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義姉のお茶会(表)
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アデリーナも相変わらずであるが、実家が調査されているとは知らないリリンナも相変わらずであった。
ようやく友人であるエミーから茶会の誘いがあり、マスタール侯爵家は、監査責任者のる関係上、出入りは制限されており、茶会や夜会を開催することはない。
エミーは結婚後すぐに妊娠をし、安定期に入るまで誘えなかったという。同じく友人クレミアとトリーヌの2人と4人で集まることになった。
「エミー、おめでとう」
「もう少し大きいのね、おめでとう」
「おめでとう、楽しみね」
「みんなありがとう、悪阻もほとんどないのだけど、安定期に入るまでは呼べなくて、やっと会えて嬉しいわ」
子爵家のエミーは伯爵家に嫁ぎ、子爵家のクレミアは同じ子爵家に嫁ぎ、伯爵家のトリーヌは侯爵家の婚約者はいるがまだ結婚していない。
「トリーヌはまだ結婚しないの?」
「まだ先かな」
「ええ!早くすればいいのに」
「でも結婚もいいことばかりじゃないわよね」
「リリンナ何かあったの?」
「マスタール侯爵家って倹約なのよ。実家では何でも制限なく買って貰えていたから、ビックリしちゃって」
「ええ、そうなの!」
クレミアは素直に驚いて見せたが、エミーとトリーヌは確かにリリンナは裕福な暮らしをしていると感じていた。マスタール侯爵家が倹約というのも、納得は出来るものではないだろうかと思ったが、口には出さなかった。
「もっと裕福な家に嫁げば良かったわ」
「お父様が決められた婚約だったかしら?」
「ええ、そうよ。おじ様、今は義父ね、お父様と仲が良かったから、どうかって話になったみたい」
「侯爵家だと社交も多いから、ドレスは必要そうだものね」
マスタール侯爵家はあまり社交を必要としていないが、リリンナは知らない。実家では茶会や夜会を頻繁に開いており、それが普通だと思っていた。
「そうなのよ、なのになかなか作って貰えなくて。結婚できない義妹と結婚する気のない義妹の2人分の予算を寄こせって言いたいくらいだったわ」
「それは失礼でしょう」
「いいのよ、どうせドレスなんて要らないんだから」
リリンナはアデリーナはドレスなんて作って無駄、アイレットはドレスを着て行くところがないと馬鹿にしていた。
「リリンナ、そういうことを言うものじゃないわ」
「誰も聞いていないんだからいいじゃない。結婚出来なくてイライラしている義妹と、暗くて気持ちの悪い義妹よ?本当に息が詰まりそうなの」
「リリンナは、最近はどこの茶会や夜会に誘われたの?」
高位貴族と関りがあまりないクレミアは話し方も砕けており、ただの興味で聞いただけだった。
「それが最近、行われていないみたいなの。茶会も久しぶりで、楽しみにしてたのよ。それこそエミーのようにおめでたかしらね?」
「えっ、私この前、カゼット侯爵家の夜会に行ったわよ?」
カゼット侯爵家は、ハービスの会っていた友人の1人である。トリーヌは婚約者と共に、参加していた。確かにリリンナはいなかった。
「カゼット侯爵家?知らないわ、どうして誘われなかったのかしら?ドレス代をケチったのかしら」
「さすがにそれはないでしょう」
「でもカゼット侯爵家のルレン様はハービスの友人よ」
「予定が合わなかったのかもしれないわね」
「ええ、それなら私が一人で行っても良かったのに」
ハービスが誘われていないということはあり得ない、そうなれば、勝手に断ったということだ。きっと妻を一人で行かすわけには行かないとか言ったんでしょうね。
「それは無理でしょう」
「どうしてよ」
「あなたのご友人ではないじゃない」
「でも友人の妻なんだからいいじゃない」
「リリンナ、もうちょっと嫁いだ自覚を持った方がいいわ」
「お説教は止めて!」
エミーが苦言を呈し、トリーヌも同じ気持であったが、これ以上話しても空気が悪くなるだけだと、話題を変えて、その後触れることはなかった。
ようやく友人であるエミーから茶会の誘いがあり、マスタール侯爵家は、監査責任者のる関係上、出入りは制限されており、茶会や夜会を開催することはない。
エミーは結婚後すぐに妊娠をし、安定期に入るまで誘えなかったという。同じく友人クレミアとトリーヌの2人と4人で集まることになった。
「エミー、おめでとう」
「もう少し大きいのね、おめでとう」
「おめでとう、楽しみね」
「みんなありがとう、悪阻もほとんどないのだけど、安定期に入るまでは呼べなくて、やっと会えて嬉しいわ」
子爵家のエミーは伯爵家に嫁ぎ、子爵家のクレミアは同じ子爵家に嫁ぎ、伯爵家のトリーヌは侯爵家の婚約者はいるがまだ結婚していない。
「トリーヌはまだ結婚しないの?」
「まだ先かな」
「ええ!早くすればいいのに」
「でも結婚もいいことばかりじゃないわよね」
「リリンナ何かあったの?」
「マスタール侯爵家って倹約なのよ。実家では何でも制限なく買って貰えていたから、ビックリしちゃって」
「ええ、そうなの!」
クレミアは素直に驚いて見せたが、エミーとトリーヌは確かにリリンナは裕福な暮らしをしていると感じていた。マスタール侯爵家が倹約というのも、納得は出来るものではないだろうかと思ったが、口には出さなかった。
「もっと裕福な家に嫁げば良かったわ」
「お父様が決められた婚約だったかしら?」
「ええ、そうよ。おじ様、今は義父ね、お父様と仲が良かったから、どうかって話になったみたい」
「侯爵家だと社交も多いから、ドレスは必要そうだものね」
マスタール侯爵家はあまり社交を必要としていないが、リリンナは知らない。実家では茶会や夜会を頻繁に開いており、それが普通だと思っていた。
「そうなのよ、なのになかなか作って貰えなくて。結婚できない義妹と結婚する気のない義妹の2人分の予算を寄こせって言いたいくらいだったわ」
「それは失礼でしょう」
「いいのよ、どうせドレスなんて要らないんだから」
リリンナはアデリーナはドレスなんて作って無駄、アイレットはドレスを着て行くところがないと馬鹿にしていた。
「リリンナ、そういうことを言うものじゃないわ」
「誰も聞いていないんだからいいじゃない。結婚出来なくてイライラしている義妹と、暗くて気持ちの悪い義妹よ?本当に息が詰まりそうなの」
「リリンナは、最近はどこの茶会や夜会に誘われたの?」
高位貴族と関りがあまりないクレミアは話し方も砕けており、ただの興味で聞いただけだった。
「それが最近、行われていないみたいなの。茶会も久しぶりで、楽しみにしてたのよ。それこそエミーのようにおめでたかしらね?」
「えっ、私この前、カゼット侯爵家の夜会に行ったわよ?」
カゼット侯爵家は、ハービスの会っていた友人の1人である。トリーヌは婚約者と共に、参加していた。確かにリリンナはいなかった。
「カゼット侯爵家?知らないわ、どうして誘われなかったのかしら?ドレス代をケチったのかしら」
「さすがにそれはないでしょう」
「でもカゼット侯爵家のルレン様はハービスの友人よ」
「予定が合わなかったのかもしれないわね」
「ええ、それなら私が一人で行っても良かったのに」
ハービスが誘われていないということはあり得ない、そうなれば、勝手に断ったということだ。きっと妻を一人で行かすわけには行かないとか言ったんでしょうね。
「それは無理でしょう」
「どうしてよ」
「あなたのご友人ではないじゃない」
「でも友人の妻なんだからいいじゃない」
「リリンナ、もうちょっと嫁いだ自覚を持った方がいいわ」
「お説教は止めて!」
エミーが苦言を呈し、トリーヌも同じ気持であったが、これ以上話しても空気が悪くなるだけだと、話題を変えて、その後触れることはなかった。
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