九番姫は獣人王の最愛となる

すなぎ もりこ

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【番外編☆側近達の番物語☆フォルクス編】子ぎつねはお団子を食べて恋を知る

それから~エピローグ①

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それから毎晩ねっとりと睦み合った結果、夫婦は待望の第二子を授かった。
春に誕生したその男の子はトトと名付けられ、お姉さんになる事を待ち望んでいたモモは大喜びだった。
サリエの両親は孫の誕生を祝い、通常1本の串に三つの団子を刺すところをひとつ増やし、四つの串刺し団子として店頭で振舞った。

しかし、誰よりもそれを多く腹に収めたのは、王都一番の団子好きを誇る娘婿だったそうな。


その後、他の側近達にも次々と子供が誕生した。


アナベル王妃の望みを叶えるべくシメオン王が王宮内に試験的に開設した保育所には、今日も小さな獣人の子供達が集まって甲高い声を上げている。

執務室の窓から飛び込んでくるその可愛らしい音楽に、シメオンは目を細める。

「中々良いものだな…子供の声は心を癒す」
「ええ。当初は保育士が王妃様とヴァニラの二人だけという事で心配していましたが、公務の合間に皆が世話をしてくれているようですね」
「モモも手伝ってくれるとアナベルが言っていた。しっかりした良い子だとベタ褒めだったぞ」
「あの中では一番年長ですからね。未だに私のしっぽを抱かないと寝付けない甘えん坊ですけれど」

フォルクスは少し照れくさそうに微笑む。
そして、保育所に関しての報告書を手に取ると、改めて目を通した。

「子供の入所を希望する声が増えてますね」
「夏にはベアルとマリムルの第一子が誕生するし、ミュカは妊活に専念するために休職願いを提出したとバットから聞いている」
「やはり、本格的な運用の前に保育士を補充する必要がありますね」

執務室の扉が開き、それぞれの任務から側近達が戻ってきた。

「やはり北の森付近に人が集まっていますね。どうやら隣国から逃れてきた難民のようです」

ドルマンがシメオンに報告する。
その後ろでチャドがどっかとソファーに腰を下ろす。

「内乱が長引いているようだな、確か現王政派から協力の要請がきてたよな」

シメオンが神妙な面持ちで頷く。

「現時点ではどちらか一方に加担する事は避けたい。返事は保留中だ」
「まあ、妥当だよな」
「北の森には水場が無いし、岩場も多い。食糧調達は難しいな」

ベアルはチャドと向い合わせのチェアに座り、腕を組む。

「難民の保護は干渉には当たらないでしょう。支援されては?」
「飢餓に苦しむ人間を見て見ぬふりするっていうのは気が引けるよなぁ」
「ところが、向こうが怯えてるんだよ。未だに獣人は野蛮で人を食うと思ってるんだ」

レッサードがフォルクスのデスクに寄りかかり、肩を竦めた。
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