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第一章 悪役令嬢は動き出す
30.悪役令嬢は王女様に説教する
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「おねしゃす! 出来れば助けて!!!」
微妙な顔からの土下座です。ってか、アンタがそれをするのはマズいのよ! わかってる?
ってか、分かってたらしないよね。うん、やっぱアホの子ね。
「で、何を助ければいいの?」
「い、いやぁ……私ってさ、『とにキラ』の知識的にかなーり高慢な感じのキャラだったよね。実は方向は違うけど、私もどっちかというと突っ走るタイプのキャラというか……実は既に色々とやらかしてかるかもって……」
何となく聞くのが凄く嫌なんだけど、聞かない分けにはいかないよね。と、私は小さく息を吐く。
「で? 何やらかしたの?」
彼女は地面に座ったまま、周囲に視線を送って頬をポリポリと掻く。この子の場合、すごい突飛な事を言い出しかねないと思い私はゆっくりと息を吸い込み、彼女の言葉を待つ。しばしの沈黙の後、意を決したように彼女は口を開いた。
「……た、たぶんだけど、最近、どうでもいいような扱いを受けているような気がするんだよね。んで、その切っ掛けなんだけど、私ってばどうせ、断罪回避出来ても最終的には政略結婚だろうし、真面目に勉強しても意味ないかなぁ……って、サボりまくってたんだよね」
やっぱアホの子ね。でも、魔法に関しての技量を考えると全てに関してサボっていたというわけではなさそうだし、今回のお忍びでもハーブスト公爵家が護衛を務めているわけだし、完全に見捨てられているわけじゃないよね。
でも、王族としては魔法とかより、政治・経済、貴族的な思考、外交の為の語学などなど、色々と覚えないといけないことも多いだろうから……サボっていてはダメよね。
「えっと、魔法に関してはどうやって練習したの?」
とりあえず、キチンと状況把握しておかないと、後々面倒になりそうなので細かく質問をしていこう。
「魔術関連は難しかったから、家庭教師の授業はブッちしてました。魔法は王城の書庫と魔法師団にいた変わり者に教えて貰ったくらいで、ほぼ独学……」
なるほど、天才っているのよねぇ。まぁ、魔術は理論構築が何より大事だけど、魔法はイメージや空間把握とかが重要だから考え方が全く違うけど……簡単に独学で多重詠唱なんか簡単に出来るもんじゃないわよ。私はどっちかというと理論派だから、なんとなくでは出来ないし、結構な時間を割いて勉強してるのに。
「語学とか政治経済とかは全く興味が無い。とか、思ってたわけね」
「いえーす」
「超ド級のアホさ加減にちょっと眩暈を覚えるわ」
「面目ない……」
でも、まだ彼女は5歳なんだから、時間はまだまだあるし……何とかなるよね? ってか、これはお母様にも相談して協力をしてもらった方がいいかもしれない。語学に関しては、周辺国とほぼ同じ言葉だし、大きな問題はないと思うけど。貿易とかを考えると大陸語は覚えておいた方がいいんだよね。これは私も苦手ではあるけど、古代文献とかは大陸語や神話語で書かれている事が多いから――覚えておいて損はないんだけど。
「歴史とかは?」
「それっておいしい――ヒィッ!?」
とりあえず、ニッコリ圧を掛けておいた。にしても、ビビりすぎよ。歴史に関しては得手不得手があるからなぁ。私はどちらかといえばソッチ系が得意だったハズ。近代史は苦手だったけど、一応は抑えてあった程度だけど。この国の歴史は意外と面白いので彼女にも興味を持つ切っ掛けがあれば意外と簡単に覚える事は出来ると思う……けどなぁ。
「魔法以外に得意な事は?」
これもキチンと聞いておかないといけない。私やアンネマリー嬢みたいに商売に力を入れている風にも見えないけど、何か光るポイントがあるかもしれないしね。
「剣術は得意かも。私ってば、そもそも運動神経には自信があるんだよね。それに今世はすっごい魔法もあるし。一応、2日に一度はお母様から直接指南して貰ってる。と、いうかお母様と会えるのもその時だけというか……」
「ってか、剣術って……国を出奔して冒険者にでもなるつもり?」
「まぁ、最悪、それもいいかなって思ってる」
まぁ、それも一つの逃げ道よね。でも、女王キャロラインから直接指南って――そうだ、女王は剣術と魔法は天才的って設定だったわよね。隣国との戦争でも第一線で戦ったってお母様が言っていたわ。ってか、お母様は剣術より魔法魔術に長けた人だから、最前線なんて――いや、あの人ならそれもあるのか。私も剣術……習おうかな。
っと、一応方向性は見えてきたわね。
「ともかく、助けてあげるわよ。私だって断罪回避のチャンスがあるわけだしね。でも、真面目に取り組むって約束してくれる?」
「それはモチロン! エステリアたんと一緒に勉強出来るなら、頑張れる!」
「はぁ、そういうのはいいから……ともかく、魔道具を切ったらちゃんと王女様らしくしてよね。たぶん、周囲は王家の護衛と公爵家の護衛でごった返してると思うから」
すると、彼女は不思議そうに首を傾げた。
「ごえい?」
「当然、いるに決まってるでしょ。定期的に城から抜け出してるのも分かっててちゃんと護衛を用意してあるくらい、大事にされてるんだよ」
「う、うそ……」
「ホントよ。一緒に頑張ってあげるから、もう少しシャンとなさい」
私の言葉を聞いた、アリエル王女は立ち上がって埃を払って少し苦笑いをした後に小さく咳払いをする。
「しばらく、迷惑掛けるかもしれないけど、よろしくね」
と、言った彼女の表情はアホの子では無く、まさしくアリエル王女だった。
微妙な顔からの土下座です。ってか、アンタがそれをするのはマズいのよ! わかってる?
ってか、分かってたらしないよね。うん、やっぱアホの子ね。
「で、何を助ければいいの?」
「い、いやぁ……私ってさ、『とにキラ』の知識的にかなーり高慢な感じのキャラだったよね。実は方向は違うけど、私もどっちかというと突っ走るタイプのキャラというか……実は既に色々とやらかしてかるかもって……」
何となく聞くのが凄く嫌なんだけど、聞かない分けにはいかないよね。と、私は小さく息を吐く。
「で? 何やらかしたの?」
彼女は地面に座ったまま、周囲に視線を送って頬をポリポリと掻く。この子の場合、すごい突飛な事を言い出しかねないと思い私はゆっくりと息を吸い込み、彼女の言葉を待つ。しばしの沈黙の後、意を決したように彼女は口を開いた。
「……た、たぶんだけど、最近、どうでもいいような扱いを受けているような気がするんだよね。んで、その切っ掛けなんだけど、私ってばどうせ、断罪回避出来ても最終的には政略結婚だろうし、真面目に勉強しても意味ないかなぁ……って、サボりまくってたんだよね」
やっぱアホの子ね。でも、魔法に関しての技量を考えると全てに関してサボっていたというわけではなさそうだし、今回のお忍びでもハーブスト公爵家が護衛を務めているわけだし、完全に見捨てられているわけじゃないよね。
でも、王族としては魔法とかより、政治・経済、貴族的な思考、外交の為の語学などなど、色々と覚えないといけないことも多いだろうから……サボっていてはダメよね。
「えっと、魔法に関してはどうやって練習したの?」
とりあえず、キチンと状況把握しておかないと、後々面倒になりそうなので細かく質問をしていこう。
「魔術関連は難しかったから、家庭教師の授業はブッちしてました。魔法は王城の書庫と魔法師団にいた変わり者に教えて貰ったくらいで、ほぼ独学……」
なるほど、天才っているのよねぇ。まぁ、魔術は理論構築が何より大事だけど、魔法はイメージや空間把握とかが重要だから考え方が全く違うけど……簡単に独学で多重詠唱なんか簡単に出来るもんじゃないわよ。私はどっちかというと理論派だから、なんとなくでは出来ないし、結構な時間を割いて勉強してるのに。
「語学とか政治経済とかは全く興味が無い。とか、思ってたわけね」
「いえーす」
「超ド級のアホさ加減にちょっと眩暈を覚えるわ」
「面目ない……」
でも、まだ彼女は5歳なんだから、時間はまだまだあるし……何とかなるよね? ってか、これはお母様にも相談して協力をしてもらった方がいいかもしれない。語学に関しては、周辺国とほぼ同じ言葉だし、大きな問題はないと思うけど。貿易とかを考えると大陸語は覚えておいた方がいいんだよね。これは私も苦手ではあるけど、古代文献とかは大陸語や神話語で書かれている事が多いから――覚えておいて損はないんだけど。
「歴史とかは?」
「それっておいしい――ヒィッ!?」
とりあえず、ニッコリ圧を掛けておいた。にしても、ビビりすぎよ。歴史に関しては得手不得手があるからなぁ。私はどちらかといえばソッチ系が得意だったハズ。近代史は苦手だったけど、一応は抑えてあった程度だけど。この国の歴史は意外と面白いので彼女にも興味を持つ切っ掛けがあれば意外と簡単に覚える事は出来ると思う……けどなぁ。
「魔法以外に得意な事は?」
これもキチンと聞いておかないといけない。私やアンネマリー嬢みたいに商売に力を入れている風にも見えないけど、何か光るポイントがあるかもしれないしね。
「剣術は得意かも。私ってば、そもそも運動神経には自信があるんだよね。それに今世はすっごい魔法もあるし。一応、2日に一度はお母様から直接指南して貰ってる。と、いうかお母様と会えるのもその時だけというか……」
「ってか、剣術って……国を出奔して冒険者にでもなるつもり?」
「まぁ、最悪、それもいいかなって思ってる」
まぁ、それも一つの逃げ道よね。でも、女王キャロラインから直接指南って――そうだ、女王は剣術と魔法は天才的って設定だったわよね。隣国との戦争でも第一線で戦ったってお母様が言っていたわ。ってか、お母様は剣術より魔法魔術に長けた人だから、最前線なんて――いや、あの人ならそれもあるのか。私も剣術……習おうかな。
っと、一応方向性は見えてきたわね。
「ともかく、助けてあげるわよ。私だって断罪回避のチャンスがあるわけだしね。でも、真面目に取り組むって約束してくれる?」
「それはモチロン! エステリアたんと一緒に勉強出来るなら、頑張れる!」
「はぁ、そういうのはいいから……ともかく、魔道具を切ったらちゃんと王女様らしくしてよね。たぶん、周囲は王家の護衛と公爵家の護衛でごった返してると思うから」
すると、彼女は不思議そうに首を傾げた。
「ごえい?」
「当然、いるに決まってるでしょ。定期的に城から抜け出してるのも分かっててちゃんと護衛を用意してあるくらい、大事にされてるんだよ」
「う、うそ……」
「ホントよ。一緒に頑張ってあげるから、もう少しシャンとなさい」
私の言葉を聞いた、アリエル王女は立ち上がって埃を払って少し苦笑いをした後に小さく咳払いをする。
「しばらく、迷惑掛けるかもしれないけど、よろしくね」
と、言った彼女の表情はアホの子では無く、まさしくアリエル王女だった。
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