俺の彼女がグレた。「だから、俺はお前の彼女でも女でもねぇから!」

ステルススター

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第二章 恋のライバル

-part29-宣言

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 「それで、用って何?てか、どうやって俺がここにいるのが分かったの?」
 
 先に男性達には店に入ってもらい、店から少し離れた路地で二人きりの状況を作った。
 
 「場所が分かったのは、ファンクラブに入ってるからです。知らなかったんですか?晴人の目撃情報がファンクラブないで共有されてるんですよ」

 「プライバシーの侵害じゃないか!」

 「いえ、それは違いますよ。ファンクラブはあくまでも偶然的に晴人さんと街中でバッタリ会ったのを共有しているだけです。別に後を付けている訳じゃないですよ。

 この女。
 その話を持ち出されたら、まずい。

 「私、人の目線には敏感でデートの時に妙な気配を感じてました。でも、安心してください。別に言いふらしたりするつもりはないですから」

 というか。性格が変わってないか?

 「不思議そうな顔をしてますね。今、私は演じているんです。普段の私なら、晴人さんに臆してしまうから」

 なるほど。
 演技か。
 調べた者から芽里は幼少期から舞台で演技の稽古を行っていたと報告が上がっている。
 納得した。
 人の目線が敏感なのは、舞台に立つ者として。それにプロに近い芽里さんからすれば、今日の男性達の演技など猿芝居にしか感じていないのだろう。だが、気づいたとして一体に何の用があって、今ここにいるだ?

 「祐翔さんの事が好きになりました」

 「はぃ?!」

 思わず変な返事をしてしまった。
 
 「だ、だから。祐翔さんの事が好きになったんです」
 
 ・・・芽里は本気で言っている。
 少なくとも映画館デートの際、俺に向いていた好意はなくなっている様に感じる。
 
 「なんで、俺に伝えたんだ?」

 「同じ人が好きなんです。と戦いませんか?」
 
 ここで、理解した。
 何故、芽里がわざわざ、俺の所まで来て挑発まがいのライバル宣言をしに来たのか。
 正々堂々。私が誘惑している時は邪魔をするなってことだ。
 つまり、この宣言を受け取るというのは、映画館デートの様な事があれば妨害ができなくなる。
 なら、ライバル宣言を受け取らなければいい。けれでも、出来なかった。

 「もしかして、逃げるんですか?」

 俺のプライドが許さなかった。

   *   *   *   *
 「ふぅぅぅー」

 家の近くにある公園のベンチに息を吐きだしながら腰を下ろした。

 「めっちゃ緊張した」

 私は晴人に、祐翔の事が好きになった事を伝えた。
 おそらく、意図を理解した上で、晴人はライバル宣言を受け取り、「今から、俺とお前は対等なライバルだからな。さんは付けるな」と、言い残して男性達がいる店に入っていった。

 「絶対に私が・・・いや、ボクが祐翔の事を落として見せる」
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