悪役令嬢同盟 ―転生したら悪役令嬢だった少女達の姦しい日々―

もいもいさん

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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る

252.悪役令嬢はバーレモントの大穴でヤバイモノを見つける

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「地図情報の更新出来る機能を見つけました」
「あら、試しに使ってみましょう」

 お母様の言葉に返事をしてボタンをポチる。

『情報を更新します。神の目Divine eyeへ接続します....』

 と、画面に表示がなされ、私は思わず固まってしまう。うわぁ、賢人サルバトーレ――色々やらかしてるわぁ。何が神の目Divine eyeよ。これって衛星じゃないの? そんなもん、打ち上げてんじゃないわよ!

 そして、画面にすぐに現在の地図情報が更新され表示される。と、いうか一体どういう技術を使っているのか全く分からない。

「これは危険な技術ね」

 お母様が画面を見ながらそう言った。まさにその通りだ。この世界――と、いうか前世でも地図情報というのは結構扱いが難しい物で、簡単に全世界の至る場所を見ることが出来たわけだけど、詳細で且つリアルタイムな衛星写真とかは軍事利用されるような代物だった。故にお母様が危険な技術と言ったのは当然なのだ。

「全くです。賢人サルバトーレの持つこういった技術に触れるのは危険だということを今すごく実感しています」
「確かにそうね。これはキャロルにも相談した上でこの階層には通常の方法では入れないような仕組みが必要になるわね」
「――ですね。あ、この位置でどうでしょう?」

 と、私は地図情報を確認しながら王家の所有する屋敷らしきところを拡大してピンを刺す。

「もう少し近くにある池の側はどうかしら? そこに入口を作って、管理用の建物をそこに建てて入口自体を隠すようにしましょう」
「そうですね。あ、入口用の設定も色々と出来るみたいですね――どうします? 管理者権限の登録が出来るようですので、お母様と私を登録するようにしましょうか」
「――そうね、ひとまずはそれで。後からキャロルも追加とかって出来るのかしら?」
「仕組み的には出来ると思いますよ――はい、これで私とお母様に管理者権限を付与しました。この入口は管理者権限を持つ者が開けなければ開かないように制限をかけました」

 私はそう言いながら設定をし終えた後に入口からこの魔導洞窟ダンジョンまでのルート設定を開始する。

「えっと、ここの最下層に向けて新たな道を作って、最下層の設定も今やっておいた方がいいですよね?」
「そうね、パパッとやってしまいなさい」
「畏まりました」

 と、私はザックリと道を構築して、最下層に新たな階層を作って、そこに道を繋げる。なんとも不可思議な仕組みではあるが、ふと数値が減っている部分を見つけて、ふと気が付く。んー、もしかして、これって魔導洞窟ダンジョンになんらかのポイントが付与されていて、それを使って編集出来ているのかもしれない。

 そもそも、そのポイントって何よ? と、私はその数値のところをタップすると、小ウィンドウが開き、そこに詳細内容が記載されていた。

「お母様、こちらを見て頂けますか?」

 と、私はその部分に指を指し、お母様はそこ見て不思議そうな視線を私に向けた。

魔導洞窟ダンジョンポイント――とは? 魔導洞窟ダンジョン内で回収した魔力を数値化し、それを使って魔物の生成や魔導洞窟ダンジョンの編集に使用するポイントである。回収した魔力というのはどういうことなのかしら?」
「そこは気になりますね。たぶんですけど、魔導洞窟ダンジョンでは死体が残らないという点と関りがあるのではないでしょうか?」

 そう。魔導洞窟ダンジョンで死んだ者を放置しておくと、魔導洞窟ダンジョンに飲み込まれ消えてしまうらしい。これはどの魔導洞窟ダンジョンでも同様の事が起こるらしくて、もしかすると、魔導洞窟ダンジョン内で死んだ者の肉体を魔力に変質させて、それを魔導洞窟ダンジョンポイントとして計上し、魔導洞窟ダンジョン内のどこかで蓄積しているのでは無いかと思う。

「ひとつ気になったのだけど、魔導洞窟ダンジョン内で死体が魔導洞窟ダンジョンに喰われるというのは確かかもしれないけれど、それによって溜められた魔力というのは使わなければどうなるのかしら?」
「たぶんですが、一定数値を超えるポイントを消費しない、もしくは長期間ポイントを消費しないことで、氾濫が起きる仕組みになっているのでは無いかと思います」

 私がそう言うとお母様は「なるほどね」と、複雑な感情が混ざり合ったような雰囲気でそう言った。

「ここ20年ほどは騎士団が管理している為に一般の冒険者は入れない仕組みというのは問題があるのでは無くって?」
「そこのところは検証が必要かもしれませんね。アンダンテール大洞窟でも同様だと考えないと問題があるかもしれませんし、どうやら魔物を倒しても、ポイントが回収されるようです。ただ、魔物を発生させる仕組みにもポイントが必要なようですね。これは私の勝手なアイデアとして聞いて貰いたいのですが、第一層から第三層は騎士の訓練に使うのは問題無いと思います。で、第四層から第六層に死罪相当の罪人を送る場所にするのはどうでしょう?」

 これはこれで問題はあるだろうけど、罪人の罪の重さに沿って三段階に分けて、そこで魔物と戦い、魔導洞窟ダンジョンの魔物から得られる魔石を回収させる。当然、魔石はミストリアの王家が所有する物として扱えば、よい気がする。

「――なるほど。それに関しては後日、立案書をまとめてキャロルに話をする方向にしましょう。でも、そうなると、各階層へ直通する道や管理する為の場所が必要になるわね」
「ですね。その辺りはまた後日にしましょう。ひとまず、今回はここに収められている端末などを回収して、撤退としませんか?」
「そうね」

 そうして、私とお母様は隠し部屋から出て、入口を再封印して、閣下達とも合流してバーレモントの大穴から外へ出る事にした。
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