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17話:大好きとキスの意味
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「ケイ、起きて。朝だよ」
アランの声に、重い瞼をあげる。
目の前には、綺麗なアランの顔があって、目が合うと微笑まれる。
微笑み返すと、アランに抱きしめられていい香りに包まれる。
体温の高いアランとくっついていると、実家にいる弟たちのことを思い出す。
弟たちもポカポカで、寒い日なんかはよく抱っこしながら寝たっけなぁ~。
って、なんで僕アランと寝てたんだっけ?
アランの腕の中で、眠りに落ちる前のことを思い出す。
アランがオメガのフェロモンに当てられて発情。
それを助けようとして、僕とアランはすんごいことをやってしまった。
その後も、アランにお風呂に入れられて、色んなところ洗われて、今日は一緒に寝て欲しいって言われて……
アランの言葉に流されるように、いろんなことをやってしまった記憶がありありと蘇り、顔が熱くなる。
胸元にうずめた顔を起こし、再度アランを見つめるとまた笑顔をくれる。
「おはよう、ケイ」
「おは……ょぅ」
小さな声で返事をかえすと、クスッと笑われる。
「昨日はごめんね。ケイにはたくさん負担かけちゃったね」
アランの言葉に、昨日の記憶が再度蘇り、恥ずかしくてまたアランの胸元に顔をうずめると、頭を優しく撫でられる。
その指先が僕の体の色々な場所に触れたかと思うと、心臓の鼓動は再び速くなった。
僕の気持ちが落ち着くまで、アランはずっと寄り添ってくれ、それから二人で少し遅めの朝食をとる。
お互いに講義は昼からなので、ソファーに座り食後のコーヒーでまったりくつろぎながら話をする。
「アランは今日の講義どうするの?」
「ん~……今日は一応休んでおこうかな。何かあったら嫌だから」
「そっかぁ……そうだよね」
眉を下げ少し困った表情のアランを見ていると、心配で仕方なくなる。
こんな時は一体なにをしてあげることが正解なのだろうか?
きっと、アランは不安でいっぱいだろうし、また昨日と同じような状態になったら状況によっては、大変なことになる。
考えたところですぐに答えは出ないけれど、僕はアランの味方だということだけは伝えておこう。
「アラン、僕にできることがあったらなんでも言ってね。困ったことがあった、呼んでくれればいつでもかけつけるから」
「ありがとう。ケイには出会ったころから助けてもらいっぱなしだね」
「全然気にしないで! アランが笑顔でいてくれたら僕も嬉しいから」
ニコッと微笑みかけると、アランも嬉しそうに目を細める。
「オレはケイのそんなところが大好きだよ」
さらりとケイが『大好き』なんて言うから、ドキンっと胸が高鳴る。
感情表現が豊かでストレートなのは、もといたアメリカでは普通なんだろうけど、僕はまだ慣れずに毎回恥ずかしがってしまう。
友達同士でも『好き』ってことは伝えておくのは別に変なことではない。
いつまでたっても恥ずかしがってはいられない。
ーー僕もちゃんとアランの好意に答えないと……
「ぼ、僕もアランのこと大好きだよ」
同じくらい大好きだと、照れながら答えればアランは花が咲いたように可愛い笑顔を浮かべ頬を撫でてくる。
そして、顎先に指が触れて、顔をあげられると昨日と同じように優しいキスが降り注ぐ。
おでこ、ほっぺた、そして唇……
唇へのキスは少し長く、僕は驚いて目を見開いたままアランの顔を見つめていた。
アランの灰色の瞳と目が合うと、すっと細め僕を見つめてくる。
「ケイも同じ気持ちでいてくれて嬉しいよ」
「あ、う、ぅ、うん!」
突然のキスにドキドキが止まらなくて、アランの言葉に思わず首をたてにふる。
ーーキス? 発情してないのに唇にキスするの普通なの? アランの『大好き』って……一体どういう意味なのぉ!?
僕の心の中はアランとのキスでパニックに。
『大好き』と『キス』。
この二つが合わさるってことは……
えぇぇぇぇ!?!?
いやいやそんな訳ないと、僕は自分の想像を首を振って打ち消す。
ーーアランが僕のことを好きなんて……そんなのありえないよ。
アランの声に、重い瞼をあげる。
目の前には、綺麗なアランの顔があって、目が合うと微笑まれる。
微笑み返すと、アランに抱きしめられていい香りに包まれる。
体温の高いアランとくっついていると、実家にいる弟たちのことを思い出す。
弟たちもポカポカで、寒い日なんかはよく抱っこしながら寝たっけなぁ~。
って、なんで僕アランと寝てたんだっけ?
アランの腕の中で、眠りに落ちる前のことを思い出す。
アランがオメガのフェロモンに当てられて発情。
それを助けようとして、僕とアランはすんごいことをやってしまった。
その後も、アランにお風呂に入れられて、色んなところ洗われて、今日は一緒に寝て欲しいって言われて……
アランの言葉に流されるように、いろんなことをやってしまった記憶がありありと蘇り、顔が熱くなる。
胸元にうずめた顔を起こし、再度アランを見つめるとまた笑顔をくれる。
「おはよう、ケイ」
「おは……ょぅ」
小さな声で返事をかえすと、クスッと笑われる。
「昨日はごめんね。ケイにはたくさん負担かけちゃったね」
アランの言葉に、昨日の記憶が再度蘇り、恥ずかしくてまたアランの胸元に顔をうずめると、頭を優しく撫でられる。
その指先が僕の体の色々な場所に触れたかと思うと、心臓の鼓動は再び速くなった。
僕の気持ちが落ち着くまで、アランはずっと寄り添ってくれ、それから二人で少し遅めの朝食をとる。
お互いに講義は昼からなので、ソファーに座り食後のコーヒーでまったりくつろぎながら話をする。
「アランは今日の講義どうするの?」
「ん~……今日は一応休んでおこうかな。何かあったら嫌だから」
「そっかぁ……そうだよね」
眉を下げ少し困った表情のアランを見ていると、心配で仕方なくなる。
こんな時は一体なにをしてあげることが正解なのだろうか?
きっと、アランは不安でいっぱいだろうし、また昨日と同じような状態になったら状況によっては、大変なことになる。
考えたところですぐに答えは出ないけれど、僕はアランの味方だということだけは伝えておこう。
「アラン、僕にできることがあったらなんでも言ってね。困ったことがあった、呼んでくれればいつでもかけつけるから」
「ありがとう。ケイには出会ったころから助けてもらいっぱなしだね」
「全然気にしないで! アランが笑顔でいてくれたら僕も嬉しいから」
ニコッと微笑みかけると、アランも嬉しそうに目を細める。
「オレはケイのそんなところが大好きだよ」
さらりとケイが『大好き』なんて言うから、ドキンっと胸が高鳴る。
感情表現が豊かでストレートなのは、もといたアメリカでは普通なんだろうけど、僕はまだ慣れずに毎回恥ずかしがってしまう。
友達同士でも『好き』ってことは伝えておくのは別に変なことではない。
いつまでたっても恥ずかしがってはいられない。
ーー僕もちゃんとアランの好意に答えないと……
「ぼ、僕もアランのこと大好きだよ」
同じくらい大好きだと、照れながら答えればアランは花が咲いたように可愛い笑顔を浮かべ頬を撫でてくる。
そして、顎先に指が触れて、顔をあげられると昨日と同じように優しいキスが降り注ぐ。
おでこ、ほっぺた、そして唇……
唇へのキスは少し長く、僕は驚いて目を見開いたままアランの顔を見つめていた。
アランの灰色の瞳と目が合うと、すっと細め僕を見つめてくる。
「ケイも同じ気持ちでいてくれて嬉しいよ」
「あ、う、ぅ、うん!」
突然のキスにドキドキが止まらなくて、アランの言葉に思わず首をたてにふる。
ーーキス? 発情してないのに唇にキスするの普通なの? アランの『大好き』って……一体どういう意味なのぉ!?
僕の心の中はアランとのキスでパニックに。
『大好き』と『キス』。
この二つが合わさるってことは……
えぇぇぇぇ!?!?
いやいやそんな訳ないと、僕は自分の想像を首を振って打ち消す。
ーーアランが僕のことを好きなんて……そんなのありえないよ。
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