74 / 818
戯言
しおりを挟む
結婚式からの帰り道でルイスと世間話の延長で、誰か好ましい令嬢はいたかと聞くと、アリル王女の名前が出たのだ。
「そうなのか?」
「はい、可愛かったです」
「私の妻にも似ているだろう?」
「え?」
ルイスはララシャに会うことはあるが、体形のことをなしにしても、髪や目の色も違い、どう見ても似てはおらず、首を傾けるしかなかった。
「ソアリス王妃とは姉妹なのだから」
「ですが、王妃陛下は可愛らしく、色気のある方ではありませんか?タイプが違いますよ」
「そうか?まあいい、婚約者に望むか?ルイスもそろそろ考えてもいい頃だろう?」
ルイスの婚約者の話は出てはいたが、焦って決めることはないとされていた。
「婚約者になったら嬉しいですけど」
「話した感じはどうだったんだ?」
「微笑んでいたので、好感触だったとは思いますけど…」
「そうか、ならば聞いてみようではないか」
リベルはとても嬉しい気持ちになり、戻って早速、カリルに話をした。
「婚約者がいただろう?」
「だが、話をしてみることは可能でしょう」
「ルイスにも話をしてみる、勝手に動くなよ」
ルイスにも話をして、望めるのなら嬉しいというので、無理強いはしないように言って送り出すことにした。
そして、リベルは宮に戻って、ララシャに喜々として報告した。
「ララシャ!ルイスがアリル王女を見初めた!」
「まあ!素晴らしいじゃない!」
きっとララシャが喜ぶと思っていたリベルは、満面の笑みを向ける妻にますます嬉しくなった。
「結局、私たちの思った通りになったわね。反対したのが、バカみたいじゃない。あの時に婚約させておけば良かったのよ」
理不尽にごねたのはララシャとリベルなのに、すっかり自分たちが正しかったと言わんばかりである。
「本当にな」
「これでソアリスもようやく私が悪かった、間違っていたと、謝って来るわね。もう困った妹なんだから」
「そうだな、ララシャが正しかったと分かるはずだ」
憧れてなどいないと言っただけで、ソアリスが謝るようなことはないのだが、ララシャは間違っているのは、ソアリスだと思い込んだままだった。
それをソアリスが認めてくれると思えば、ララシャは気分が高揚した。
「でも婚約したって言ってなかったかしら?」
エミアンローズが生まれていたので、前の様に気にはしなかったが、伯母には何の権利もないのに、勝手に婚約者が決めるなんてとは思っていた。
「ああ、だが公爵令息だ」
「そうなの?だったら解消して、ルイス様の婚約者にすればいいわね。私が面倒を看てあげてもいいわ」
「ああ、アリル王女もその方がいいだろう。エミアンのお姉さんのような存在になればいいじゃないか」
ララシャはその後、懐妊することはなく、子どもはエミアンローズは一人である。
「ようなじゃなくて、姉になって貰えばいいわ」
「それがいいな」
「エミアンもきょうだいが欲しいと言っていたこともあったから、きっと喜ぶわね」
一人っ子のエミアンローズはいとこや、同世代の子にきょうだいがいると知って、私もきょうだいが欲しいと言い出したが、ララシャは出産で辛い思いをしたために、もう二度と産みたくないと思っていた。
出来にくかった事実はあるが、リベルがママは体が弱いから、きょうだいは作ってあげられないと説得をし、ララシャの現在の体形を見れば、疑問を持ってもおかしくないが、エミアンローズは体が弱いと信じている。
リベルは多少改善されたと思っていたが、また会わない内に、ふざけた夫婦は何年経っても、相変わらずであった―――。
雑巾に逆戻りしたリベルは埒が明かないのなら、本人に聞けばいいと思った。
「ならば、アリル王女に伺おうじゃないか」
「難しいと思いますよ」
「いや、ルイスは好感触だったと言っておった」
アンセムは溜息を付いて、側近に事情を話してアリルを呼んで来るように伝えた。
「そうなのか?」
「はい、可愛かったです」
「私の妻にも似ているだろう?」
「え?」
ルイスはララシャに会うことはあるが、体形のことをなしにしても、髪や目の色も違い、どう見ても似てはおらず、首を傾けるしかなかった。
「ソアリス王妃とは姉妹なのだから」
「ですが、王妃陛下は可愛らしく、色気のある方ではありませんか?タイプが違いますよ」
「そうか?まあいい、婚約者に望むか?ルイスもそろそろ考えてもいい頃だろう?」
ルイスの婚約者の話は出てはいたが、焦って決めることはないとされていた。
「婚約者になったら嬉しいですけど」
「話した感じはどうだったんだ?」
「微笑んでいたので、好感触だったとは思いますけど…」
「そうか、ならば聞いてみようではないか」
リベルはとても嬉しい気持ちになり、戻って早速、カリルに話をした。
「婚約者がいただろう?」
「だが、話をしてみることは可能でしょう」
「ルイスにも話をしてみる、勝手に動くなよ」
ルイスにも話をして、望めるのなら嬉しいというので、無理強いはしないように言って送り出すことにした。
そして、リベルは宮に戻って、ララシャに喜々として報告した。
「ララシャ!ルイスがアリル王女を見初めた!」
「まあ!素晴らしいじゃない!」
きっとララシャが喜ぶと思っていたリベルは、満面の笑みを向ける妻にますます嬉しくなった。
「結局、私たちの思った通りになったわね。反対したのが、バカみたいじゃない。あの時に婚約させておけば良かったのよ」
理不尽にごねたのはララシャとリベルなのに、すっかり自分たちが正しかったと言わんばかりである。
「本当にな」
「これでソアリスもようやく私が悪かった、間違っていたと、謝って来るわね。もう困った妹なんだから」
「そうだな、ララシャが正しかったと分かるはずだ」
憧れてなどいないと言っただけで、ソアリスが謝るようなことはないのだが、ララシャは間違っているのは、ソアリスだと思い込んだままだった。
それをソアリスが認めてくれると思えば、ララシャは気分が高揚した。
「でも婚約したって言ってなかったかしら?」
エミアンローズが生まれていたので、前の様に気にはしなかったが、伯母には何の権利もないのに、勝手に婚約者が決めるなんてとは思っていた。
「ああ、だが公爵令息だ」
「そうなの?だったら解消して、ルイス様の婚約者にすればいいわね。私が面倒を看てあげてもいいわ」
「ああ、アリル王女もその方がいいだろう。エミアンのお姉さんのような存在になればいいじゃないか」
ララシャはその後、懐妊することはなく、子どもはエミアンローズは一人である。
「ようなじゃなくて、姉になって貰えばいいわ」
「それがいいな」
「エミアンもきょうだいが欲しいと言っていたこともあったから、きっと喜ぶわね」
一人っ子のエミアンローズはいとこや、同世代の子にきょうだいがいると知って、私もきょうだいが欲しいと言い出したが、ララシャは出産で辛い思いをしたために、もう二度と産みたくないと思っていた。
出来にくかった事実はあるが、リベルがママは体が弱いから、きょうだいは作ってあげられないと説得をし、ララシャの現在の体形を見れば、疑問を持ってもおかしくないが、エミアンローズは体が弱いと信じている。
リベルは多少改善されたと思っていたが、また会わない内に、ふざけた夫婦は何年経っても、相変わらずであった―――。
雑巾に逆戻りしたリベルは埒が明かないのなら、本人に聞けばいいと思った。
「ならば、アリル王女に伺おうじゃないか」
「難しいと思いますよ」
「いや、ルイスは好感触だったと言っておった」
アンセムは溜息を付いて、側近に事情を話してアリルを呼んで来るように伝えた。
4,989
あなたにおすすめの小説
【完結80万pt感謝】不貞をしても婚約破棄されたくない美男子たちはどうするべきなのか?
宇水涼麻
恋愛
高位貴族令息である三人の美男子たちは学園内で一人の男爵令嬢に侍っている。
そんな彼らが卒業式の前日に家に戻ると父親から衝撃的な話をされた。
婚約者から婚約を破棄され、第一後継者から降ろされるというのだ。
彼らは慌てて学園へ戻り、学生寮の食堂内で各々の婚約者を探す。
婚約者を前に彼らはどうするのだろうか?
短編になる予定です。
たくさんのご感想をいただきましてありがとうございます!
【ネタバレ】マークをつけ忘れているものがあります。
ご感想をお読みになる時にはお気をつけください。すみません。
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪
山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。
「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」
そうですか…。
私は離婚届にサインをする。
私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。
使用人が出掛けるのを確認してから
「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」
【完結】返してください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと我慢をしてきた。
私が愛されていない事は感じていた。
だけど、信じたくなかった。
いつかは私を見てくれると思っていた。
妹は私から全てを奪って行った。
なにもかも、、、、信じていたあの人まで、、、
母から信じられない事実を告げられ、遂に私は家から追い出された。
もういい。
もう諦めた。
貴方達は私の家族じゃない。
私が相応しくないとしても、大事な物を取り返したい。
だから、、、、
私に全てを、、、
返してください。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる