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一章 -幼少時代-
-小さな出逢いと別れ- 2
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ドラゴンとザギは泣き止むと、二人ともゼノが用意したシャツに着替えて濡れタオルで顔を拭いた。そしてさっぱりした二人に、バーノがニッと笑いかけた。
「じゃあ、飯を食いに行くか。腹減ってるだろ?」
「…え、いいの?」
ザギがバッと顔を上げてバーノを見ると、バーノはカラッと笑って「もちろんだ」と言ってザギを抱き上げた。
「ここで会ったのも何かの縁だ。俺が奢るから遠慮なく食っていいぞ」
「よっしゃ! バーノの太っ腹!」
「サンキュー、バーノ。流石俺達のリーダーだね。気前がいいよ」
バーノの奢るという言葉を聞いた瞬間、レッジとゼノはニッと笑ってちゃっかり奢ってもらおうと便乗すると、バーノは呆れたような表情で二人を見た。
「アホか。お前らの分まで払ったら、俺の財布が空になるわ。俺が奢るのはこの子達だけだ」
「ちぇー、残念」
「さすがに便乗出来なかったね。ノリで払ってくれるかなと思ったけど」
いかにも残念だというような表情でそう言うが、いたずら心もにじみ出て表情に出ているため、二人とも半分本気、半分冗談で言っているのだという事が丸分かりだった。
「ノリで払うわけねぇだろ。ほら、酒場行くぞ」
「さーて、今日はなんの酒を飲もうかなー」
「明日も早いんだから、飲みすぎないようにね」
レッジがドラゴンを抱き上げながらそう言うと呆れたような表情でゼノが注意し、和気あいあいとした様子で酒場に向かった。ザギとドラゴンは、そんな三人の様子を最初こそ呆然と見ていたが、少し慣れてくると表情が柔らかくなり、小さく笑うようになった。
そして酒場に向かい、空いていた席に座ると、早速マスターと思われる人物が笑顔で近付いてきた。
「久し振りじゃないか、バーノ。一年ぶりか?」
「あぁ、マスターか。確かに久し振りだな。あーっと、ここに来るのは一年と二ヶ月ぶりだ。とりあえず、俺はいつものを頼む。それと、この子達にはジュースと軽い食事を頼むぞ」
「俺は強めのリー酒と、鹿肉のステーキ、ライス付きでよろしくー」
「俺はマスターのこだわりカクテル、アルコール度数低めと、丸鳥の照り焼きセットで」
パパッと注文をする三人に、マスターは難なく注文表に注文を書き取り、注文表を通りかかった従業員に渡すと近くの椅子を持ってきて、笑顔でザギとドラゴンを見ながら席についた。
「それにしても、可愛い子供たちを連れてきたもんだ。バーノ、誘拐でもしてきたのか? それとも、旅の途中で孕ませた女とお前の息子か孫か?」
「ったく、マスターは俺を罪人にしてぇのか。誘拐なんて面倒な事にしねぇし、女を孕ませるようなヘマもしねぇよ。しかも孫ってなんだ、孫って。俺はまだ42だぞ。赤ん坊ならまだしも、これくらいの歳の孫がいる年じゃねぇよ」
呆れ混じりの表情で言い返すと、マスターはニッと笑ってからかう気満々の表情で腕を組んだ。
「ククッ、どうだかなぁ。バーノは意外と女にモテるからなぁ。何かの拍子に孕ませちまって孫の一人や二人、いてもおかしくないと思うけどな」
「失礼な奴だな。意外とじゃなくて、俺はちゃんとモテてるんだよ。モテねぇからってひがむな」
「ははっ、相変わらずモテてることを全く否定しない憎たらしい奴だな! 冗談だ、冗談。久し振りだからな、からかいたくなったんだよ。さて、ゼノのカクテルを作りに行くか」
真顔で訂正して言い返すバーノに、マスターは楽しそうに笑いながら手をヒラヒラ振って厨房に戻った。
ちなみに、レッジが頼んだ『リー酒』とは、この世界でよく栽培されている『リー』という赤くて甘い実を発酵させて作る酒で、この世界ではポピュラーな飲み物とされている。
「そういえば、名前を言ってなかったし、聞いてなかったね。これからどうするかはともかく、呼び方に困るから自己紹介しようか。俺から名乗るね。俺はゼノ」
「おっし、じゃあ次は俺! 俺はレッジだ。俺とゼノは積み荷を守るためにいるんだぜ!」
「で、俺がこのチームの責任者の、バーノ・ラガノールだ。もちろん、俺も戦えるし、こいつらよりも強いぞ」
対抗するようにそう言うバーノに、レッジとゼノはクスクスと笑っていたずらっ子の表情を浮かべた。
「あまり張り切りすぎると、ぎっくり腰になるぞー」
「バーノはもうおじさんなんだから、若い頃のように動いたら体が痛くなるよー」
「うるせぇ奴らだな。万が一そうなったら、お前らにうんと働いてもらうから、心配すんな」
バーノが呆れつつ、そうなったらこき使うと宣言すると、二人とも苦虫を噛み潰したような表情を浮かべつつ「給料は上げて貰うから」と、ちゃっかり給料アップを希望したが、その話題はスルーしてバーノはザギとドラゴンの方を見た。
「で、二人の名前を俺達に教えてもらえるか?」
「あ、僕はザギ・ロディアノス、です。それで、弟のドラゴン」
ザギが名乗りドラゴンを手で示すと、ドラゴンは小さく頭を下げて恥ずかしそうに「ドラゴン・ロディアノス…です」と名乗った。
「ロディアノス? ……聞き覚えのある姓だな」
バーノが首を傾げて呟いたが、レッジとゼノには聞こえなかったのか、二人はニコッと笑ってザギとドラゴンに声をかけていた。
「よろしくね。ザギ、ドラゴン」
「二人ともいい名前だな! 覚えやすいし」
二人の気さくな笑顔にザギとドラゴンも自然と笑みが広がり、誉められて少し照れ臭そうな笑顔を三人に見せた。そんな二人の笑顔を見てレッジは無性に頭を撫でたくなり、その衝動のままに頭をわしゃわしゃと撫でた。ザギとドラゴンは頭に触れられた瞬間こそ身体を強張らせたが、レッジの輝くような笑顔を見てすぐに強張りが無くなって笑顔に戻った。
「二人とも、いい笑顔で笑うじゃねぇか! いつもそんな感じで笑っとけ! そうすりゃ、いい事がいっぱい起こるってもんだ」
「わわっ、髪がぐしゃぐしゃになっちゃうよ」
「あわわっ、レッジお兄ちゃん、激しいよ~」
きゃっきゃと笑いながら頭を撫でられる姿はとても子供らしく、その子供らしい笑顔に三人ともホッとしたように息をついた。
そしてまず飲み物が来て乾杯をすると、バーノが早速これからの事について話を切り出した。
「それで? ザギとドラゴンはこれから何処に行くつもりなんだ?」
「…何処に行くか、決まってない……。でも、お母さんの所に行きたい」
「お母さんに会うために、兄ちゃんと二人で村を出たんだ」
困ったような表情で言うザギと、「偉いでしょう?」と言わんばかりの笑顔でそう言うドラゴンにゼノがクスッと笑った。
「そうなんだ。二人でここまで来て偉いね。二人のお母さんは何処にいるの?」
しかし、その言葉でドラゴンは今さら何処に母親がいるのか知らないことに気づいたのか、ハッとして次にシュンと落ち込んで「知らない……」と答えた。
「僕達、お母さんが何処にいるか知らないから、いっぱい人がいるところで探したいんだ。何処にいけば探せるかな?」
シュンとしつつも、顔を上げて三人に助けを求めるように見つめながら問うと、バーノが少し躊躇するように唸りながらも、おもむろに口を開いた。
「……人がたくさんいる場所と言ったら、この国の王都『大都市・クウィントス』だろうな。だが、子供二人で行けるような場所じゃないぞ」
「何言ってるんだよ、バーノ。俺達が連れていってやればいいじゃん。丁度、俺達も王都の方に行くんだからよ」
何て事無いようにさらっとそう言うレッジに、バーノは苦い表情を浮かべた。ゼノはバーノの苦い表情の意味を分かりながらもレッジの方に加勢をした。
「別に連れていってもいいんじゃない? 俺とレッジの時だって同じような感じだったじゃん」
「馬鹿言うんじゃねぇ。お前らの時はちゃんと院長の許可を取って、俺が引き取る形で連れ出したんだ。今回は勝手が違う。連れ出したら、本当に誘拐になりかねんぞ。それに問題なく連れ出したとしても、万が一道の途中や王都に着いてから家に帰りたいと言われても、もう帰れねぇんだ。それも覚悟の上で王都に行きたいって言ってるのか?」
ザギとドラゴンを真剣な眼差しで見据えるバーノに、二人も顔を見合わせて頷き合い、真剣な表情でしっかりとうなずいた。
「全部覚悟する。だから、連れてってください」
「お父さんの所には戻りたくない……!」
二人の決意のこもった強い眼差しに、バーノは折れて苦笑混じりに頷いた。
「……分かった、連れていってやる。ただし、王都の関門までだ。そこから先は過酷だろうが、お前達二人でなんとかしてくれ。あと、付いてくるなら、ちゃんと俺達の手伝いもする事。それを約束できるなら、一緒に連れていってやる」
バーノの言葉に二人はパッと表情を明るくして大きく頷いた。
「うん、約束するよ!」
「僕も約束する!」
「よし、そこまで覚悟があるなら、連れて行ってやる。王都までだが、よろしくな」
「良かったな、ザギ、ドラゴン! 王都までよろしくな!」
「二人の事は俺達が守るよ。だから安心していいよ。王都までの間、よろしくね」
バーノが吹っ切れたような笑顔でそう言うと、レッジとゼノも笑顔でザギとドラゴンを歓迎し、もう一度歓迎の意味を込めて乾杯をした。そして運ばれてきた料理を満腹になるまで食べ、ザギとドラゴンはバーノ達が取った宿に一緒に泊まり、ゆっくりと眠ることができたのだった。
「じゃあ、飯を食いに行くか。腹減ってるだろ?」
「…え、いいの?」
ザギがバッと顔を上げてバーノを見ると、バーノはカラッと笑って「もちろんだ」と言ってザギを抱き上げた。
「ここで会ったのも何かの縁だ。俺が奢るから遠慮なく食っていいぞ」
「よっしゃ! バーノの太っ腹!」
「サンキュー、バーノ。流石俺達のリーダーだね。気前がいいよ」
バーノの奢るという言葉を聞いた瞬間、レッジとゼノはニッと笑ってちゃっかり奢ってもらおうと便乗すると、バーノは呆れたような表情で二人を見た。
「アホか。お前らの分まで払ったら、俺の財布が空になるわ。俺が奢るのはこの子達だけだ」
「ちぇー、残念」
「さすがに便乗出来なかったね。ノリで払ってくれるかなと思ったけど」
いかにも残念だというような表情でそう言うが、いたずら心もにじみ出て表情に出ているため、二人とも半分本気、半分冗談で言っているのだという事が丸分かりだった。
「ノリで払うわけねぇだろ。ほら、酒場行くぞ」
「さーて、今日はなんの酒を飲もうかなー」
「明日も早いんだから、飲みすぎないようにね」
レッジがドラゴンを抱き上げながらそう言うと呆れたような表情でゼノが注意し、和気あいあいとした様子で酒場に向かった。ザギとドラゴンは、そんな三人の様子を最初こそ呆然と見ていたが、少し慣れてくると表情が柔らかくなり、小さく笑うようになった。
そして酒場に向かい、空いていた席に座ると、早速マスターと思われる人物が笑顔で近付いてきた。
「久し振りじゃないか、バーノ。一年ぶりか?」
「あぁ、マスターか。確かに久し振りだな。あーっと、ここに来るのは一年と二ヶ月ぶりだ。とりあえず、俺はいつものを頼む。それと、この子達にはジュースと軽い食事を頼むぞ」
「俺は強めのリー酒と、鹿肉のステーキ、ライス付きでよろしくー」
「俺はマスターのこだわりカクテル、アルコール度数低めと、丸鳥の照り焼きセットで」
パパッと注文をする三人に、マスターは難なく注文表に注文を書き取り、注文表を通りかかった従業員に渡すと近くの椅子を持ってきて、笑顔でザギとドラゴンを見ながら席についた。
「それにしても、可愛い子供たちを連れてきたもんだ。バーノ、誘拐でもしてきたのか? それとも、旅の途中で孕ませた女とお前の息子か孫か?」
「ったく、マスターは俺を罪人にしてぇのか。誘拐なんて面倒な事にしねぇし、女を孕ませるようなヘマもしねぇよ。しかも孫ってなんだ、孫って。俺はまだ42だぞ。赤ん坊ならまだしも、これくらいの歳の孫がいる年じゃねぇよ」
呆れ混じりの表情で言い返すと、マスターはニッと笑ってからかう気満々の表情で腕を組んだ。
「ククッ、どうだかなぁ。バーノは意外と女にモテるからなぁ。何かの拍子に孕ませちまって孫の一人や二人、いてもおかしくないと思うけどな」
「失礼な奴だな。意外とじゃなくて、俺はちゃんとモテてるんだよ。モテねぇからってひがむな」
「ははっ、相変わらずモテてることを全く否定しない憎たらしい奴だな! 冗談だ、冗談。久し振りだからな、からかいたくなったんだよ。さて、ゼノのカクテルを作りに行くか」
真顔で訂正して言い返すバーノに、マスターは楽しそうに笑いながら手をヒラヒラ振って厨房に戻った。
ちなみに、レッジが頼んだ『リー酒』とは、この世界でよく栽培されている『リー』という赤くて甘い実を発酵させて作る酒で、この世界ではポピュラーな飲み物とされている。
「そういえば、名前を言ってなかったし、聞いてなかったね。これからどうするかはともかく、呼び方に困るから自己紹介しようか。俺から名乗るね。俺はゼノ」
「おっし、じゃあ次は俺! 俺はレッジだ。俺とゼノは積み荷を守るためにいるんだぜ!」
「で、俺がこのチームの責任者の、バーノ・ラガノールだ。もちろん、俺も戦えるし、こいつらよりも強いぞ」
対抗するようにそう言うバーノに、レッジとゼノはクスクスと笑っていたずらっ子の表情を浮かべた。
「あまり張り切りすぎると、ぎっくり腰になるぞー」
「バーノはもうおじさんなんだから、若い頃のように動いたら体が痛くなるよー」
「うるせぇ奴らだな。万が一そうなったら、お前らにうんと働いてもらうから、心配すんな」
バーノが呆れつつ、そうなったらこき使うと宣言すると、二人とも苦虫を噛み潰したような表情を浮かべつつ「給料は上げて貰うから」と、ちゃっかり給料アップを希望したが、その話題はスルーしてバーノはザギとドラゴンの方を見た。
「で、二人の名前を俺達に教えてもらえるか?」
「あ、僕はザギ・ロディアノス、です。それで、弟のドラゴン」
ザギが名乗りドラゴンを手で示すと、ドラゴンは小さく頭を下げて恥ずかしそうに「ドラゴン・ロディアノス…です」と名乗った。
「ロディアノス? ……聞き覚えのある姓だな」
バーノが首を傾げて呟いたが、レッジとゼノには聞こえなかったのか、二人はニコッと笑ってザギとドラゴンに声をかけていた。
「よろしくね。ザギ、ドラゴン」
「二人ともいい名前だな! 覚えやすいし」
二人の気さくな笑顔にザギとドラゴンも自然と笑みが広がり、誉められて少し照れ臭そうな笑顔を三人に見せた。そんな二人の笑顔を見てレッジは無性に頭を撫でたくなり、その衝動のままに頭をわしゃわしゃと撫でた。ザギとドラゴンは頭に触れられた瞬間こそ身体を強張らせたが、レッジの輝くような笑顔を見てすぐに強張りが無くなって笑顔に戻った。
「二人とも、いい笑顔で笑うじゃねぇか! いつもそんな感じで笑っとけ! そうすりゃ、いい事がいっぱい起こるってもんだ」
「わわっ、髪がぐしゃぐしゃになっちゃうよ」
「あわわっ、レッジお兄ちゃん、激しいよ~」
きゃっきゃと笑いながら頭を撫でられる姿はとても子供らしく、その子供らしい笑顔に三人ともホッとしたように息をついた。
そしてまず飲み物が来て乾杯をすると、バーノが早速これからの事について話を切り出した。
「それで? ザギとドラゴンはこれから何処に行くつもりなんだ?」
「…何処に行くか、決まってない……。でも、お母さんの所に行きたい」
「お母さんに会うために、兄ちゃんと二人で村を出たんだ」
困ったような表情で言うザギと、「偉いでしょう?」と言わんばかりの笑顔でそう言うドラゴンにゼノがクスッと笑った。
「そうなんだ。二人でここまで来て偉いね。二人のお母さんは何処にいるの?」
しかし、その言葉でドラゴンは今さら何処に母親がいるのか知らないことに気づいたのか、ハッとして次にシュンと落ち込んで「知らない……」と答えた。
「僕達、お母さんが何処にいるか知らないから、いっぱい人がいるところで探したいんだ。何処にいけば探せるかな?」
シュンとしつつも、顔を上げて三人に助けを求めるように見つめながら問うと、バーノが少し躊躇するように唸りながらも、おもむろに口を開いた。
「……人がたくさんいる場所と言ったら、この国の王都『大都市・クウィントス』だろうな。だが、子供二人で行けるような場所じゃないぞ」
「何言ってるんだよ、バーノ。俺達が連れていってやればいいじゃん。丁度、俺達も王都の方に行くんだからよ」
何て事無いようにさらっとそう言うレッジに、バーノは苦い表情を浮かべた。ゼノはバーノの苦い表情の意味を分かりながらもレッジの方に加勢をした。
「別に連れていってもいいんじゃない? 俺とレッジの時だって同じような感じだったじゃん」
「馬鹿言うんじゃねぇ。お前らの時はちゃんと院長の許可を取って、俺が引き取る形で連れ出したんだ。今回は勝手が違う。連れ出したら、本当に誘拐になりかねんぞ。それに問題なく連れ出したとしても、万が一道の途中や王都に着いてから家に帰りたいと言われても、もう帰れねぇんだ。それも覚悟の上で王都に行きたいって言ってるのか?」
ザギとドラゴンを真剣な眼差しで見据えるバーノに、二人も顔を見合わせて頷き合い、真剣な表情でしっかりとうなずいた。
「全部覚悟する。だから、連れてってください」
「お父さんの所には戻りたくない……!」
二人の決意のこもった強い眼差しに、バーノは折れて苦笑混じりに頷いた。
「……分かった、連れていってやる。ただし、王都の関門までだ。そこから先は過酷だろうが、お前達二人でなんとかしてくれ。あと、付いてくるなら、ちゃんと俺達の手伝いもする事。それを約束できるなら、一緒に連れていってやる」
バーノの言葉に二人はパッと表情を明るくして大きく頷いた。
「うん、約束するよ!」
「僕も約束する!」
「よし、そこまで覚悟があるなら、連れて行ってやる。王都までだが、よろしくな」
「良かったな、ザギ、ドラゴン! 王都までよろしくな!」
「二人の事は俺達が守るよ。だから安心していいよ。王都までの間、よろしくね」
バーノが吹っ切れたような笑顔でそう言うと、レッジとゼノも笑顔でザギとドラゴンを歓迎し、もう一度歓迎の意味を込めて乾杯をした。そして運ばれてきた料理を満腹になるまで食べ、ザギとドラゴンはバーノ達が取った宿に一緒に泊まり、ゆっくりと眠ることができたのだった。
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