ロボット先生

ヒムネ

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準備

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 あっという間に夏休みが終わって9月、まだまだ暑い日が続いていた。
 始業式のあとに生徒達は28日に文化祭の準備も勉強と並行して行う大変な時期――。

 9月21日、秋と高弘、パールのクラスは文化祭の出し物をそれぞれ話し合う。

「AEDの使い方とかどう?」
 自分の経験から秋はグループに提案するが自信がないと周りが反対し多数決で焼きそばに。

「バスボムどうかな?」
 高弘が考えていた案が女子をその気にさせ決まる。
 一方パールの「オスシッ!」は、彼女のやる気と勢いで周りの空気を掴み採用されたのだ······。

 学校の帰りに三人は集まり秋は思う、
「まさか高弘がバスボム知ってるとはね~」
 入浴剤バスボムは女子が使ってることが多いが男子には余り聞いたことがない、なので気になっていた。

「それは――」

「先輩」二階の階段を降りると九美も合流する。
「何話してたんですか?」
「今バスボムノコト、聞イテマス」
「あのお風呂にいれるとシュワ~てするバスボムですか。あたしアレ綺麗で使えないんです」
「へ~、それでそのバスボムのことを高弘に訊いてたの」

「えっ、高弘先輩が? 以外~」

「少し前に、バスボムのワークショップを経験しただけだよ」
「なるほどワークショップだったか~、そりゃそうよね~」
「な、なんだよ」
 高弘への疑問が晴れ学校を後にするが、次の日またバスボムのワークショップで盛り上がる事になる······。

「へ~っ、高弘君がバスボムの案を出したのね~!」
 休み時間バスボムのワークショップで感心した大井先生と、三人は話していた。

「実は先生の友人が障害者施設で働いてて、そこで障害者の人達がバスボム作ってるのよ」

「そうなんですか、でもオレ障害者とは気づかなかったな~」
「障害者にも色々な人がいるから」
「バスボム作レルノ、スゴイデス!」
 そんなことを全然知らなかった秋とパールは感心する。

「······先生、お願いがあるんですけど」

「なに? 高弘君」

「オレその障害者施設で、文化祭でやるバスボム習いたいんですけど」
 すると大井先生は目を上げ人差し指を唇に当て考え、
「う~ん、確かに良いかも、そうねっ、分かったわ。先生が頼んでみるわ」
「お願いします――」

 そのあと大井先生からOKが出てバスボムをワークショップで教える生徒達で習いに行くことになった高弘。
 かくしてそれぞれの準備が整い文化祭の日がやって来た――。

「――皆さん準備はいいですか、それでは始めます」

 ついに始まった文化祭、皆それぞれの持ち場につき準備する。
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