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4話 そうか明日は旅立ちか…
しおりを挟む「おいっ!コル早く早くっ!ただいまー!」
魔力試験も終わり2人は家に帰る
「おかえりなさい2人とも、試験はどうだった?もうすぐお父さんも帰ってくるからごはんたべながらお話しきかせてちょうだい?」
「おう!きっと母さんも父さんもびっくりするぜ?なぁコル?」
「うっうん!」
アルはあまり考えてないみたいだけど…ラヴォラーレまで試験を受けにいくって母さん達に許してくれるかなぁ?もしも受かって王都の学校に行けばナトゥーラにはあまり帰ってこれなくなる…
そんな心配をしていると
ガチャ。
「ただいまー!!おっ、2人とも試験はどうだったかぁー?あっ、母さんごはんを頼む!」
「はいはい、いま出来たところよ。温かいうちに食べましょ!今日はふたりの好きな子羊のシチューよ!」
「うっわうまそー!いただきまーす。そういや父さん、母さん俺とコル、あとセラピアの3人でラヴォラーレにいくよ!王国騎士団の隊長から本試験をうけに来いって言われたんだ!受かれば王都の騎士団学校だってよ!さすが俺たちだろ?」
にぎやかだった食卓が一瞬静かになる。
「ラヴォラーレって、なに冗談いってるのアル。ねぇ、コル?アルはお母さんをからかってるだけでしょ?少しほめられた位なんでしょ?」
「いや本当なんだ、母さん。僕もアルたちと一緒に挑戦したいと思っている……」
「挑戦するのはいいことだと思うわ…そしてもし試験に受かったらどうするつもりなの?」
「俺は騎士団学校に入りたい。コルはどうか分かんねぇーけど俺は父さんが前いたという王国騎士団に入って団長になりたい!そして父さんを超える騎士団長になりたいとおもってる。コルはどう考えてるんだ?」
「僕は…僕も騎士団になりたい。父さんのように強い剣士にはなれるか分かんないけど、僕を認めてくれた人たちを後悔させないようになりたい。そしてアルや母さん、父さんを守れるくらい強くなりたい!」
…………
「ガハハハ!!コル、いつからお前男らしくなったんだ?お父さんビックリしたぞ!それにアルも父さんのことそんなふうに思っててくれたんだな。母さん…行かせてあげよう。父親として行かせないとは言えない。」
「ふふっそうね。久しぶりにコルが大きな声だしたからお母さんびっくりしたわ!」
「2人とも…いつ出発だ?」
「隊長が試験は3ヶ月後って言っていたよなぁー?コル、出発は2ヶ月後くらいでいいんじゃねぇーのか?」
「そーだね、少しラヴォラーレで体調も整えたいし2ヶ月後に出発しよう!」
「そうか、それじゃアル!いつか渡そうと思っていたがお前には父さんが騎士団にいたときに使っていた剣を渡す…大事につかえ。そしてコル、お前は俺が見た感じお前は剣士よりも魔法の適正の方が高い、母さん…魔笛をコルに渡したらどうだ?」
「母さんの笛って……父さんが結婚するときにプレゼントしたって言ってたのじゃないの?そんな大切なもの…」
「いいのよ…コル。いつかこの笛はコルに渡すつもりだったの。アルがお父さんに似てやんちゃだったからコルが母さんの笛に興味をもってくれたのが凄く嬉しかったのよ!だからコルに渡したいの…」
「ありがとう母さん…すごく大切にする。」
アルも父さんから貰った剣をみてすごく喜んでる様子だ。
「父さん、こんな剣どこに隠してたんだよ!すげーカッコイイや!」
「そーだろー。父さんが団長になったとき先代の団長から譲り受けたものだ!!それはそうとまだ出発まで時間もある。明日から二人とも最低限…いやそれ以上になるように父さんがみっちり鍛えてやる!」
こうしてコルとあるの2人は翌日からグリーグの訓練を受けることになった。
そして翌日…
「おい2人とも起きろ!訓練の時間だ。」
「父さんまだ日も登ってないよ…もーすこし寝させてくれよ。」
「いつまでも甘えてたらだめだよ?アル、家を出たら誰もアルを起こしてくれないよ?ここから訓練は始まってるんだよ?」
「そうだアル、これが戦の最中なら相手は今のお前を全力で殺しにくるだろう。お前らを1人前と認めた以上甘やかすことはしない。まだ寝てたいなら寝てればいい…いくぞコル!!」
バタバタバタ!!!
アルが慌ててベットから転げ落ちる。
「冗談だよ父さん、そんなの当たり前だろ?いつでもこいってもんだ。」
「そうか、今日は基本の基本、旅に出るときには必要になる魔法を教える。とりあえず外に出るぞ」
「おっおう!」「はいっ!!」
そして3人は外に向う
「まずはこれだ。火属性魔法、これは攻撃魔法にも使えるが生活にも不可欠だ。拠点を置くときにも野営線でも不可欠となる。とりあえずは基本のファイヤを覚えてもらう。まずは見てみろ【ファイア】」
グォォンッ!!!
グリーグの手から火の玉が勢いよく噴出し目の前にある木がみるみる燃えていく…
「次に【ウォーターウォール】」
グゥワー!!!
燃えている木を水の壁が包みこみ火をけした。
ジュワーーー周りには水蒸気に包まれる。
「これが基本。あと1番大事な魔法がある。それは収納魔法だそれがこれ【ブラックボックス】」
目の前に黒い箱がでてくる。グリーグがそれを開け手を入れると中から大きな剣が出てきた。その剣をひと振りすると水蒸気に包まれた木は真っ二つに裂けた。
僕たち2人は今まで見たことがない父の姿にあ然としていると。
「今日から出発までにこれらをマスターしてもらう。早く終ればまだ上位の魔法も教える!お前らなら出来る!がんばれよ?」
「こんなの僕たちできるかなぁー?」
「できるもなにも、この位かるくマスターできねぇーと騎士団なんかにはなれないぜ?コル!よしっ!気合い入れてやってやるぞー!」
こうしてグリーグの厳しい訓練を受け続けること2ヶ月後…
「いくぜコル!火属性付与、ファイアソード!」
ブァァァーシュン!
「うわぁっ!!水の即興曲【ピ~♪♪♪】」
コルが魔笛を吹くと足元の魔法陣から乱れる水が出てきてアルのファイアランスを包み込む。
ブシュァー!
「ゴホゴホっ、やるなぁーコル!魔笛の使い方には慣れてきたみたいだな。」
「ゴホゴホっ、アルのファイアランスも発動までの時間も短いで止めるのでやっとだったよ。」
「2人ともそこまでだ!これ以上したら旅に出る前にケガしちゃうからな!ガハハハ
それにしてもよく2ヶ月でここまで出来るようになったな、我が息子ながら感心したぞ!コルも母さんに教えて貰った魔笛がなかなか板についてきたなぁー。」
「俺も父さんに貰った剣、最初は大きく感じていたけどやっと慣れてきたぜ。」
「ガハハハ、最初は少し振っただけですぐに泣き言をいっていたのにな、よく頑張った!」
「おうよ!コルだけじゃなくセラピアも森に入ってエルフ族の戦士たちと修行してるみたいだし負けるわけにはいかねぇーからな。」
「そういえばこの前少し会ったときにセラピアが言ってたよ、僕たちばかりが強くなってるとはおもっちゃ駄目だよって!いまは精霊魔法を使えるようにもなってるから2人ともびっくりするだろうって!」
「おぉ!セラピアは精霊魔法を覚えてるのか。自然との繋がりが強いエルフ族ならでわの修行だな。2人にとっては中々心強い仲間になるな!
よし!明日は旅立ちだから早く帰って母さんにご馳走を作ってもらおう!沢山食べて体力付けとけよー!2人とも!」
「うおぉーーー!ご馳走楽しみだぜ!コル家まで競争だっ!」
「うわっ、まってよーアル!」
そっかいよいよ明日は旅立ちか…
応援ありがとうございます!
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