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エピローグ
エピローグ②
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「しかも和菓子まで持って来てくれて、本当に嬉しいですね」
「そうだね。食べるならお茶入れようか?」
「一個だけ。でも、自分で淹れますよ」
「いいから、やっと落ち着けるんだから座って」
クリスマスツリーの装飾品を床に置くと、すぐにお茶を用意してくれる。
左京さんがくれた和菓子。本当に顔を見て、出産祝いと「授乳中は和菓子の方がいいって聞いたから」とお花の形の最中をもってきてくれた。
最中は好き。和菓子も大好き。
もちろん、喬一さんの料理も全部文句なしで好き。
肉じゃが、生姜焼き、筑前煮、ほうれん草のお浸し、もつ煮、スペアリブ、ビーフストロガノフ、クリームパスタ、たけのこご飯。
素朴で、出汁で味がついた和食が喬一さんは得意で、私もそれが好きだった。
でも今は、今は違う。
タルトタタン、ミルフィーユ、ティラミス、エクレア、クイニーアマン、アルカザール、シュークリーム、チーズケーキ、ソフトクリーム、プリン、チョコレート、ドーナツ、駅前のカフェで食べられるガトーショコラ、会社の近くで偶に売りに来る石焼き芋。ああ、甘いデザートが食べたい。
「甘いお菓子が沢山食べたい。バターが沢山入ったクッキーが食べたい」
「それは、俺不足だから甘いものが欲しいってことでいい?」
「うー。違うけど、違うくない。でも食べたい」
「我慢の方が体に悪いよ、ほら」
「ありがとうございます」
お茶を受け取って、包みから薄桃色の花形の最中を取り出して口に放り込む。
餡子が甘すぎず、上品で美味しい。
美味しいのに物足りなさを感じて、悲しくてお茶を飲む。
甘いものの食べ過ぎってわけではないけど、乳口炎になって発熱してしまったので、減らしてるんだけど、我慢できない。少しぐらいなら食べたいな、と思ってしまう。
あんなに激痛だったのに、のど元過ぎれば熱さ忘れるってやつだ。
妊娠に気づいてから、六か月の安定期に入った直後に、正式に会社に妊娠を報告した。
小春に言っていたおかげで、報告前にほぼ社員は知っていたのはもういい。
ただ急に悪阻が酷くなって、トイレとデスクを往復し、とうとう貧血で倒れてそのまま入院することになり、早めに産休にはいることになったのだけは申し訳なかった。
仕事の方は小春に全て事前に説明してはいたし、もともと産休は早めにとるようになっていた。早めにとるしかなかったというか。
小春も「いいよ! 私もすぐに紗矢の後を追って寿退職するから」と忙しくなることに対して何も不満はいわない。本当に最初から最後まで頼りになる。
その昔、合コンで『南城コンシェルジュのお嬢様と知り合いよ』と合コンのエサにしたことぐらい可愛いものだと許せてしまう。
「そうだね。食べるならお茶入れようか?」
「一個だけ。でも、自分で淹れますよ」
「いいから、やっと落ち着けるんだから座って」
クリスマスツリーの装飾品を床に置くと、すぐにお茶を用意してくれる。
左京さんがくれた和菓子。本当に顔を見て、出産祝いと「授乳中は和菓子の方がいいって聞いたから」とお花の形の最中をもってきてくれた。
最中は好き。和菓子も大好き。
もちろん、喬一さんの料理も全部文句なしで好き。
肉じゃが、生姜焼き、筑前煮、ほうれん草のお浸し、もつ煮、スペアリブ、ビーフストロガノフ、クリームパスタ、たけのこご飯。
素朴で、出汁で味がついた和食が喬一さんは得意で、私もそれが好きだった。
でも今は、今は違う。
タルトタタン、ミルフィーユ、ティラミス、エクレア、クイニーアマン、アルカザール、シュークリーム、チーズケーキ、ソフトクリーム、プリン、チョコレート、ドーナツ、駅前のカフェで食べられるガトーショコラ、会社の近くで偶に売りに来る石焼き芋。ああ、甘いデザートが食べたい。
「甘いお菓子が沢山食べたい。バターが沢山入ったクッキーが食べたい」
「それは、俺不足だから甘いものが欲しいってことでいい?」
「うー。違うけど、違うくない。でも食べたい」
「我慢の方が体に悪いよ、ほら」
「ありがとうございます」
お茶を受け取って、包みから薄桃色の花形の最中を取り出して口に放り込む。
餡子が甘すぎず、上品で美味しい。
美味しいのに物足りなさを感じて、悲しくてお茶を飲む。
甘いものの食べ過ぎってわけではないけど、乳口炎になって発熱してしまったので、減らしてるんだけど、我慢できない。少しぐらいなら食べたいな、と思ってしまう。
あんなに激痛だったのに、のど元過ぎれば熱さ忘れるってやつだ。
妊娠に気づいてから、六か月の安定期に入った直後に、正式に会社に妊娠を報告した。
小春に言っていたおかげで、報告前にほぼ社員は知っていたのはもういい。
ただ急に悪阻が酷くなって、トイレとデスクを往復し、とうとう貧血で倒れてそのまま入院することになり、早めに産休にはいることになったのだけは申し訳なかった。
仕事の方は小春に全て事前に説明してはいたし、もともと産休は早めにとるようになっていた。早めにとるしかなかったというか。
小春も「いいよ! 私もすぐに紗矢の後を追って寿退職するから」と忙しくなることに対して何も不満はいわない。本当に最初から最後まで頼りになる。
その昔、合コンで『南城コンシェルジュのお嬢様と知り合いよ』と合コンのエサにしたことぐらい可愛いものだと許せてしまう。
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