癒しと毒の融合愛◆◆心の逃げ場だけでいいのか?久遠の愛を誓う物語◆◆ 【完結】

まぁ

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part 15-6

本家はいつもと変わらない様子だった。

俺は車から降りるとまず、この時間に親父がいるであろう部屋へと向かう。

「親父、龍之介です」

廊下から声を掛けると

「どうぞ、紗栄子も来たか?」

と親父の声がして、親父付きの秋田が引き戸を開けた。

「おはようございます、若。どうぞ」
「紗栄子は?」

秋田に続く声…親父はまた紗栄子か。

「昨日の買い物に埋もれて片付け中。本家に置いておくものを選んでもいいと言ってある」
「そんなもの、また買いに行けばいい」
「紗栄子のペースをすでに大きく逸脱している。徐々に慣れていかないと…だが、昨日の買い物はありがとうございました」
「今日は勤務するんだな?」
「はい。予定通り3時間」
「それでいい。お前の母親とは全く違うタイプだが、大勢の中でやっていける娘だと思う。大切にしろよ」
「はい」
「福嶋と舞生も、紗栄子をよろしく頼む」
「はい、承知致しました」
「ボクも必ず、紗栄ちゃんを大切にします」

俺の後ろに正座する二人を見てから親父が

「清水は表の間に通した」

と言う。

「部屋に通した?」
「玄関横の小部屋だ」
「どうして?」
「紗栄子の元家族だからだ。それを言って分かる相手でなくても、藤堂は恩も礼も欠かすつもりはない」
「承知」

墜ちた相手と同じ土俵で話はしない。

藤堂は藤堂の礼節を欠かすことはない。

まだまだ親父にはかなわない。
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