3人play。

遊虎りん

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26 ランジュ⑥

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魔物退治の依頼があり、ルイは依頼請け負いのサインを記入した。
武器を使えるのは魔物から身を守る為と魔物を退治する為。
人間に刃を向ける者は人にあらず魔物と同じ扱いにされる。
ギルドに登録した武器の番号のそのサインの横に書き込んだ。そうすることにより、武器の使用の許可を貰えるのだ。
登録していないと武器を使用したら捕まってしまうのだ。この国中には『目』がたくさんそこら辺に浮遊していて監視している。

「これでよしっと、ルーンの森か」

ルイは記入書類を提出する。
出没の場所をチェックするとギルドを出てルーンの森へと向かった。
昼過ぎからあまり依頼を受けることはない。闇夜にあたりが包まれてしまう時間が迫っているからだ。
ルイに視線を向けると瞳がキラキラと煌めいていた。

「…お前に俺が強いとこ見せてやるからな。そして、ハンターすごいやりたいって思わせてやる。お前がハンターになれるかな、じゃなくてなる!って言うように」

ルイはどうやら僕にハンターになって欲しいらしい。それで張り切っていると分かった。
何だか嬉しい。
可愛い。ルイをぎゅうと抱き締めたくなった。

「お前は自分を守っていろ、防御系の魔術使えるだろ?」

「…うん、使える」

僕はこくん、と頷いた。ここで余計な事は言わない。ルイがピンチになったら魔物を殺す、僕は殺傷力が強い魔術も使える。そこまで魔力が強いのは極一部である。

がさり、と茂みが怪しく蠢いた。
獰猛な唸り声で森全体が震えて響いている。
赤い二つの光がこちらへと迫ってくる。力強く地面を蹴りあげ跳躍してくるのは、牙が鋭く発達した狼タイプの魔物。ディルグレイ。2匹で行動して素早い動きが特徴的、牙で傷付けた獲物を群れて血肉を貪る。

「…っ、!」

ルイは腰に下げてた剣を抜くと身を低くしてディルグレイの攻撃をかわし、刃を向けた。
獣の血が飛び散る。
まだ、一匹が身を潜ませているはずだ。油断はできない。血がディルグレイの番を呼び寄せるだろう。

「く、…魔物なんか、絶滅しろ!」

咆哮が聞こえる。その鳴き声が近い。怒りでディルグレイは目を血走らせている。
ルイも獣のような表情を浮かべている。
憎しみが込められた低い声で唸る。

俊敏な身のこなしでディルグレイの2匹に攻撃をし掛け続ける。その動きは未熟な瞬間があり危うさがあったが、ルイの生来の勘の良さがカバーしていた。

「…ルイ!」

ルイが一撃を喰らう。僕は思わずルイの名前を叫んだ。
華奢な体が飛んで地面に叩きつけられるがすぐに体勢を整えて再び向かっていった。

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