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12 大剣使いピヒラちゃん
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「あたしはピヒラっていうの。見ての通り大剣使い。剣の修行をしながら冒険者をしているわ。あっちこっち旅をしてたんだけど、このあたりはかなり魔物が小さいし、数も少ないから魔の森の方に戻ろうと思ってるところ」
ピヒラは、大剣を壁に立てかけて席に着いていた。
大皿の料理が机にたくさん並び、お互いにどんどん食べている。
身体が資本の冒険者だし、たくさん食べるのは良いことだ。
「そうか。俺はトールヴァルド。剣と魔法を使う。魔法はまだ慣れていないところもあるから、魔物を倒しながら移動している。とりあえずは辺境方面に向かうつもりだ」
数日ぶりに食べるプロが作った美味い料理に夢中になったトールヴァルドは、自分のことを簡単にまとめてそう言った。
「トールヴァルドね。改めてありがとう。それで、どういったことを聞きたいの?」
「あぁ、このあたりの魔物の平均的な大きさと、どのあたりにいることが多いか。あとは、ここも美味いからほかにも美味い食事処を知ってたら教えてほしい」
口に入った肉を咀嚼しながら、ピヒラはうなずいた。
「ん、わかったわ。まずはこのあたりの魔物ね。二メートルあったら大きい方かしら。もう少し離れたら、三メートル近い奴もいたけどあれは例外かも。やっぱり平原の街道から遠いところと、あとは森の奥ね。東の森はそれなりに人が入ってて魔物が少ないわ。北側の森は見通しが悪いけどその分魔物も多い。今日は北側の森に行ったから、懐が温かいのよ」
口元にパンの欠片をつけたままのピヒラが、形の良い胸を張った。
「北側の森か。平原の方は、移動に時間がかかりそうだな」
トールヴァルドもチキンの香草焼きを口に放り込み、頬を膨らませながらうなずいた。
「確かに、歩きやすい分人も多いし、早朝に出るか遠くまで行くかしないと平原は思い通り狩れないかも。おすすめは北側の森ね。ただ、ちょっと崖とかが多いから、一人で行くなら気を付けた方がいいわ」
「そうか。ありがとう」
「いいえ、それくらいは全然。あとはお店の情報だっけ?こっちはごめんなさい、ここしか知らないのよ。最初にここに入って美味しかったから、もう三日間ずっとここ」
ちらっと店内を見たピヒラは、嬉しそうに微笑んだ。
よっぽど美味しいらしい。
「なるほど。それなら俺もここを利用しようかな」
「美味しいものね!あと、朝に来て運が良かったら、お昼のお弁当も売ってるわ。私、今日は寝坊して買えなかったのよね」
「それは、狙いたくなるな」
「でしょう?」
その後も、ずっと一人で旅をしてきた話や魔物を倒すときの話、武器の手入れの話、野宿であった困ったことなど、いろんな話をした。
賑やかというほどではないが、ほどよく話が途切れないピヒラとの食事は、負担にもならず楽しく過ぎた。
帰りは、別にいいと言われたが宿まで送っていった。
「近いから平気なのに」
「ピヒラは女の子だろ。男の俺が送っていくのは普通だ。それに、さっきのやつらが逆恨みしてきても面倒だし」
実家の母は、戦いの腕前があることと女性であることは両立すると言っていた。
とはいえ、自立できそうにない、依存する女性からは逃げろとも教えてくれた。
ピヒラは自立している実力ある冒険者であり、きちんと礼儀正しく扱うべき女性だとトールヴァルドは認識した。
「え、あ……うん。ありがと」
見上げたピヒラの目が一瞬潤んだように見えたが、もしかしたら少し酔ったのだろうか。
軽い果実酒しか飲んでいなかったが、酒の許容量は人によるのだ。
倒れでもしたら大変だと、トールヴァルドは一歩ピヒラに近づいて寄り添うようにして歩いた。
ピヒラの頬は赤くなっていたが、夜道が暗くて気づかなかった。
宿に帰ってから、トールヴァルドは思い出して魔法剣(待機)に話しかけた。
「おい、どうした。久しぶりに寝てるのか?」
『起きてるわよ!ちょっと邪魔しても悪いかしらと思ってね』
「まぁ確かに、ずっと話続けられてもうるさいけどな。こんなに黙るなんて何かあったのかと思ったぞ」
『トールヴァルドが女の子とデートしてるのよ?邪魔しちゃ悪いじゃない。でもあの剣、どっかで見た気がするのよねぇ。昔の名工が打ったやつかもしれないわ』
どうやら魔法剣(待機)はいらぬ気を回したらしい。
ピヒラが持っていたのは、トールヴァルドの背丈に届きそうなほどに大きな剣だ。
剣幅も広いので、ピヒラなら盾としても使えるかもしれない。
鞘は黒と赤で、柄の部分には黒地に赤の模様が描かれていた。
剣の刀身はわからないが、あれはなかなかの業物だろう。
「……魔法剣(待機)にも、鞘があった方がいいか」
『え、なんでよ!アタシはこんなに綺麗なのよ?!隠す必要なんてないでしょ』
「剣には鞘がつきものだろう」
『ちょっと!いつまで言うつもり?アタシは!魔法の杖なのっ!!』
「とりあえず今日は寝るか」
『いっそずっと名前で呼びなさいよ!可愛い名前を聞いといてトールヴァルドときたら』
長剣の手入れや荷物の整理を終えていたトールヴァルドは、布団に潜りこんだ。
次の日、早めに出て昨日教わった食堂に行ってみた。
ちょうど弁当販売を始める時間だったらしく、昼食を手に入れられた。
一応冒険者ギルドに立ち寄り、やはり北側の森が手薄だという情報を確認してから町を出た。
北側の森は、ピヒラの言った通り少し足場が悪いし、地形が荒い。
人もあまり入らないのだろう、魔物が多かった。
『あらまぁ、王都から一つ離れた町でこれなのね。ちょぉっとアタシの目覚めが遅かったかも』
「そうか」
魔法剣(待機)を左手に持ったまま、トールヴァルドはほとんど右手でのみ戦っていた。
長剣を通して魔法を繰り出し、倒しきれない魔物は長剣で切っていく。
奥へ行くほどに魔物が多くなる。
トールヴァルドは久しぶりに思い切り身体を動かした。
昼に近くなったころ、遠くで誰かが戦っている気配を感じた。
多分、冒険者だろう。
こんな奥まで来るくらいなので、実力のある者だ。
とはいえ、一応苦戦していないか確認だけしておこう。
トールヴァルドは気配を消してそちらへ歩を進めた。
途中で崖を下りたり小川を越えたりして、近づいてそっと見ると、そこにはピヒラがいた。
『昨日の子ね。やだカッコいいじゃない』
トールヴァルドは、黙ってうなずいた。
抜き身の大剣の刀身は赤に近い金属の色で、黒い装飾がある。
赤とはいえ錆びてはおらず、磨き上げられて煌めいていた。
両手で大剣を持ったピヒラは、複数の魔物に囲まれていた。
地を蹴って魔物に向かい、一刀両断しては次の魔物に向かっている。
見事な腕だ。
『はあぁ。さすがねぇ』
あのしなやかな身体のどこにそんな筋力が隠れているのだろうかと思ったが、もしかすると身体強化のような魔法を使っているのかもしれない。
トールヴァルドは自分の腕を見下ろした。
積み重ねたトレーニングによりがっしりと筋肉がつき、血管の浮いた力のありそうな腕だ。
それでも、トールヴァルドがピヒラほどにあの大剣を軽く振り回せるとは思えなかった。
あの大きな剣を操ってピンポイントに弱点に当て、すべて一撃。
素晴らしい才能である。
手助けは不要と判断したが、少し離れたところから別の魔物が寄ってくるのが見えた。
トールヴァルドはそちらに向かい、サクサクと魔法で倒した。
『トールヴァルドも大概チートよねぇ』
ピヒラは、大剣を壁に立てかけて席に着いていた。
大皿の料理が机にたくさん並び、お互いにどんどん食べている。
身体が資本の冒険者だし、たくさん食べるのは良いことだ。
「そうか。俺はトールヴァルド。剣と魔法を使う。魔法はまだ慣れていないところもあるから、魔物を倒しながら移動している。とりあえずは辺境方面に向かうつもりだ」
数日ぶりに食べるプロが作った美味い料理に夢中になったトールヴァルドは、自分のことを簡単にまとめてそう言った。
「トールヴァルドね。改めてありがとう。それで、どういったことを聞きたいの?」
「あぁ、このあたりの魔物の平均的な大きさと、どのあたりにいることが多いか。あとは、ここも美味いからほかにも美味い食事処を知ってたら教えてほしい」
口に入った肉を咀嚼しながら、ピヒラはうなずいた。
「ん、わかったわ。まずはこのあたりの魔物ね。二メートルあったら大きい方かしら。もう少し離れたら、三メートル近い奴もいたけどあれは例外かも。やっぱり平原の街道から遠いところと、あとは森の奥ね。東の森はそれなりに人が入ってて魔物が少ないわ。北側の森は見通しが悪いけどその分魔物も多い。今日は北側の森に行ったから、懐が温かいのよ」
口元にパンの欠片をつけたままのピヒラが、形の良い胸を張った。
「北側の森か。平原の方は、移動に時間がかかりそうだな」
トールヴァルドもチキンの香草焼きを口に放り込み、頬を膨らませながらうなずいた。
「確かに、歩きやすい分人も多いし、早朝に出るか遠くまで行くかしないと平原は思い通り狩れないかも。おすすめは北側の森ね。ただ、ちょっと崖とかが多いから、一人で行くなら気を付けた方がいいわ」
「そうか。ありがとう」
「いいえ、それくらいは全然。あとはお店の情報だっけ?こっちはごめんなさい、ここしか知らないのよ。最初にここに入って美味しかったから、もう三日間ずっとここ」
ちらっと店内を見たピヒラは、嬉しそうに微笑んだ。
よっぽど美味しいらしい。
「なるほど。それなら俺もここを利用しようかな」
「美味しいものね!あと、朝に来て運が良かったら、お昼のお弁当も売ってるわ。私、今日は寝坊して買えなかったのよね」
「それは、狙いたくなるな」
「でしょう?」
その後も、ずっと一人で旅をしてきた話や魔物を倒すときの話、武器の手入れの話、野宿であった困ったことなど、いろんな話をした。
賑やかというほどではないが、ほどよく話が途切れないピヒラとの食事は、負担にもならず楽しく過ぎた。
帰りは、別にいいと言われたが宿まで送っていった。
「近いから平気なのに」
「ピヒラは女の子だろ。男の俺が送っていくのは普通だ。それに、さっきのやつらが逆恨みしてきても面倒だし」
実家の母は、戦いの腕前があることと女性であることは両立すると言っていた。
とはいえ、自立できそうにない、依存する女性からは逃げろとも教えてくれた。
ピヒラは自立している実力ある冒険者であり、きちんと礼儀正しく扱うべき女性だとトールヴァルドは認識した。
「え、あ……うん。ありがと」
見上げたピヒラの目が一瞬潤んだように見えたが、もしかしたら少し酔ったのだろうか。
軽い果実酒しか飲んでいなかったが、酒の許容量は人によるのだ。
倒れでもしたら大変だと、トールヴァルドは一歩ピヒラに近づいて寄り添うようにして歩いた。
ピヒラの頬は赤くなっていたが、夜道が暗くて気づかなかった。
宿に帰ってから、トールヴァルドは思い出して魔法剣(待機)に話しかけた。
「おい、どうした。久しぶりに寝てるのか?」
『起きてるわよ!ちょっと邪魔しても悪いかしらと思ってね』
「まぁ確かに、ずっと話続けられてもうるさいけどな。こんなに黙るなんて何かあったのかと思ったぞ」
『トールヴァルドが女の子とデートしてるのよ?邪魔しちゃ悪いじゃない。でもあの剣、どっかで見た気がするのよねぇ。昔の名工が打ったやつかもしれないわ』
どうやら魔法剣(待機)はいらぬ気を回したらしい。
ピヒラが持っていたのは、トールヴァルドの背丈に届きそうなほどに大きな剣だ。
剣幅も広いので、ピヒラなら盾としても使えるかもしれない。
鞘は黒と赤で、柄の部分には黒地に赤の模様が描かれていた。
剣の刀身はわからないが、あれはなかなかの業物だろう。
「……魔法剣(待機)にも、鞘があった方がいいか」
『え、なんでよ!アタシはこんなに綺麗なのよ?!隠す必要なんてないでしょ』
「剣には鞘がつきものだろう」
『ちょっと!いつまで言うつもり?アタシは!魔法の杖なのっ!!』
「とりあえず今日は寝るか」
『いっそずっと名前で呼びなさいよ!可愛い名前を聞いといてトールヴァルドときたら』
長剣の手入れや荷物の整理を終えていたトールヴァルドは、布団に潜りこんだ。
次の日、早めに出て昨日教わった食堂に行ってみた。
ちょうど弁当販売を始める時間だったらしく、昼食を手に入れられた。
一応冒険者ギルドに立ち寄り、やはり北側の森が手薄だという情報を確認してから町を出た。
北側の森は、ピヒラの言った通り少し足場が悪いし、地形が荒い。
人もあまり入らないのだろう、魔物が多かった。
『あらまぁ、王都から一つ離れた町でこれなのね。ちょぉっとアタシの目覚めが遅かったかも』
「そうか」
魔法剣(待機)を左手に持ったまま、トールヴァルドはほとんど右手でのみ戦っていた。
長剣を通して魔法を繰り出し、倒しきれない魔物は長剣で切っていく。
奥へ行くほどに魔物が多くなる。
トールヴァルドは久しぶりに思い切り身体を動かした。
昼に近くなったころ、遠くで誰かが戦っている気配を感じた。
多分、冒険者だろう。
こんな奥まで来るくらいなので、実力のある者だ。
とはいえ、一応苦戦していないか確認だけしておこう。
トールヴァルドは気配を消してそちらへ歩を進めた。
途中で崖を下りたり小川を越えたりして、近づいてそっと見ると、そこにはピヒラがいた。
『昨日の子ね。やだカッコいいじゃない』
トールヴァルドは、黙ってうなずいた。
抜き身の大剣の刀身は赤に近い金属の色で、黒い装飾がある。
赤とはいえ錆びてはおらず、磨き上げられて煌めいていた。
両手で大剣を持ったピヒラは、複数の魔物に囲まれていた。
地を蹴って魔物に向かい、一刀両断しては次の魔物に向かっている。
見事な腕だ。
『はあぁ。さすがねぇ』
あのしなやかな身体のどこにそんな筋力が隠れているのだろうかと思ったが、もしかすると身体強化のような魔法を使っているのかもしれない。
トールヴァルドは自分の腕を見下ろした。
積み重ねたトレーニングによりがっしりと筋肉がつき、血管の浮いた力のありそうな腕だ。
それでも、トールヴァルドがピヒラほどにあの大剣を軽く振り回せるとは思えなかった。
あの大きな剣を操ってピンポイントに弱点に当て、すべて一撃。
素晴らしい才能である。
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