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終章
エピローグ
しおりを挟むザワザワザワ
『ああっ、郁人様の今朝の笑顔も素敵ですぅ』
『どうしよう、なんだかいつもより母性(?)本能が刺激される気が』
『わかる! 野蛮な奴等から僕が守ってあげたい、みたいな』
『なあ、千賀郁人って風邪で学校休んでたよな。病み上がりのせいか、妙になんか……』
『少しやつれてて色気増し増し……や、やべぇ』
『元々綺麗だったけど今のアイツなら俺、抱ける!』
「チッ、朝っぱらから鬱陶しい」
おはようございまぁす。
俺の隣で可愛らしく微笑む優ちゃんですが、今朝も小声で悪態ついてます。相変わらず器用だねー。
そして俺は、なんと二日ぶりの登校です。
一昨日は脳内BLシミュレーションで興奮したのか、あのあと熱が上がっちゃって結局丸一日寝込みました。昨日は微熱まで下がったんだけど念のためもう一日お休みしなさい、と晴巳せんせぇに言われて仕方なく欠席。
んで、今朝ようやくOKがもらえましたっ。
というわけで千賀郁人、完全復活です!
うわあああ。ついに王道くんが待つ学校へ行ける、と考えただけで浮き浮きワクワク。楽しみ楽しみー♪
あ、休んでるあいだの看病は同室の亮ちゃんがしてくれたよぉ。すっごく優しくて、本当に至れり尽くせりって感じでした。
(※優ちゃんは俺の看病のために休もうとしたのを晴巳せんせぇに叱られ、強制的に登校させられました)
詳しいことは教えてもらえなかったけど、亮ちゃんは喧嘩(のわりには怪我してないような?)で三日間の停学になったんだって。
な、何やってるの亮ちゃん……。
一日目の朝、様子を見に来てくれた晴巳せんせぇから
「停学中ずっと寮部屋に閉じこもるだけ、っていうのは土屋くんも暇だろうし。どうせなら彼に看病してもらいなさい」
と言われ、早々に優ちゃんの寮部屋から自室まで移動することになったんだけど。
「フラフラで危ないから」となぜか晴巳せんせぇに呼び出された千葉ちゃんが俺をお姫様抱っこ――
うん、恥ずかしいので割愛。
いや、むしろ記憶削除ッ。
一日目のお昼休みには優ちゃんが様子を見に来てくれて、放課後はさらに祥ちゃんと慎ちゃん先輩も来てくれた。
チーちゃんとトラちゃんもお見舞い&クラスの皆からだよって、差し入れに生姜湯やのど飴、果物、冷えピタなんかをもらったり。皆優しいねっ。
差し入れのプリンがやたら多くて不思議に思っていると
「郁人、プリン好きだろ? せ、せっかくだし今すぐ一個食べないか? なんなら俺が食べさせてやるし」
なんて、変に鼻息の荒いトラちゃんが迫ってきたり。
だけどチーちゃんに耳を引っ張られてすぐ帰っちゃった。
帰る前にチーちゃんと何か話してた優ちゃんからは
「今後プリンを食べるのは、俺と二人だけか自室で一人っきりの場合のみにしろ!」
という謎の命令を出されました。どゆこと。
夕食はまた慎ちゃん先輩が作ってくれて、亮ちゃん・優ちゃん・祥ちゃん・俺の五人で食べたよー。俺だけお粥だったけど美味しかったぁ♪
そういえば、前日の夕食会に呼んでもらえなかった、と祥ちゃんが拗ねたら
「来てたら多分、鼻血の出しすぎで死んでるぞお前」
と優ちゃんに脅されてて。
「えー? 祥ちゃんはたまに鼻血出すけど、昨日はむしろ久しぶりに見たくらいだよ。そんなに度々は出さないと思うけどなぁ」
そう言った俺を、優ちゃんが呆れたような・とがめるような目で見てきたのは……え、俺なんかした?
ともかく二日間ずーっと亮ちゃんや皆のお世話になってましたぁ。ごめんね、ありがとー。
今度もし亮ちゃんが風邪を引いたら、お礼に俺が看病してあげるねっ。他の皆もお見舞いに行くからね。
ところで亮ちゃんってば、俺を運んでくれた千葉ちゃんから
「わかってるだろうな、土屋?」
「……」
とか言われてて。
優ちゃんと祥ちゃんにも、何か似たようなこと言われてたみたいだけど。あれってなんだったのかな。
※答え↓
(郁人には絶対手を出すなよ。わかってるだろうな、土屋?)
(病人相手に手を出すような奴だと思われてんのかよ……うぜぇ)
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