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第11話
我が子可愛さ、我が身可愛さ7
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その後、ハウンズ伯爵、夫人、コリーナ令嬢はグロー家に迷惑料並びに慰謝料を支払い、陛下へ言動から王都から追放とし、伯爵はルードに家督を譲り、領地に引っ込んだ。アイザックはまだ幼いためコリーナが育てることにはなったが、家庭教師を付け、使用人に厳しく監督させることとなった。問題があれば、ルードが育てることになっている。
ジークスは余罪を調べているところで、エメラルダの処罰と、その後に魔法省での処罰も待っている。
陛下から報告を聞きながら、セナリアンは妊娠中なので、ジュースを飲んでいる。
「そもそも、どうして元夫は親子鑑定をしたんだ?母親に似ていたのだろう?」
「それが気分の悪い話ですけど、他に結婚したい相手が出来たそうなんです。でも妻は従順で不貞はなく、両家のことを考えても離縁は難しい」
「それで似てない息子を念のため鑑定させたと?」
「そうらいしいです。知り合いから嫁姑の仲が悪くて、姑が子どもを鑑定すると言い出して、鑑定したら自分の子ではなかったと聞いたことが発端だったようで。自分も似ていないから、可能性があるんじゃないかと思ったそうです。子どもを何だと思っているのか、こちらも酷い話です」
実はこの話は暇そうな男爵令嬢こと、エリーチカ・バーチャスの姉・ローズのことであったが、セナリアンはそこまでは興味がなかったので知らない。
「良かったのか悪かったのか。それにしても面倒を掛けられたもんだな。今回は不確実な特性ではなかったんだよな?」
「おそらく。実はイリクスに入れ込んだのは、元夫の不貞だったようです。ここは関係ないので、触れませんでしたけどね」
焦点が不貞であったなら触れるべきだっただろうが、当時のセナリアンはマージナルと婚約をしておらず、リリアンネと仮婚約中ではあったので、ルージエ家として発言権はあるが、関係ないと判断した。
「なるほど、それで自分も不貞をしたのか?」
「不貞をされたことも許せないけど、不貞された女だと思われるのも耐えられない。元夫と結婚前から関係も持っており、抱かせてあげたのにという気持ちもあった。ならば、私もしてやると思ったんでしょうね。彼女は今まで家でも学園でも、良い位置にいた人物だったはずです。だから、不義の子で責められ、実家でも立場をなくし、自己愛が強く出るようになってしまった。こんなの私ではないとね…」
「今まで恵まれていたからということか」
「ええ。ルード殿は見抜いており、何も知らなかった」
兄・ルードに隠れて三人で計画を立てて、実行に移してしまった。せめて、マージナルの子かもしれない、親子鑑定をしてもらえないかと、正規のルートで頼んでいたら、状況は違っただろう。
「大変かもしれないが、彼なら踏ん張れるだろう」
「ええ、彼だけが坊ちゃんの気持ちのことを考えていた。父親が父親ではなかったという子どもを、あんな席に着かせてしまった。ルード殿だけは坊ちゃんを連れて慌てて帰ったのです」
ルードはアイザックを自分の胸に抱えて、隠すように足早に去って行った。そして、後日改めて一人で謝罪にやって来たのだ。
「見せないためか」
「はい。ですのでマック・ケリンドの不貞の証拠を差し上げましたの。しかも、過去四人分」
「そんなにいたのか?」
「はい、不義の子は覆せませんが、彼ならきっとうまく使えるはずです」
不義の子の事実はなくならないが、コリーナは既に退場したので考える必要はない。公にしても、しなくともマック・ケリンドの不貞を利用すればいい。相手もいるのだから、慰謝料も請求できる。
「マージナルに関しては、隠し子くらい起こりかねないと思っておりましたけどね」
「セナリアンらしいな。体は大事にするように」
「ありがとうございます」
ジークスは余罪を調べているところで、エメラルダの処罰と、その後に魔法省での処罰も待っている。
陛下から報告を聞きながら、セナリアンは妊娠中なので、ジュースを飲んでいる。
「そもそも、どうして元夫は親子鑑定をしたんだ?母親に似ていたのだろう?」
「それが気分の悪い話ですけど、他に結婚したい相手が出来たそうなんです。でも妻は従順で不貞はなく、両家のことを考えても離縁は難しい」
「それで似てない息子を念のため鑑定させたと?」
「そうらいしいです。知り合いから嫁姑の仲が悪くて、姑が子どもを鑑定すると言い出して、鑑定したら自分の子ではなかったと聞いたことが発端だったようで。自分も似ていないから、可能性があるんじゃないかと思ったそうです。子どもを何だと思っているのか、こちらも酷い話です」
実はこの話は暇そうな男爵令嬢こと、エリーチカ・バーチャスの姉・ローズのことであったが、セナリアンはそこまでは興味がなかったので知らない。
「良かったのか悪かったのか。それにしても面倒を掛けられたもんだな。今回は不確実な特性ではなかったんだよな?」
「おそらく。実はイリクスに入れ込んだのは、元夫の不貞だったようです。ここは関係ないので、触れませんでしたけどね」
焦点が不貞であったなら触れるべきだっただろうが、当時のセナリアンはマージナルと婚約をしておらず、リリアンネと仮婚約中ではあったので、ルージエ家として発言権はあるが、関係ないと判断した。
「なるほど、それで自分も不貞をしたのか?」
「不貞をされたことも許せないけど、不貞された女だと思われるのも耐えられない。元夫と結婚前から関係も持っており、抱かせてあげたのにという気持ちもあった。ならば、私もしてやると思ったんでしょうね。彼女は今まで家でも学園でも、良い位置にいた人物だったはずです。だから、不義の子で責められ、実家でも立場をなくし、自己愛が強く出るようになってしまった。こんなの私ではないとね…」
「今まで恵まれていたからということか」
「ええ。ルード殿は見抜いており、何も知らなかった」
兄・ルードに隠れて三人で計画を立てて、実行に移してしまった。せめて、マージナルの子かもしれない、親子鑑定をしてもらえないかと、正規のルートで頼んでいたら、状況は違っただろう。
「大変かもしれないが、彼なら踏ん張れるだろう」
「ええ、彼だけが坊ちゃんの気持ちのことを考えていた。父親が父親ではなかったという子どもを、あんな席に着かせてしまった。ルード殿だけは坊ちゃんを連れて慌てて帰ったのです」
ルードはアイザックを自分の胸に抱えて、隠すように足早に去って行った。そして、後日改めて一人で謝罪にやって来たのだ。
「見せないためか」
「はい。ですのでマック・ケリンドの不貞の証拠を差し上げましたの。しかも、過去四人分」
「そんなにいたのか?」
「はい、不義の子は覆せませんが、彼ならきっとうまく使えるはずです」
不義の子の事実はなくならないが、コリーナは既に退場したので考える必要はない。公にしても、しなくともマック・ケリンドの不貞を利用すればいい。相手もいるのだから、慰謝料も請求できる。
「マージナルに関しては、隠し子くらい起こりかねないと思っておりましたけどね」
「セナリアンらしいな。体は大事にするように」
「ありがとうございます」
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