私のバラ色ではない人生

野村にれ

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娘2

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「まあ、何だか申し訳ないわね。擦り傷くらい付けて置けば良かったかしら」
「ソアリスッ!」

 リズは本気で怒っている顔であったために、ソアリスも少し反省をした。

「だって、あの方に触られてもいないのよ?後ろ手に縛る時に、触れたのは私の方だもの」
「また、あの得意の連行スタイルにしたのね」

 リズも学園の頃、うさぎでも捕まえるかの如く、ソアリスは締め上げているのを、幾度となく見ている。

 当時、辺境に婚約者のいた友人のパトラとセラーは、ソアリスが一番、辺境の妻に相応しいと言わしめたほどである。

「本当に何もないの。ああ、でも護身用の武器が戻らなくなってしまって、修理に出すことになったわ」
「どれだけ強い力で叩いたのよ…」
「いえね、ドレスを捲ってみたら、太いおみ足だったから、思い切りやってみただけなのだけど」
「なるほどね…」

 皆もソアリスが戻る前に、犯人や経緯やソアリスが何をしたかは聞いていた。

 流石と言うべきか、驚きはしたが、やるだろうなと思う方が強かった。

「そうそう、公爵。丁度、陛下にね。聴取は穏やかな騎士団員に親身になっている振りをして、聞いて貰ったら喋るだろうと言ってきたところなの」
「そうでしたか、私も話をして参りましょう」
「ええ、そうして頂戴」

 バーセム公爵は、そのままアンセムのところへ向かった。

 理由を聞かなかった公爵は、アンセムから馬鹿だからということを聞くことになり、『確かに!』と唸ったという。

「私、今日はお休みになったの!応接室で、お茶でも飲みましょう!丁度、おやつの時間じゃない?オルファー、ばあさまとおやつ食べましょ」
「はい!」
「ルーファとリファラちゃんも一緒に!」
「はい」
「はい」
「揚げ芋、多めにして貰って良かったわ~!」

 ルーファとリファラはようやく安堵し、ウキウキという顔に書いてあるソアリスは、オルファーをアリルから奪って、軽い足取りで楽しそうに向かって行った。

「変わりなさすぎじゃない?」
「一切、怖いという感覚がなかったんでしょうね」

 リズがアリルに告げると、アリルは的確な返事をし、ああという、一番側にいる友人と王女の中では一番側にいた娘は頷き合った。

 ユリウスとルルエとミオスとナイルス、マイノスとエクシアーヌとエマリー、カイルス、ケイトも集合して、皆でおやつの時間となった。

 いつものようにケイトと取り合いながら、揚げ芋をむしゃむしゃと食べながら、ソアリスはふと思った。

「これ、ミフルの耳にも入るわよね?」
「入るでしょう」
「先に手紙を書いておかなくちゃ!ポーリア、準備してくれる?」
「承知いたしました」

 ポーリアにすぐに便箋と封筒を持って来て、ミフルにも経緯と、壊れたのは護身用の武器だけだと書いて、急いで送って貰うことにした。

 賑やかに過ごしていると、今度は違う王女が夫・ブルックスと、息子・レブランを連れてやって来た。

「お母様!」
「あら!エクル!」
「お義母上…」
「あら、ブルックス。ボブまで…」
「王妃陛下、ご無事で本当に本当にようございました」

 従者としてやって来たベストオブ・ボブこと、ボブデランは涙脆いために、元気なソアリスの姿に今にも泣きそうな顔をしている。

「無事無事!というか、触れられてもいないんだから」
「先ほど、お父様に少しだけお会いして、聞きましたわ」

 アンセムはエクルが来たと聞いて、先に安心させるためにも、何があったかを簡単に説明をしてから、こちらに向かわせたのである。

「わざわざ、ごめんなさいね。一応、ベットにでもいた方が良かったかしら?」
「お母様、ベットにいたら寝てしまうでしょう」
「それもそうね」

 すぐさま、指摘をしたのはアリルである。

 ベットにいたら寝る以外のことはないために、誰が訪ねて来ても、ひたすらに寝続ける姿を見る羽目になっていただろう。
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