒してたのもあるけど、コイツが嫌でなければ友達でいてほしい……そんな事を考えながら布団に籠ってメソメソと泣いていた。
しばらく経つとそれも落ち着いてきて、俺は顔を洗って田丸が持ってきた見舞い菓子を頂いてる。どこぞの有名老舗和菓子店(って波那ちゃんが言ってた)のゼリーらしいのだが、俺には『美味い』以外何にも分からん。ぶっちゃけ俺には先週食べた誠が作った桃のゼリーの方が断然美味く感じていて、折角持ってきてくれたのに悪いが俺の舌は一流には程遠い。
「もうちょっと味わって食べなよ……」
茶菓子を持ってきた波那ちゃんはそのまま部屋に留まってる、理由は田丸が兄さんとの馴れ初め話を聞きたがったからだ。
「波那さん元々ノンケだったんですか?」
「うん、実際に婚活もしてたしね」
「差し障り無ければ……何人くらいの方とお付き合いされてたんですか?」
オイ、その情報要るか?ところが波那ちゃんは別段気にするでもなく、記憶を辿る様に指折り数え始める。下ネタ苦手で女性より女子力高いし、何となく一人の交際年月長そうだから多くて三人くらいじゃね?と思ってたら、片手どころか両手出してきて“八”をカウントしたところでようやく止まった。ま、マジでか?それは知らなんだぞ。
「……意外と多いんですね」
田丸よ、言いたい事はよく分かるぞ。波那ちゃん意外と手練れだったのかよ?
「そうかな?少ないくらいだと思ってた」
どこがだよ波那ちゃん!……でも待てよ。実際問題モテそうな気もするな、優しい人だから。それに兄さん入れて九人か、いやぁ予想外の多さだよ。
「それで星哉さんが初めて交際した男性……ですよね?」
「ううん、その前に半年ほど別の方とお付き合いしてたんだ」
……は?
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