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異世界転移編
第69話 お茶会
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完成したレアチーズケーキを切り分けてからお皿に盛って、ベリーソースを少しかける。
パンケーキも、周りにフルーツを飾って蜂蜜を回しかけた。
後は、シャーリーとムツキが2人で選んだクッキーを盛り付けてお茶会の準備は完了である。
「シャーリー、それじゃ最後に美味しいお茶をお願いしていいかな?」
「はい!」
シャーリーは鼻歌を歌いながら紅茶を淹れていく。
その姿を笑顔で見守っていたムツキに、シャーリーはハッとした顔をして振り返った。
「ムツキ様、すみません。 その、つい、嬉しくなってしまって……」
そう言って顔を赤らめるシャーリーだったが、ムツキはなぜシャーリーが赤くなるのか気づくまで時間がかかってしまった。
無意識に、鼻歌を歌ってしまった事をはしたないと思ったのだろう。
ムツキが気づくのが遅れてしまった為に、少しの沈黙が生まれてしまった。
沈黙の中見つめあった2人は、どちらともなくクスクスと笑いだした。
「シャーリー、お茶が淹れ終わったら食べようか」
「はい」
2人は向かいあって座って、お茶会が始まった。
ムツキはまず、シャーリーの淹れてくれた紅茶を口に含んだ。
鼻から、茶葉のいい香りが抜けていき、渋みもなく、口当たりがいい。
「やっぱりシャーリーの淹れてくれたお茶は美味しいね」
「ありがとうございます」
面と向かって言われたのが恥ずかしかったのか、シャーリーは恥ずかしさを紛らわせる為にフォークで一口取り分けたレアチーズケーキを口に運んだ。
口に入れると、シャーリーは驚きで目を見開いたかと思えば、幸せそうに目を細めた。
「ムツキ様はお菓子作りの天才かもしれませんわ。 ほのかな甘みに程よい酸味、それにとろける様な舌触り。 こんなお菓子を食べた事がありません、素晴らしいですわ!」
「そのベリーソースがかかった所も食べてごらん。 それはシャーリーが作ったソースなんだから」
シャーリーが初めに食べたのはベリーソースのかかっていない先の部分であった。
シャーリーは、勧められるままにベリーソースのかかった部分を一口サイズに切り分けて口に運ぶ。
とても幸せそうなニコニコの笑顔で頬を押さえながら咀嚼している。
「ベリーソースはとても濃い味ですのにレアチーズケーキの酸味がスッキリとしていて口に残りません。 甲乙付け難いですが、とても美味しいです」
ムツキはその笑顔を嬉しく思いながら、自分は少し不安のあったパンケーキをナイフとフォークを器用に使って口に運んだ。
重曹を使ったので苦味が出ないかなど不安があったが、問題ない様だ。
ホットケーキミックスのふんわりとは違って、少しもっちりした和菓子よりの食感だが、これはこれで美味しい。
蜂蜜が染み込んで噛んだ瞬間にジュワッと出てくるのも本来のパンケーキと変わらない。
少し甘ったるいが、だからこそシャーリーの淹れてくれた紅茶がより美味しく感じられる。
「ムツキ様、次は私もそちらを食べたいです!」
シャーリーはいつの間にかレアチーズケーキをペロリと平らげていた。
甘い物に目が無いのは異世界でも変わらない様である。
その後、ムツキとシャーリーは、色々な話をしながら、お茶会を楽しんだのであった。
パンケーキも、周りにフルーツを飾って蜂蜜を回しかけた。
後は、シャーリーとムツキが2人で選んだクッキーを盛り付けてお茶会の準備は完了である。
「シャーリー、それじゃ最後に美味しいお茶をお願いしていいかな?」
「はい!」
シャーリーは鼻歌を歌いながら紅茶を淹れていく。
その姿を笑顔で見守っていたムツキに、シャーリーはハッとした顔をして振り返った。
「ムツキ様、すみません。 その、つい、嬉しくなってしまって……」
そう言って顔を赤らめるシャーリーだったが、ムツキはなぜシャーリーが赤くなるのか気づくまで時間がかかってしまった。
無意識に、鼻歌を歌ってしまった事をはしたないと思ったのだろう。
ムツキが気づくのが遅れてしまった為に、少しの沈黙が生まれてしまった。
沈黙の中見つめあった2人は、どちらともなくクスクスと笑いだした。
「シャーリー、お茶が淹れ終わったら食べようか」
「はい」
2人は向かいあって座って、お茶会が始まった。
ムツキはまず、シャーリーの淹れてくれた紅茶を口に含んだ。
鼻から、茶葉のいい香りが抜けていき、渋みもなく、口当たりがいい。
「やっぱりシャーリーの淹れてくれたお茶は美味しいね」
「ありがとうございます」
面と向かって言われたのが恥ずかしかったのか、シャーリーは恥ずかしさを紛らわせる為にフォークで一口取り分けたレアチーズケーキを口に運んだ。
口に入れると、シャーリーは驚きで目を見開いたかと思えば、幸せそうに目を細めた。
「ムツキ様はお菓子作りの天才かもしれませんわ。 ほのかな甘みに程よい酸味、それにとろける様な舌触り。 こんなお菓子を食べた事がありません、素晴らしいですわ!」
「そのベリーソースがかかった所も食べてごらん。 それはシャーリーが作ったソースなんだから」
シャーリーが初めに食べたのはベリーソースのかかっていない先の部分であった。
シャーリーは、勧められるままにベリーソースのかかった部分を一口サイズに切り分けて口に運ぶ。
とても幸せそうなニコニコの笑顔で頬を押さえながら咀嚼している。
「ベリーソースはとても濃い味ですのにレアチーズケーキの酸味がスッキリとしていて口に残りません。 甲乙付け難いですが、とても美味しいです」
ムツキはその笑顔を嬉しく思いながら、自分は少し不安のあったパンケーキをナイフとフォークを器用に使って口に運んだ。
重曹を使ったので苦味が出ないかなど不安があったが、問題ない様だ。
ホットケーキミックスのふんわりとは違って、少しもっちりした和菓子よりの食感だが、これはこれで美味しい。
蜂蜜が染み込んで噛んだ瞬間にジュワッと出てくるのも本来のパンケーキと変わらない。
少し甘ったるいが、だからこそシャーリーの淹れてくれた紅茶がより美味しく感じられる。
「ムツキ様、次は私もそちらを食べたいです!」
シャーリーはいつの間にかレアチーズケーキをペロリと平らげていた。
甘い物に目が無いのは異世界でも変わらない様である。
その後、ムツキとシャーリーは、色々な話をしながら、お茶会を楽しんだのであった。
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