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第一章-幼き頃の回廊
紫のライラック
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突然現れた場違いの程に美しい美少年に、人々のざわめきがが一瞬止まる。
観衆の注目を集めたのは、物語に飛びててきたような美少年だった。星あかりを集めたような淡いプラチナブロンドの髪、光り輝く紅玉のような瞳、闇が静まる星の輝きを照らす妖精のような少年。
少女に見えても違和感を覚えないが、唯一ポンチョの下に履いてるズボンが彼がかろうじて少年だと判別できた。しかしもしかしたら少女と勘違いしている人も居るかもしれない。
それほど彼は誰もが認める美少年なのだ。
「え?」
さっきまで涙を流していた少女は親しげの笑みを浮かべて話してくる少年に疑問を感じた。さらに問おうと口を開ける前に、リュクセンは矢継ぎに話をかける。
「お母様がここの花をとても気に入ってどうしても買って来て欲しいと言われました。でも.....何かあったように見えますが?」
そう疑問の表情を浮かべつつ、周囲を見回り散乱した花束や花達を見て悲しげな表情をする。先程まで花のように咲いた可憐な表情だったのに、今はその花が萎れてしまったかのような暗い表情だ。
「美しい花達がこんな落ちて.......お姉さん何かありました?何かお困りでしたらお父様に相談してあげましょうか?お父様は軍務局に知り合いがいますからきっと相談に乗ってくれますよ。」
軍務局とは国の軍務を統括する部署であり騎士団等軍が所属する国の軍事力の要だ。
警邏がびくりと肩を震わせたのがわかったが、あえて不思議そうに彼らを見上げる。
「あなた達は警邏の人ですか?困りました......お父様お母様大好きだから....お母様が悲しむとお父様はお怒りになられる」
そう言うとリュクセンは肩を落とし落ち込んでみせる。
見るからにお貴族なお坊ちゃんが夫が愛する妻のお気に入りの店が荒らされて落ち込んでいる。その上父親は軍務局に知り合いがいる。
(まぁ嘘ではない。父親に軍務局に知り合いがいる以外)
演技し続けるリュクセンは心の中鼻で笑う。
「いや、まあ、俺たちは、そのう.....」
その後、警邏の役人達はむにゃむにゃと何か言いった気がしたが。人垣を分去って行った。
元々軍務局と警邏局は仲が悪い。騎士団が所属する花形の軍務局と国の治安維持を目的としたい警邏局は、お互いに「俺たちの方が国を守っている」と主張しあっているらしい。
リュクセンから見たらろくに仕事もしないで何を言っているんだコイツラと思う
「大丈夫でしたか?」
去って行った男達を見送りリュクセンは唖然と立ちすくんでしまっている少女に心配の声を掛け、地面に散らばっている花達を拾い始めたらやっと我に帰った少女は慌てふためき花を拾うリュクセンを止めようとした。
「そんな!若様にそんな事を........お母君にも申し訳ない事を....」
「心配ない。あれは単なるはったりだ、それより花達がこんなになってしまってもう商品として売れないだろ」
踏み潰されて萎れてしまった紫のライラックを見、手に取ると眉を顰める。
「花はとても脆くてあっという間に枯れてしまう。」
人みたいに傷ついてしまったら簡単壊れてしまう
そしてライラックを少女に渡した
暫くすると人垣から笑い声がさざなみのように広がったら。嘲笑ではなく、暖かな笑い声。
ここにいる皆がリュクセンが少女の為に一芝居した事をわかったのだ。
「坊主よくやったな!」
「違うよ?女の子じゃないの?どっちにしても立派だねぇ!」
見知らぬおじさんがリュクセンの頭をわしゃわしゃ撫で、おばさんが手を叩く。後から後から褒められるリュクセンは少し戸惑っている、なんせ生まれて彼は周りからあまり褒められたことが無い。
あったとしてもそれは本心からではなく自分が王族である為、相手が褒めようとするだけで心などこもってもいない。
リュクセンは初めてこんなにも多く褒められてそれも本心からの賛頌を受け頬を染め照れてしまった。
「リュセ....一人で飛び出すのは危ない」
さっきまで姿を見せなかったルルが囲まれているリュクセンの側にいつの間にかいた
「!ッあんまり人を驚かさないでくれるかな?それよりルーは今までどこにいたのかね?」
不貞腐れた顔でルルに言う
「ずっと....後ろに居た....でんッリュセが危ない時...守れるよう」
「ずっと後ろにいたのか....気づかなかった」
「リュセ....ひどい」
忘れられた事に少し拗ねてしまたっようだ、めんどくさい男め
騒ぎが収まり人集りも解散して行く中花屋の少女はリュクセンの側まで何か長方形に型取られた何かを持って来た
「さっきは、助けてくださり本当にありがとうございましす。
よかったら、これを受け取ってください。ライラックの押し花のしおりです」
渡されたのは上質とは言えないが綺麗に切り揃えた硬い紙片に紫のライラックが飾られたラベンダー色のリボンが結ばれる栞だった
「これは?」
「高価な物ではありませんが、受け取ってくれると嬉しいです。
先程あなたは「花は脆くてあっというまに枯れてしまう」と言ってたので」
「それで栞ですか」
「はい!栞にしたら長く持ちますしもう枯れる事はありません!」
そう言い終わると彼女はひまわりのような輝く笑顔を僕に向けた
「ぷッ..ふふふふふハハハハ....ありがとう、大切にするよ。」
どうしてか分からないが彼女の言葉に、グダグダ考えている自分が馬鹿らしく思えて笑ってしまった
そんな心から笑うリュクセンの笑顔はどの花よりも美しく綻び、少女はリュクセンから目が離せなかった,そして微かにこの胸に感じる鼓動に少女は気付かない
(何て美しい笑顔なの?彼の笑顔を見てるとどうしてか胸がドクドク鳴り止まない…私いったい.....)
...........................................................
紫のライラック_初恋、恋の芽生
観衆の注目を集めたのは、物語に飛びててきたような美少年だった。星あかりを集めたような淡いプラチナブロンドの髪、光り輝く紅玉のような瞳、闇が静まる星の輝きを照らす妖精のような少年。
少女に見えても違和感を覚えないが、唯一ポンチョの下に履いてるズボンが彼がかろうじて少年だと判別できた。しかしもしかしたら少女と勘違いしている人も居るかもしれない。
それほど彼は誰もが認める美少年なのだ。
「え?」
さっきまで涙を流していた少女は親しげの笑みを浮かべて話してくる少年に疑問を感じた。さらに問おうと口を開ける前に、リュクセンは矢継ぎに話をかける。
「お母様がここの花をとても気に入ってどうしても買って来て欲しいと言われました。でも.....何かあったように見えますが?」
そう疑問の表情を浮かべつつ、周囲を見回り散乱した花束や花達を見て悲しげな表情をする。先程まで花のように咲いた可憐な表情だったのに、今はその花が萎れてしまったかのような暗い表情だ。
「美しい花達がこんな落ちて.......お姉さん何かありました?何かお困りでしたらお父様に相談してあげましょうか?お父様は軍務局に知り合いがいますからきっと相談に乗ってくれますよ。」
軍務局とは国の軍務を統括する部署であり騎士団等軍が所属する国の軍事力の要だ。
警邏がびくりと肩を震わせたのがわかったが、あえて不思議そうに彼らを見上げる。
「あなた達は警邏の人ですか?困りました......お父様お母様大好きだから....お母様が悲しむとお父様はお怒りになられる」
そう言うとリュクセンは肩を落とし落ち込んでみせる。
見るからにお貴族なお坊ちゃんが夫が愛する妻のお気に入りの店が荒らされて落ち込んでいる。その上父親は軍務局に知り合いがいる。
(まぁ嘘ではない。父親に軍務局に知り合いがいる以外)
演技し続けるリュクセンは心の中鼻で笑う。
「いや、まあ、俺たちは、そのう.....」
その後、警邏の役人達はむにゃむにゃと何か言いった気がしたが。人垣を分去って行った。
元々軍務局と警邏局は仲が悪い。騎士団が所属する花形の軍務局と国の治安維持を目的としたい警邏局は、お互いに「俺たちの方が国を守っている」と主張しあっているらしい。
リュクセンから見たらろくに仕事もしないで何を言っているんだコイツラと思う
「大丈夫でしたか?」
去って行った男達を見送りリュクセンは唖然と立ちすくんでしまっている少女に心配の声を掛け、地面に散らばっている花達を拾い始めたらやっと我に帰った少女は慌てふためき花を拾うリュクセンを止めようとした。
「そんな!若様にそんな事を........お母君にも申し訳ない事を....」
「心配ない。あれは単なるはったりだ、それより花達がこんなになってしまってもう商品として売れないだろ」
踏み潰されて萎れてしまった紫のライラックを見、手に取ると眉を顰める。
「花はとても脆くてあっという間に枯れてしまう。」
人みたいに傷ついてしまったら簡単壊れてしまう
そしてライラックを少女に渡した
暫くすると人垣から笑い声がさざなみのように広がったら。嘲笑ではなく、暖かな笑い声。
ここにいる皆がリュクセンが少女の為に一芝居した事をわかったのだ。
「坊主よくやったな!」
「違うよ?女の子じゃないの?どっちにしても立派だねぇ!」
見知らぬおじさんがリュクセンの頭をわしゃわしゃ撫で、おばさんが手を叩く。後から後から褒められるリュクセンは少し戸惑っている、なんせ生まれて彼は周りからあまり褒められたことが無い。
あったとしてもそれは本心からではなく自分が王族である為、相手が褒めようとするだけで心などこもってもいない。
リュクセンは初めてこんなにも多く褒められてそれも本心からの賛頌を受け頬を染め照れてしまった。
「リュセ....一人で飛び出すのは危ない」
さっきまで姿を見せなかったルルが囲まれているリュクセンの側にいつの間にかいた
「!ッあんまり人を驚かさないでくれるかな?それよりルーは今までどこにいたのかね?」
不貞腐れた顔でルルに言う
「ずっと....後ろに居た....でんッリュセが危ない時...守れるよう」
「ずっと後ろにいたのか....気づかなかった」
「リュセ....ひどい」
忘れられた事に少し拗ねてしまたっようだ、めんどくさい男め
騒ぎが収まり人集りも解散して行く中花屋の少女はリュクセンの側まで何か長方形に型取られた何かを持って来た
「さっきは、助けてくださり本当にありがとうございましす。
よかったら、これを受け取ってください。ライラックの押し花のしおりです」
渡されたのは上質とは言えないが綺麗に切り揃えた硬い紙片に紫のライラックが飾られたラベンダー色のリボンが結ばれる栞だった
「これは?」
「高価な物ではありませんが、受け取ってくれると嬉しいです。
先程あなたは「花は脆くてあっというまに枯れてしまう」と言ってたので」
「それで栞ですか」
「はい!栞にしたら長く持ちますしもう枯れる事はありません!」
そう言い終わると彼女はひまわりのような輝く笑顔を僕に向けた
「ぷッ..ふふふふふハハハハ....ありがとう、大切にするよ。」
どうしてか分からないが彼女の言葉に、グダグダ考えている自分が馬鹿らしく思えて笑ってしまった
そんな心から笑うリュクセンの笑顔はどの花よりも美しく綻び、少女はリュクセンから目が離せなかった,そして微かにこの胸に感じる鼓動に少女は気付かない
(何て美しい笑顔なの?彼の笑顔を見てるとどうしてか胸がドクドク鳴り止まない…私いったい.....)
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紫のライラック_初恋、恋の芽生
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