さまよう綸◆◆若頭からの求愛…迷惑だわ◆◆ 【完結】

まぁ

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第十話 14

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「ああいう人間の中からいろんな感情が生まれて綸ちゃんに向くかもしれない」
「現に火傷はさせられたよね?」

 潤の説明を駿が引き取り、更に続けた。

「高須の女をどうにかして名を挙げようとする男たちや、嫉妬する女たち…逆に取り入ろうと近づいてくる人間…いろいろ考えられるよ」
「わかった。出かける時は今まで通り正宗や潤たちに言うの?伊東さんに言えばいいの?」
「綸ちゃん、どちらにも言ってくれる?」

 すかさず潤が言うので私もしっかりと答えた。

「わかった。皆に迷惑掛けないように頑張ります」
「「「「あはは、頑張って」」」」

 賑やかに笑い声が響き私もお酒がすすむ。皆すごい飲むの早いんだね…気持ちいいくらい食べるし…と思っていると

「また賑やかだな」

 と組長さんと男性が入ってきた。ガタガタガタガタと正宗以外が立ち上がり

「「「「「「お疲れ様です」」」」」」

 私も立とうとしたら正宗が腕を掴む。

「お前はいい」
「なんで?皆が挨拶したんじゃないの?」
「お前は組員じゃないだろ?」
「なるほど…えっ………私ここにいていいの?」
「「ぶっ……」」
「潤と駿…いつも汚い…それに…いつも私が真面目に話してる時に潤たちって笑うんだけど?」

 正宗に聞いてみようとすると

「申し訳ありません」

 組長さんと一緒に入って来た人が私に謝る。

「組長付き、畠山大二郎です。愚息がいつも申し訳ありません」

 しまった…お父さんの前で潤たちのこと言っちゃった。思わず手で口を塞ぐがもう遅い……
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