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第十話 15
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「…駒村綸です。潤と駿にはいつもお世話になっております」
「綸さんに会ったあと、潤と駿は声を揃えて‘綸ちゃんはすぐに俺たちを見分けた’と喜んでました。二人まとめて見られることも多いですから」
「綸、正宗とも潤、駿とも仲良くやってくれ」
組長さんに言われ、はいと答えると
「じゃあまた連絡する。綸には誰が付くんだ?」
「はい、伊東が責任持って付かせて頂きます。身をもって綸さんをお守りします」
伊東さんが組長に最敬礼し、また言ってるよ…この世界では普通でも私にはまだ慣れない言葉だな…
「綸?なんだ?伊東は嫌か?」
私の顔を見てとんでもないことを言う組長さんに向かって思い切り首を横に振る。
「組長、綸は俺たちが身をもって綸を守るというのにまだ納得いってないんですよ」
尾木さんの言葉に組長さんと畠山さんが、ああという顔になり
「それは綸の周りに任せて、綸は好きなことを好きにすればいい。付いている者の都合なんて考えなくてもいいんだぞ。正宗の勝手でこの世界に綸を引き込んだんだ。綸は好きなように動いても周りがこの世界に合わせて勝手に動くだけだ」
そう言い私の頭をポンポンと分厚そうな手で撫でた後、組長さんたちは出ていった。
ふーっ……ちょっと酔いが回ってきそうだ…
「綸、眠いか?」
「ううん、眠くはないけど…お水もらってくる」
京太さんにキッチンでお水をもらい、しばらくして帰ることとなった。泊まって行けばいいと本家の皆が言ったけど正宗が絶対に帰ると言い、私たちの乗る車の運転は伊東さん助手席に潤が乗り、前後の黒塗りとともに本家を後にした。
♪~~~~~♪
♪~~~~♪
次々とマサムネの曲を聞きながら…潤の熱唱に邪魔されながら帰る車中で正宗にそっと告げた。
「怖いけど…変われるかもしれない」
彼は返事をする代わりのように、私の頭を引き寄せると深く口づけた。
「綸さんに会ったあと、潤と駿は声を揃えて‘綸ちゃんはすぐに俺たちを見分けた’と喜んでました。二人まとめて見られることも多いですから」
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「はい、伊東が責任持って付かせて頂きます。身をもって綸さんをお守りします」
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ふーっ……ちょっと酔いが回ってきそうだ…
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♪~~~~~♪
♪~~~~♪
次々とマサムネの曲を聞きながら…潤の熱唱に邪魔されながら帰る車中で正宗にそっと告げた。
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