寝坊少年の悩みの種

幕間 瑞穂の懸念

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　ふう、と大きく息をつきます。
　二人への確認が終わったところで私は大の字になってベッドに横になりました。

　葵は意外とあっさりと認めてくれましたが、早織のことを気遣って誰にも言わないようにと言ってきました。正直なところ私もそう思っていたので同意しましたが、これからはいつも以上にカップルらしく振舞うでしょう。
　そうすれば早織は……これ以上は考えても仕方ないですね。同意した以上、これからのことはなるようになれです。

　個人的には早織を応援したい気持ちもありますが、事実として人を騙してまで諦めさせるという手段をとった遠藤君の意思は非常に硬いものだと思います。葵の口添えがあったからだとしても彼が誠実さを捨ててまで拒絶した事実を早織が知ればどう思うかは自明です。

　私は真実を知った。目標は果たした。

　では、この釈然としない気持ちは一体何なのでしょうか。

　彼が早織をそこまで強く拒絶した理由を、ついぞ私は見つけることができませんでした。