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第72話 パスタ
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イカを捌き終わった後はホタテを開いて貝柱を取り出していく。
これはイカを捌くよりも簡単な作業なのでパパッとやってしまう。
「さて、それじゃメインのパスタを作るぞ!」
フライパンを熱して準備を始める。
まずは中火でニンニクのみじん切りを炒めて香りを移しながらゆっくりと炒める。
この時は火をつける前にオリーブオイルにニンニクを入れておこう。
ニンニクのいい香りがして来たら、玉ねぎをしんなりするくらいまで炒めた後、潰したトマトと保存してあるコンソメスープを一掬い入れて、汁気を飛ばしながら炒めたら、イカリング、先ほどビスクの時に使ってないエビの剥き身、ホタテの貝柱を入れて、胡椒で味を整えたらペスカトーレソースの完成だ。
「これでソースが一つ完成だ。次はイカ墨ソースを作っていく。これは見た目に一癖あるが、ハマるとクセになる味付けだぞ」
とは言っても、制作工程はほぼ同じである。
ニンニクと玉ねぎを炒めるところまでは一緒。
その後はは、イカを入れてコンソメスープを一掬い。
それから白ワインを入れて、塩胡椒で味を濃いめに調節する。
「ヤコブ、レイア、これは後の為に味を濃いめにつける。味見してみろ」
2人は味見すると、確かに今までよりも辛いとそれぞれの感想を話してメモを取っている。
後は以下の墨袋だ。
「フォルテ様、本当にそれを入れるんですか?」
フォルテに顔を顰めながら質問をしたのはレイアである。
レイアは先ほど墨袋を外している時に破いてしまい、墨が飛んで独特の生臭さを嗅いでしまっているのだ。
それに、服についた墨は取れない。今もまだついたままである。
「この独特の風味が癖になるんだ。料理にするとあの生臭いのがどうなるかも楽しむといい」
火を止めた後、墨袋をフライパンの中に入れてから、袋を潰してソースを黒く染める。
後は再度火をつけて軽く火を通せばイカ墨ソースの完成だ。
「ついて来れているか?」
「はい! 大丈夫です!」「私もです!」
メモを取っているヤコブとレイアは元気に返事をした。
「最後はボンゴレだ。これはパスタを入れなくても酒のつまみにピッタリだが、今回はパスタにするぞ! その前にちょっとチートを使う。本来は冷凍前にしておかなければいけないのだが、この環境では無理だったからな」
フォルテは、ケミーニアが集めてきたアサリ、いや、このくらいの貝と指定したのでハマグリも混ざっているが、いいだろう。
この二つを錬金術を使って中から砂を取り出す。
死んでいるからできる事で人体錬成の応用だが、分離して出てきた砂を見てヤコブ達は驚いた顔をした。
「中に砂が入っているのですか?」
「こいつは砂に潜って生活をしているからな、砂を吸い込んでいるんだ。本来は捕まえたら砂を吐かせるんだが今回は冷凍されて死んでたからな。裏技だ」
フォルテは笑っているが、とんでも技である。
「さて、ボンゴレも簡単だ! 見てろよ?」
先ほどとは違ってオリーブオイルにニンニクと乾燥唐辛子を一緒に中火で炒め始め、油に味と匂いを移していく。
その後は刻んだパセリを加え、しんなりしたらアサリ、ハマグリをドーンと入れて、白ワインを2回しほど入れたら、蓋をして酒蒸しにしたら完成だ。
アサリとハマグリの殻が開いたらそれでいい。
後はヤコブが打ってくれた平打ちのパスタを湯掻いて3つのソースに絡めれば3つのシーフードパスタの出来上がりだ!
ソースを絡めるタイミングを揃えたのは伸びるのを防ぐ為。
テーブルの真ん中に3つを置いて、取り皿で取って食べるようにする。
人数分のビスクを並べて、晩御飯の支度は終了だ。
「よし、食べるぞ!」
「「「はい!」」」
ビスクを作ったり、ヤコブやレイアに教えながらイカを捌いたりしている間に時間は過ぎていき、晩ごはんにちょうどいい時間になっている。
それに、部屋に漂ういい香りでお腹の虫も鳴き出しそうだ。
早く食べられるように、テーブルにクロスを敷いたりとケミーニアが用意してくれていたので後は食事を囲むだけだ。
フォルテは久しぶり、4人は新しい味を楽しみにしながら、食卓の席に座るのであった。
これはイカを捌くよりも簡単な作業なのでパパッとやってしまう。
「さて、それじゃメインのパスタを作るぞ!」
フライパンを熱して準備を始める。
まずは中火でニンニクのみじん切りを炒めて香りを移しながらゆっくりと炒める。
この時は火をつける前にオリーブオイルにニンニクを入れておこう。
ニンニクのいい香りがして来たら、玉ねぎをしんなりするくらいまで炒めた後、潰したトマトと保存してあるコンソメスープを一掬い入れて、汁気を飛ばしながら炒めたら、イカリング、先ほどビスクの時に使ってないエビの剥き身、ホタテの貝柱を入れて、胡椒で味を整えたらペスカトーレソースの完成だ。
「これでソースが一つ完成だ。次はイカ墨ソースを作っていく。これは見た目に一癖あるが、ハマるとクセになる味付けだぞ」
とは言っても、制作工程はほぼ同じである。
ニンニクと玉ねぎを炒めるところまでは一緒。
その後はは、イカを入れてコンソメスープを一掬い。
それから白ワインを入れて、塩胡椒で味を濃いめに調節する。
「ヤコブ、レイア、これは後の為に味を濃いめにつける。味見してみろ」
2人は味見すると、確かに今までよりも辛いとそれぞれの感想を話してメモを取っている。
後は以下の墨袋だ。
「フォルテ様、本当にそれを入れるんですか?」
フォルテに顔を顰めながら質問をしたのはレイアである。
レイアは先ほど墨袋を外している時に破いてしまい、墨が飛んで独特の生臭さを嗅いでしまっているのだ。
それに、服についた墨は取れない。今もまだついたままである。
「この独特の風味が癖になるんだ。料理にするとあの生臭いのがどうなるかも楽しむといい」
火を止めた後、墨袋をフライパンの中に入れてから、袋を潰してソースを黒く染める。
後は再度火をつけて軽く火を通せばイカ墨ソースの完成だ。
「ついて来れているか?」
「はい! 大丈夫です!」「私もです!」
メモを取っているヤコブとレイアは元気に返事をした。
「最後はボンゴレだ。これはパスタを入れなくても酒のつまみにピッタリだが、今回はパスタにするぞ! その前にちょっとチートを使う。本来は冷凍前にしておかなければいけないのだが、この環境では無理だったからな」
フォルテは、ケミーニアが集めてきたアサリ、いや、このくらいの貝と指定したのでハマグリも混ざっているが、いいだろう。
この二つを錬金術を使って中から砂を取り出す。
死んでいるからできる事で人体錬成の応用だが、分離して出てきた砂を見てヤコブ達は驚いた顔をした。
「中に砂が入っているのですか?」
「こいつは砂に潜って生活をしているからな、砂を吸い込んでいるんだ。本来は捕まえたら砂を吐かせるんだが今回は冷凍されて死んでたからな。裏技だ」
フォルテは笑っているが、とんでも技である。
「さて、ボンゴレも簡単だ! 見てろよ?」
先ほどとは違ってオリーブオイルにニンニクと乾燥唐辛子を一緒に中火で炒め始め、油に味と匂いを移していく。
その後は刻んだパセリを加え、しんなりしたらアサリ、ハマグリをドーンと入れて、白ワインを2回しほど入れたら、蓋をして酒蒸しにしたら完成だ。
アサリとハマグリの殻が開いたらそれでいい。
後はヤコブが打ってくれた平打ちのパスタを湯掻いて3つのソースに絡めれば3つのシーフードパスタの出来上がりだ!
ソースを絡めるタイミングを揃えたのは伸びるのを防ぐ為。
テーブルの真ん中に3つを置いて、取り皿で取って食べるようにする。
人数分のビスクを並べて、晩御飯の支度は終了だ。
「よし、食べるぞ!」
「「「はい!」」」
ビスクを作ったり、ヤコブやレイアに教えながらイカを捌いたりしている間に時間は過ぎていき、晩ごはんにちょうどいい時間になっている。
それに、部屋に漂ういい香りでお腹の虫も鳴き出しそうだ。
早く食べられるように、テーブルにクロスを敷いたりとケミーニアが用意してくれていたので後は食事を囲むだけだ。
フォルテは久しぶり、4人は新しい味を楽しみにしながら、食卓の席に座るのであった。
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