82 / 145
新たな移住者
しおりを挟む予定より大部早くダンジョンから帰って来れた。
やはりレベルの低いダンジョンでは、アイテムも何も出なかった。
でもこれで、スケルトンダンジョンからモンスターが溢れる事が無くなり、将来の不安が一つ減った。
ダンジョンマスターレベルも51に上がり、地下都市と湖作成が増えた。
ただ、今のところ作る必要を感じない、都市と言っても現代の都市では無く、中世の都市じゃ、ライフラインも無いのでちょっと住む気に成らない。
ナビが言うには、地下都市にも井戸は有るらしいが、ナビが見せてくれたイメージは、日干し煉瓦で出来た簡素な家が有るとても都市には見えない物だった。
大きな湖を作れる様に成ったが、魚を生み出す事は出来ないで、此方もあまり使えない将来的に鱒でも養殖するか、ただ養殖なんて知識の有る人居ないだろうな。
そう言えばリザードマン達は元気にやって居るかな。
彼女達は帰って来たばかりなのに、もう横浜に行く計画を立てて要るが、そんなに簡単に留守にする訳にいかないから、準備には時間が掛かるだろう。
俺も長期間村を離れる訳にはいかないしな、今は大型冷蔵庫も有るから食糧問題は無いが、色々問題が有るからな。
緊急事態が起きなければ、最低でも1週間は掛かるから準備は必要だ。
ただ、今は衛星携帯が有るから、最悪連絡だけは取れるから、前に都内に行った時より不安は少ない。
子虎や子猪ももうちょっと大人に成れば、一緒に行けるけどな、今はまだまだ無理だな。
そんな、最近すっかり大きく重く成っても甘えん坊な雪を抱っこして居ると、マリアが俺の所に来た。
「雅也、人間とモンスターの集団が村に向かって来る」
「解った、マリア行こう」
向かう為に伝言を残そうとした時に、防衛班から連絡が入った。
防衛班が村に向かう集団と出会ったらしい、大きなモンスターにバスを引かせて向かっているらしく、総勢34名の集団らしく、元々多摩センター近くで避難をしていて、政府からの提案を断って残ったらしい。
俺も防衛班と合流して、事情を聞く事にした。
話しを聞くと、政府からの避難の話しが有ったが、どうしても先祖代々守って来た土地を捨てられず、守って来たが、モンスターが増えて仕方なく立川に避難したが、受け入れて貰えずこちらの村の話を聞いて来たとの事。
何でもするので受け入れて欲しいとお願いされた。
中は妊婦さんも居るらしく、どう見ても困窮してる様で切迫詰まっているし、話した感じ問題無さそうなので、武器だけは預かり受け入れる事にした。
村の食堂で食事を振る舞いながら話しを聞く事にした。
バスを引いていたモンスターは体長4㍍は有るサイの様なモンスターで、おばあちゃんがエサを与えて至ら懐いたらしい、ガソリンが無いのでバスを引いて貰ったらしく、おばあちゃんの言う事が解るらしく大人しくバスを引いて来たとの事。
マリアにびびっていたがおばあちゃんが大丈夫よと宥めると大人しく成ったので、多分おばあちゃんの仲間に成っているのだろう。
話しを戻すと、妊婦も居るので立川に助けを求めたが、立川基地は基地の中にも入れて貰えず追い返された。
それで、前に自衛隊の人にこの村の話しを聞いていたので、藁にもすがる気持ちでここまで来た。
俺達は問題無さそうなので、ルールを破れば村を出て貰う条件で村で受け入れる事にした。
立川基地の話しを詳しく聞くと、バリケードで中の様子までは解らないが、門に居た人間はかなり攻撃的だったらしく、話しすら聞いてくれなかった。
ただ、感じたイメージは殺伐としていて、危険も感じたから、直ぐにその場を離れたとの事。
今回の移住者は夫婦とその家族連れなので、男手も確保出来たし農業経験者も多いので助かる。
おばあちゃんが連れて来た、サイみたいなモンスターは太郎と名付けられていて、大人しくおばあちゃんの言う事を聞いて、草原ダンジョンの牛のモンスターと仲良く草を食べていた。
小さな子供達も保育士さん達と一緒に元から居る子供達の輪に入り遊んで居る。
今回の移住者も問題は無さそうだ、慣れるまでは案内役兼監視はつけるが、
今回の立川基地の話しを横田基地にも無線で話したところ、戦闘には至って無いが、小さなトラブルが最近増えているので警戒してるらしい。
うちの村とは距離が離れているが、防衛班には注意して置く事にした。
今回の移住者の中に実家が炭焼きを生業にしてる人がいて。
最近は炭もまともに成って来たが、これからはもっと良い炭が出来る事を期待する。
新たな移住者も増えて生活環境を充実させたい。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2,269
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる