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サマーパーティー1
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避暑から戻ったカナンとリファだったが、今日もリッツソード侯爵家でお茶会という名のお喋り会である。
「サマーパーティー大変なことになったみたいよ。また自由恋愛が増えたというべきか、関係を持ったというべきか」
「予想通りね」
現在、カナンとリファは3年制の2年である。3年目に入ると、婚約者が年下でない場合は、結婚準備に入るため、2年目のサマーパーティーは風紀が乱れる。
面倒ごとに巻き込まれたくないカナンは、参加する気が元々なかった。
「参加するにしても、早めに帰れば楽しいのだけど」
「まともな人は早めに帰るから、残っていた時点で覚悟は出来ているでしょうよ」
「色々揉めているみたいよ、令息もだけど、誘いに乗った令嬢もいたみたいで」
去年、各々婚約者に一緒には行けないと聞いてもいないのに言われて、2人で参加した際は、2時間程度で帰ったが、それでも令嬢が2人で参加しているため、令息に声を掛けられることはあった。
サマーパーティーは婚約者と参加する者も多いが、勝手に自由恋愛派の出会いの場ともされており、同性と長くいる者は誘いを待っているとされてしまうからだ。途中で帰れば、お喋りしたり、お酒や料理を楽しんだり、ダンスをしたり、サマーパーティーを楽しむことは出来る。
そして、場所を変えようと言われて受ければ了承とされてしまうので、ここで断ることも出来る。自由恋愛にもルールはある。
「しかも、ルビー・プロプラン」
「っえ、なんで?」
ルビー・プロプラン侯爵令嬢。3年生で、自国ではなく前々世のニュートラ王国の公爵家の嫡男と、結婚を控えていた身である。肩身の狭い思いをする可能性はあるが、正直羨ましいと思っていた。
「ミハンナも又聞きだから、信憑性は不確かだけど、いつからか自由恋愛派になっていたみたい」
「初めてではないということ?」
「そうらしいのよ、護衛騎士と関係を持っていたみたいで」
「ああ、それは一番ありがちなパターンじゃない」
令嬢の自由恋愛の相手で一番多いのは、学園の生徒ではなく、護衛騎士や家の騎士ということが一番多い。
「で、今回はラベック・プレモ」
「うわ、トップじゃない」
ラベック・プレモ公爵令息。両親すら制御不能で、諦めたと言われている、学園屈指のプレイボーイである。
「2人が出て行くところを結構見られていたらしいの」
「プレモ公爵令息ならコソコソはしなさそうよね」
「そうそう、婚約者もいないからね」
「でも護衛騎士がいるのに、どうしてプレモ公爵令息と?」
「そこが分からないのよね、護衛騎士と駄目になってしまったか、ご両親にバレたとか?それならサマーパーティーなんて参加させないか」
ラベックなら、ルビーに誘われれば、断らないだろう。
「でもプレモ公爵令息は知らなかったのかしら?婚約者が他国の方だって」
「そうなのよね、そこが信憑性に欠ける部分なの。あの方、頭はいいじゃない、これが男爵家の令嬢だったなら、知らないって可能性はあるかもしれないけど、プロプラン侯爵令嬢よ?わざわざ慰謝料を請求されるような相手をどうして選んだのか」
「実は好意を持っていたとか?」
「そうなると、悲恋のように聞こえるけど」
「護衛騎士もカムフラージュで」
カナンとリファは噂話が好きというわけではない。だが自身の境遇に嫌気も差し、この国でこの手の話は事欠かないため、2人はいつも推察をしているのだ。
正直、誰がどうだと知っていれば、危機回避も出来て、無駄なことを避けられる。
「分からないわね」
「そもそも、国の問題にならない?」
「なるでしょうね、そしてやっぱりペリラール王国はって言われるわね」
2人は同時に溜息を吐いた。行く着くところはいつも同じである。
「サマーパーティー大変なことになったみたいよ。また自由恋愛が増えたというべきか、関係を持ったというべきか」
「予想通りね」
現在、カナンとリファは3年制の2年である。3年目に入ると、婚約者が年下でない場合は、結婚準備に入るため、2年目のサマーパーティーは風紀が乱れる。
面倒ごとに巻き込まれたくないカナンは、参加する気が元々なかった。
「参加するにしても、早めに帰れば楽しいのだけど」
「まともな人は早めに帰るから、残っていた時点で覚悟は出来ているでしょうよ」
「色々揉めているみたいよ、令息もだけど、誘いに乗った令嬢もいたみたいで」
去年、各々婚約者に一緒には行けないと聞いてもいないのに言われて、2人で参加した際は、2時間程度で帰ったが、それでも令嬢が2人で参加しているため、令息に声を掛けられることはあった。
サマーパーティーは婚約者と参加する者も多いが、勝手に自由恋愛派の出会いの場ともされており、同性と長くいる者は誘いを待っているとされてしまうからだ。途中で帰れば、お喋りしたり、お酒や料理を楽しんだり、ダンスをしたり、サマーパーティーを楽しむことは出来る。
そして、場所を変えようと言われて受ければ了承とされてしまうので、ここで断ることも出来る。自由恋愛にもルールはある。
「しかも、ルビー・プロプラン」
「っえ、なんで?」
ルビー・プロプラン侯爵令嬢。3年生で、自国ではなく前々世のニュートラ王国の公爵家の嫡男と、結婚を控えていた身である。肩身の狭い思いをする可能性はあるが、正直羨ましいと思っていた。
「ミハンナも又聞きだから、信憑性は不確かだけど、いつからか自由恋愛派になっていたみたい」
「初めてではないということ?」
「そうらしいのよ、護衛騎士と関係を持っていたみたいで」
「ああ、それは一番ありがちなパターンじゃない」
令嬢の自由恋愛の相手で一番多いのは、学園の生徒ではなく、護衛騎士や家の騎士ということが一番多い。
「で、今回はラベック・プレモ」
「うわ、トップじゃない」
ラベック・プレモ公爵令息。両親すら制御不能で、諦めたと言われている、学園屈指のプレイボーイである。
「2人が出て行くところを結構見られていたらしいの」
「プレモ公爵令息ならコソコソはしなさそうよね」
「そうそう、婚約者もいないからね」
「でも護衛騎士がいるのに、どうしてプレモ公爵令息と?」
「そこが分からないのよね、護衛騎士と駄目になってしまったか、ご両親にバレたとか?それならサマーパーティーなんて参加させないか」
ラベックなら、ルビーに誘われれば、断らないだろう。
「でもプレモ公爵令息は知らなかったのかしら?婚約者が他国の方だって」
「そうなのよね、そこが信憑性に欠ける部分なの。あの方、頭はいいじゃない、これが男爵家の令嬢だったなら、知らないって可能性はあるかもしれないけど、プロプラン侯爵令嬢よ?わざわざ慰謝料を請求されるような相手をどうして選んだのか」
「実は好意を持っていたとか?」
「そうなると、悲恋のように聞こえるけど」
「護衛騎士もカムフラージュで」
カナンとリファは噂話が好きというわけではない。だが自身の境遇に嫌気も差し、この国でこの手の話は事欠かないため、2人はいつも推察をしているのだ。
正直、誰がどうだと知っていれば、危機回避も出来て、無駄なことを避けられる。
「分からないわね」
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「なるでしょうね、そしてやっぱりペリラール王国はって言われるわね」
2人は同時に溜息を吐いた。行く着くところはいつも同じである。
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