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第54話 わざわざ大声でセリフを言ってくれてありがとう
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◇◇
俺、サン、エアリス、カーリーの4人が拠点に戻ってから、しばらくしたところで、ゾンビ軍団を引き連れたニックがフロアに姿をあらわした。
ん?
ニックのやつ、モンスターハウスでは返り血を浴びて全身が真っ赤に染まってたけど、全部綺麗になってるな。しかも服装までしっかり整っている。
まさか衣服を整えるために時間をかけたのか?
これから戦いがはじまるっていうのに……。
でも、そのおかげでこっちも追加の支度ができたので、ありがたいってものだ。
「さあ、僕の犬たちよ!!」
俺たちのいる拠点からけっこう距離が離れてるのに、すごくクリアに聞こえるって、どんだけ声を張り上げてるんだよ。
しかもすぐそばにいる自分の手下に向かってだ。
俺たちに聞かせようとしてるのはバレバレだ。
「僕のために道を作るのだ!! 拒む者はすべて排除せよ!! あははは!!」
セリフがいかにも悪者って感じなんだが、あいつはそこんとこ理解してるのだろうか。
まあ、魔王の手下に落ちぶれた時点で、吹っ切れたのかもしれないが……。
「ピートさん、きます!!」
うじゃうじゃとゾンビたちが草原に入ってくる様子を、俺はエアリス、カーリー、サンとともに門の外に立って見ていた。
門の内側には仲間のモンスターたちがズラリと並んで待ち構えている。
「ゴクリ……」
「き、きたぞ」
「ちょっ! 押すなよ!」
「こ、こえー……」
押し寄せるゾンビの群れを見て、みんなビビっているようだ。
そりゃ、そうだよな。
姿を変えたとはいえ、ゾンビのほとんどはグリーンドラゴン、ヘルグリズリー、キメラロードのいずれかなんだから。
気味が悪いったらありゃしないってやつだろう。
しかも明らかに自分たちよりも数が多い。
モンスターの中では圧倒的な強さを誇るエアリスとカーリーがダメージを受けて撤退してきたという事実も、彼らをおびえさせている要因の一つに違いない。
俺は彼らを大声で励ました。
「大丈夫! 自分たちの力を信じて、敵を跳ね返すぞ!!」
「「おおっ!!」」
みんなに気合いを注入した直後、無機質な女性の声が脳裏に響く。
『橋げたを上げるシナリオの条件を満たしました』
発動条件は敵が橋から10歩以内に迫ってきたら。
「まっかせてー!!」
「……ふんっ!」
――ガラガラガラッ。
エアリスとカーリーの二人が、外堀にかけた大きな橋を鉄の鎖で引き上げた。
これで外堀を越えない限り、拠点への侵入はできない。
「よしっ! 城の中に入るぞ!」
城の中に駆け込んだ俺は、立てかけたはしごから外壁の上にのぼった。
見れば続々とゾンビたちが空堀に落ちていく。
さしたる考えもなく堀の中に突入してくるんだろうなぁと安易に考えていたけど、まさしくその通りになった。
「ピートさん! ゾンビたちが自分たちの味方を踏み台にして這い上がってきます!!」
うむ。この展開も想定通り。
もちろん手をこまねいているつもりはない。
『外堀に落ちた敵を攻撃するシナリオの条件を満たしました』
外壁の上には体重の軽いドワーフたち。次は俺たちの出番だ。
俺、サン、エアリス、カーリーの4人が拠点に戻ってから、しばらくしたところで、ゾンビ軍団を引き連れたニックがフロアに姿をあらわした。
ん?
ニックのやつ、モンスターハウスでは返り血を浴びて全身が真っ赤に染まってたけど、全部綺麗になってるな。しかも服装までしっかり整っている。
まさか衣服を整えるために時間をかけたのか?
これから戦いがはじまるっていうのに……。
でも、そのおかげでこっちも追加の支度ができたので、ありがたいってものだ。
「さあ、僕の犬たちよ!!」
俺たちのいる拠点からけっこう距離が離れてるのに、すごくクリアに聞こえるって、どんだけ声を張り上げてるんだよ。
しかもすぐそばにいる自分の手下に向かってだ。
俺たちに聞かせようとしてるのはバレバレだ。
「僕のために道を作るのだ!! 拒む者はすべて排除せよ!! あははは!!」
セリフがいかにも悪者って感じなんだが、あいつはそこんとこ理解してるのだろうか。
まあ、魔王の手下に落ちぶれた時点で、吹っ切れたのかもしれないが……。
「ピートさん、きます!!」
うじゃうじゃとゾンビたちが草原に入ってくる様子を、俺はエアリス、カーリー、サンとともに門の外に立って見ていた。
門の内側には仲間のモンスターたちがズラリと並んで待ち構えている。
「ゴクリ……」
「き、きたぞ」
「ちょっ! 押すなよ!」
「こ、こえー……」
押し寄せるゾンビの群れを見て、みんなビビっているようだ。
そりゃ、そうだよな。
姿を変えたとはいえ、ゾンビのほとんどはグリーンドラゴン、ヘルグリズリー、キメラロードのいずれかなんだから。
気味が悪いったらありゃしないってやつだろう。
しかも明らかに自分たちよりも数が多い。
モンスターの中では圧倒的な強さを誇るエアリスとカーリーがダメージを受けて撤退してきたという事実も、彼らをおびえさせている要因の一つに違いない。
俺は彼らを大声で励ました。
「大丈夫! 自分たちの力を信じて、敵を跳ね返すぞ!!」
「「おおっ!!」」
みんなに気合いを注入した直後、無機質な女性の声が脳裏に響く。
『橋げたを上げるシナリオの条件を満たしました』
発動条件は敵が橋から10歩以内に迫ってきたら。
「まっかせてー!!」
「……ふんっ!」
――ガラガラガラッ。
エアリスとカーリーの二人が、外堀にかけた大きな橋を鉄の鎖で引き上げた。
これで外堀を越えない限り、拠点への侵入はできない。
「よしっ! 城の中に入るぞ!」
城の中に駆け込んだ俺は、立てかけたはしごから外壁の上にのぼった。
見れば続々とゾンビたちが空堀に落ちていく。
さしたる考えもなく堀の中に突入してくるんだろうなぁと安易に考えていたけど、まさしくその通りになった。
「ピートさん! ゾンビたちが自分たちの味方を踏み台にして這い上がってきます!!」
うむ。この展開も想定通り。
もちろん手をこまねいているつもりはない。
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