癒しと毒の融合愛◆◆心の逃げ場だけでいいのか?久遠の愛を誓う物語◆◆ 【完結】

まぁ

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part 17-8

福嶋さんとペコペコしあっているところへ珈琲を持った空雅さんが来て

「起きてからメッセージに気づいたんだけど、結局誰が行くって連絡まであっただろ?この二人が絶対スーツで行かないシチュエーションだと分かるから、空気を読んだってこと」

福嶋さんと芦田さんを指差しながら座った。

「…悔しい…くうちゃんがそこまで分かるなんて…」

そこで終わればいいのに、終わらないのが空雅舞生ペアだとも知っている。

「普通分かるよな。この二人はスーツを着ていても着替えて出るくらいの状況」
「そこまで言うのは大人げないよ、くうちゃん」
「言わないと分からないからボッチスーツなんだろ?」
「わっ、ボッチスーツとか最悪…ボクを貶める言葉だ…」
「ねぇ、龍之介。芦田さんは会社に行かないならスーツでなくてもいいんだよね?」

私が気になることを聞くと“スルーされた?”という舞生さんの呟きが耳に入った。

芦田さんはいつもスーツだけど、スーパーに入るときには上着を脱いだり、最近は車に置いてるジャンパーを上着に変えて着たりして、口ひげにイカついオールブラックの姿にならないように配慮してくれているようなんだよね。

「自由だな」

龍之介はそう言ったけれど

「紗栄子さんがやめろとおっしゃるならスーツをやめますが、きっと思っておられるような不便さはないんです。むしろ、快適に着てます」

と芦田さんが私を見た。

「快適ならいいの、うん」
「会社に行かなくてもスーツが便利なんですよ、そのままどこへでも出て行けますから。例えば、紗栄子さんが外出先から急に高級ホテルのエステに行くと言われた時に、私がTシャツと綿パンではホテルへ入れない」
「なるほど…行かないけど、意味は分かりました」

私がありがとうと付け加えた時

「紗栄子さんがカフェバーに勤務中に繁華街を見回るのも仕事です。これは紗栄子さんが来られる前にもあった仕事ですが、それには藤堂組員と分かりやすく歩く方がいい面もあるんですよ」
「さっきの若い組員3人があの格好で繁華街を歩いていたら、ただのチャラい遊び人ですけど、ビシッとスーツを着て藤堂の見回りだと分かるように歩くんです」

芦田さん、福嶋さんも付け加えて教えてくれた。

「紗栄ちゃん、ボクにも何でも聞いて」
「ありがとう、舞生さん」
「……?」
「え…今?」

首を傾げて待たれても今は無いよ…私が首を横に振ると舞生さんはドサッと音を立ててソファーに凭れた。
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