もふもふな義兄に溺愛されています

mios

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新しい生活

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新しい生活は、リリーの精神に大きな変化をもたらした。今までの生活による死の恐怖や、孤独感、不安は薄れていく。
ただ、幸せが大きすぎると、反動が怖くなる。もし、この人達を失ったら、と思うと、動けなくなる。

リリーの不安を察してなのか、ずっと近くにルーカスがいる。体温が伝わる近さで守ってくれている。

ルーカスはよく、リリーの匂いを嗅ぐ。出会った時から花の匂いがすると言う。リリーは、それを聞いて不思議に思う。出会ったころはお風呂にも入っていなかったし、臭かっただろう、と。
リリーも、ルーカスの匂いを堪能する。
ルーカスこそ、花の匂いがする。花の種類はわからないけれど。
自分の名前の花はどんな匂いがするんだろう。ルーカスの匂いみたいだったらいいな、と思う。

獣人は匂いに敏感なこともあり、よく匂いを嗅ぐ。その日の体調が、匂いでわかるようだ。ジェームズは、土と森の匂いがし、エマはお日様の匂いがした。

ジェームズやエマはリリーの匂いは甘いお砂糖のような匂いで、ルーカスはお日様の匂いだと言う。嗅ぐ人によって匂いは違うらしい。

ルーカスはリリーを膝の上に乗せて、学校の話を聞かせてくれる。友達の話、勉強の話、先生の話を。

学校は森の奥にあるらしく、子供達は8歳頃から15歳まで通う。
リリーは、基礎的な教養が終われば、入るかどうか決めよう、とエマに言われていた。

そこは、狼の獣人の学校だが、たまに小さな子供達は、獣人の特徴が出ないことがある。
狼の種類によるのだが、見た目、人間の子供と変わらないので、小さいうちなら誤魔化せるのでは?とジェームズは思ったらしい。

家族以外の獣人に会うのは、極力控えているが、人間の匂いは、もうとうに薄くなり、なくなりかけている。と言うのはルーカスが、マーキングでないにしろ、ぴったりくっついているせいで、ルーカスの匂いに引き摺られ、リリーの匂いが曖昧になっているせいだ。

ジェームズとエマはルーカスの変わりように、苦笑するしかなかった。

「匂いの話といい、多分そう言うことなんだろう。」
「そうね、あれを聞いたとき、びっくりしたわ。」
「花の匂い、だからリリーなのか。」
「運命ってすごいわね。」
獣人には昔からの言伝えがある。
獣人には運命の伴侶がいる、と言う物だ。出会った瞬間、お互いの匂いで、分かり合える、運命の伴侶のことを番と言う。

ルーカスはリリーの番で、リリーはルーカスの番。

お互い獣人ならば、何の問題もないが、相手が人間というのは、聞いたことがないので、ジェームズには何が障壁になるかわからなかった。
なので、ひとまず、様子を見ることにした。

ジェームズには一つ気掛かりなことがあった。もしリリーが前にいた施設が、自分が検討をつけているところなら、もしかすると、番の問題は解決するかもしれない。それには、リリーが今より成長するしか、確認する方法がないので、様子をみる、というのはあながち、間違いではなかった。
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