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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
257.悪役令嬢は秘密の訓練施設で訓練を見守る
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皆の訓練を用意された席でゆっくりと見ている。当然、アリエルも傍で見ているが自分でもやってみたいという雰囲気が凄く出ている。
「今日は我慢なさい。一応、後で試し撃ちさせてあげるから」
「そう? うん、ならいい――か」
と、気が緩んでいたのか、素で答えていたのを途中で気が付いて王女様モードに切り替える。
「近衛が居ないからって気を緩めすぎよ」
「――確かにな。そういえば、最近は王宮内でも人事異動が激しくてな。私の周囲も慌ただしい。末端のメイドや執事がコロコロと変わるから、名前を覚えるのも面倒になってきたくらいなのだ」
「それは面倒そうね――と、いうか末端なら態々名前を覚える必要は無いんじゃなくって?」
「まぁ、以前からしておったのだから、急にやめるのも――と、いう感じだ」
「実のところ、我が家の者達は覚えているのだけど、今のサロンに参加している子達全員までは把握していないのよね。主要な娘達――いつメンの臣下の家とかは把握しているけどね」
さっき、質問された眼鏡っ子とか実は把握してなかった子の一人なのよね。まぁ、逆を言えば把握できてない子の人数は少ないので、ある意味で目立ってはいるのよね。そんな事を思っているとアリエルが小さく笑う。
「全員でも40人いかないくらいで、いつもの令嬢達の臣下を把握しているなら、殆ど把握しているって話じゃないか。特に騎士爵家の面子はハーブストやアーマリアのところが多いだろうし、そもそも、下位貴族といっても子爵、男爵合わせても中立派、王権派の者は少ないワケだしな」
「――まぁ、その通りね」
子爵家はそもそも22家、男爵家41家ではあるけど、派閥的な話でいえば多くが貴族派閥に属している者が多い所為で、私達のサロンに集まっている者の多くは騎士爵が多いという結構不思議なバランスになっている。
「それにしても、面制圧力はヤバそうだな。理論的には分かるが、あそこまで小さな魔力で稼働出来る仕組みをよく作ったな」
「まぁ、そこではリンリィさまさまってところね。魔法でも組み込み可能だから色々と面白いことが出来るわよ」
「そういえば、元々使っていた魔銃にもあの弾は使えるのか?」
「ま、気になるわよね」
今回の銃弾は銃としての威力と術式を組み込む為の機構がある所為で若干大き目なのよね。威力を調整した弾も実験で作ってはいるのはあるんだけど、やっぱり規格的には全部共通した弾にした方がいいのはあるんだけどね。そこらへんは追々かしらね。
「今回の銃弾は以前の弾より若干大きくなっているから、残念ながら使えないわ」
「共通規格じゃないとなると使えんのか――魔法弾より実弾としての力がある方が破壊力はあがるのではないのか?」
「ええ、その通りではあるんだけど――一応、少しだけなら前の弾と同じサイズの物もあるにはあるのよ」
「なんだ、その微妙な含みのある言い方は」
「んー、やっぱり威力が若干低いのよね。機構的に複数の術式を込めるのと、ちょっと大きさとコスト面がね」
まぁ、仕組み的には可能ではあるんだけど、一発の値段が上がっちゃうのが問題で量産化を考えると、今回のサイズが一番効率的なのよね。
「と、いうことは出来なくはないってことか?」
「まぁね。ただ前の弾は色々とセキュリティ上の問題もあって、新しい弾丸は術式解析なんかを防ぐ仕組みがあるせいで、小さくする方法を考えると良い素材を使うっていう感じになるのよね」
「で、コスト面ってことか」
「その通り。特に量産を考えるとある程度、コストダウンを考えないと非効率的でしょ?」
アリエルならそこはガッツリ金賭けろって言いそうだけどね。これはお母様も同意見でそこのコストは考えなくてもいいのでは無いかと言われたけれど、私的には数を用意する必要と今後、売る事を考えれば必要な部分だと思うのよね。
「――もしかして、売るつもりなのか?」
「まぁ、今は無理でも実証実験で認められればミストリア軍での正式採用も考えれるでしょ?」
「まぁ、そうだな」
「そうなれば、買うのは王家になるわけで、バカみたいな値段だと困るでしょ?」
これから、どう考えても暫くは周辺国で戦争が多く起こる可能性――遠い未来になるかもしれないけれど、『とにキラ』のソシャゲより前の時代にはなるだろうけど、これからの歴史をまとめたヤツを考えれば絶対に戦乱の時代が来るわけで、その時にどれだけの力を持っているか。ってところは大事だからね。
「確かにな。しかし、黒狼殿は今まで結構な量を買っているんじゃないのか?」
「――まぁ、あの方はとてもお金持ちですからね」
クーベルト辺境伯領が儲かっているというわけでは無く、白金冒険者『黒狼』が稼いでいるだけなんだけど、それを考えると冒険者って凄く経済を動かす力を持っているのよね。それを考えれば冒険者向けの何かを考えるのも今後はアリかもしれないわね。
「なんだか、悪い顔をしておるぞ」
「おほほほ、気のせい気のせい」
そんなやり取りをしながら皆の訓練を遠めに見て過ごすのであった。
「今日は我慢なさい。一応、後で試し撃ちさせてあげるから」
「そう? うん、ならいい――か」
と、気が緩んでいたのか、素で答えていたのを途中で気が付いて王女様モードに切り替える。
「近衛が居ないからって気を緩めすぎよ」
「――確かにな。そういえば、最近は王宮内でも人事異動が激しくてな。私の周囲も慌ただしい。末端のメイドや執事がコロコロと変わるから、名前を覚えるのも面倒になってきたくらいなのだ」
「それは面倒そうね――と、いうか末端なら態々名前を覚える必要は無いんじゃなくって?」
「まぁ、以前からしておったのだから、急にやめるのも――と、いう感じだ」
「実のところ、我が家の者達は覚えているのだけど、今のサロンに参加している子達全員までは把握していないのよね。主要な娘達――いつメンの臣下の家とかは把握しているけどね」
さっき、質問された眼鏡っ子とか実は把握してなかった子の一人なのよね。まぁ、逆を言えば把握できてない子の人数は少ないので、ある意味で目立ってはいるのよね。そんな事を思っているとアリエルが小さく笑う。
「全員でも40人いかないくらいで、いつもの令嬢達の臣下を把握しているなら、殆ど把握しているって話じゃないか。特に騎士爵家の面子はハーブストやアーマリアのところが多いだろうし、そもそも、下位貴族といっても子爵、男爵合わせても中立派、王権派の者は少ないワケだしな」
「――まぁ、その通りね」
子爵家はそもそも22家、男爵家41家ではあるけど、派閥的な話でいえば多くが貴族派閥に属している者が多い所為で、私達のサロンに集まっている者の多くは騎士爵が多いという結構不思議なバランスになっている。
「それにしても、面制圧力はヤバそうだな。理論的には分かるが、あそこまで小さな魔力で稼働出来る仕組みをよく作ったな」
「まぁ、そこではリンリィさまさまってところね。魔法でも組み込み可能だから色々と面白いことが出来るわよ」
「そういえば、元々使っていた魔銃にもあの弾は使えるのか?」
「ま、気になるわよね」
今回の銃弾は銃としての威力と術式を組み込む為の機構がある所為で若干大き目なのよね。威力を調整した弾も実験で作ってはいるのはあるんだけど、やっぱり規格的には全部共通した弾にした方がいいのはあるんだけどね。そこらへんは追々かしらね。
「今回の銃弾は以前の弾より若干大きくなっているから、残念ながら使えないわ」
「共通規格じゃないとなると使えんのか――魔法弾より実弾としての力がある方が破壊力はあがるのではないのか?」
「ええ、その通りではあるんだけど――一応、少しだけなら前の弾と同じサイズの物もあるにはあるのよ」
「なんだ、その微妙な含みのある言い方は」
「んー、やっぱり威力が若干低いのよね。機構的に複数の術式を込めるのと、ちょっと大きさとコスト面がね」
まぁ、仕組み的には可能ではあるんだけど、一発の値段が上がっちゃうのが問題で量産化を考えると、今回のサイズが一番効率的なのよね。
「と、いうことは出来なくはないってことか?」
「まぁね。ただ前の弾は色々とセキュリティ上の問題もあって、新しい弾丸は術式解析なんかを防ぐ仕組みがあるせいで、小さくする方法を考えると良い素材を使うっていう感じになるのよね」
「で、コスト面ってことか」
「その通り。特に量産を考えるとある程度、コストダウンを考えないと非効率的でしょ?」
アリエルならそこはガッツリ金賭けろって言いそうだけどね。これはお母様も同意見でそこのコストは考えなくてもいいのでは無いかと言われたけれど、私的には数を用意する必要と今後、売る事を考えれば必要な部分だと思うのよね。
「――もしかして、売るつもりなのか?」
「まぁ、今は無理でも実証実験で認められればミストリア軍での正式採用も考えれるでしょ?」
「まぁ、そうだな」
「そうなれば、買うのは王家になるわけで、バカみたいな値段だと困るでしょ?」
これから、どう考えても暫くは周辺国で戦争が多く起こる可能性――遠い未来になるかもしれないけれど、『とにキラ』のソシャゲより前の時代にはなるだろうけど、これからの歴史をまとめたヤツを考えれば絶対に戦乱の時代が来るわけで、その時にどれだけの力を持っているか。ってところは大事だからね。
「確かにな。しかし、黒狼殿は今まで結構な量を買っているんじゃないのか?」
「――まぁ、あの方はとてもお金持ちですからね」
クーベルト辺境伯領が儲かっているというわけでは無く、白金冒険者『黒狼』が稼いでいるだけなんだけど、それを考えると冒険者って凄く経済を動かす力を持っているのよね。それを考えれば冒険者向けの何かを考えるのも今後はアリかもしれないわね。
「なんだか、悪い顔をしておるぞ」
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