攻略よりも楽しみたい!~モフモフ守護獣の飼い方~

梛桜

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魔法のお勉強

適性検査、前日

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 月日は経ち二年後。

 その後もリモナイト殿下と一緒に魔力に関する基礎を受けつつ、お茶会では私のお手製のお菓子を用意し、最近では私達のお茶会に、ホーランダイト家のマーカサイト様と、我が家の末っ子ラーヴァも参加するようになりました。
 勿論、私超笑顔ですよ!お菓子も張り切りますよ!可愛い三人が頬に手を当てて『おいしーね!』ってやってくれるんですよ!最初はラーヴァだけだったんですけどね、其れをラーヴァがマーカサイト様に教えたのか真似してくれたのです。それを見た私が悶絶して、さらに其れを見ていたリモナイト殿下もラーヴァの真似して…。

「ありあねーたま、これ、ラーヴァおいしいの!」
「チョコレートのクッキーですね、僕もアリアお姉様のクッキーは好きです」
「アリアのお菓子は何でも美味しいから僕も大好きだよ」

 三人並んでニコニコと可愛い笑顔を向けて、美味しいそうにお菓子を食べてくれる。嘘なんかじゃないって分かる、あのキラキラとした瞳が本当に可愛くて、鼻血でそう。(抑えるけどね!)
 幾らでも作る、作りますからたんとお食べ!あ、でも、夕食が食べれないって怒られちゃうから程ほどにしないとっ

(殺される…、可愛いに萌え殺される…っ)

 『アメーリア 状態:可愛いによる瀕死』

 絶対、今の私がステータス確認できたらこう出る。絶対だ。
 悶えていると、正気に戻れとばかりにギベオンが尻尾で私の背をぽふぽふと叩いてくれます。だがしかし、それも悶えるポイントなのだといい加減ギベオンは理解したほうが良い。

「明日は魔力検査だけど、ギベオンは連れてくるの?」
「ええ、勿論一緒に行くと言ってますわ」
「じゃあ、明日の警備は其処まで強化しなくてもいいよねー?」

 お菓子を食べる合間に、リモナイト殿下が明日の予定の確認をしてきますが、一緒に聞いているギベオンは不穏な事をガウガウ言ってます。聞こえないって素晴らしい。

『我が共に行くのだ、アリアの魔力量の凄さだけではなく資質にも目を瞠るだろうな。光の神殿へと連れて行こうが自慢の水晶とやらを打ち砕いてやるわ!』

 何やらギベオンが言ってますが、私にしか声は聞こえていませんのでスルー致します。ガウガウ言ってるだけにしか聞こえませんよー。やっぱり闇属性の聖獣だから、光属性を称える神殿とは仲が悪いのでしょうか?
 魔力検査と言えば二年前のアイクお兄様達の時もでしたが、今回のリモナイト殿下の魔力検査でも警護が強化されるそうです。前回はアイクお兄様とラズーラ殿下の上位属性騒動だけで済みましたが、リモナイト殿下という事で警戒レベルが違うそうなのです。

(以前のお菓子の件、情報は手に入ってますわよね?)

『勿論だ、調べるまでも無いがな』

 リモナイト殿下が人形のようになった原因は、女官による毒入りのお菓子を食べたのが原因です。
    きっと王宮では既に究明はされているとは思いますが、厳戒態勢をしかれていると聞いては心配にもなります。今回の魔力検査では、リモナイト殿下の側に控えるのは私とマウシット様なのです。
   お役に立てなくて申し訳ございませんが、まだ魔法を使う事を許可されていない私は無力です。マウシット様も、武力よりも頭脳派なので戦闘にはギベオンしか頼りがいないのです。
 明日の予定の話をして、ラズーラ殿下の側で勉強をしているマウシット様にお伝えして、ラーヴァと一緒に屋敷に帰るまでが最近のお約束です。

(勉強には強いかもだけど、対抗できる魔力差がなぁ…)

 公式を信用するとなると、私しか居ないじゃないですか?一応魔法を使えるのが。ギベオンも側には居てくれますが、闇魔法を私が制御出来るかといえば、まだ駄目なんですよね。水と風は問題なく使えるとギベオンのお墨付きなのですが、闇魔法はそれほど難しいのです。
   魔法はギベオンと一緒の時のみ、誰も居ない場所だけでするのがお約束。

「十歳のアイクお兄様やラズーラ殿下は、上位魔法を簡単に使っていたのになぁ…」
『上位魔法と稀少魔法を同じにするな。制御の難しさは段違いだからな』

 光魔法は人々に癒しと安心を与えるのに特化しているから、闇魔法より簡単だそうで。闇魔法は人の精神にまで干渉してしまうからこそ、制御は完璧にしないといけないらしい。
 だからか、闇魔法の訓練をするときのギベオンはスパルタですよ。怖いというか、困る。

「もっと集中しろ」
「み、耳元で囁かないでください!」
「この方が教えるのに効率がいいと言っている」
「普通に喋ってくれればいいの!」

 相変わらず私をギベオンの膝に抱きかかえ、掌に集中して魔力を集めているのに、あの魅惑の低音ヴォイスが囁きかけてくるのだ。背中がゾワゾワしてくるあの感覚は本当に困る。うひゃあと思わず声が出そうになるのが恥ずかしい。
 霧散してしまった魔力に溜息を零し、キッとギベオンを睨み付けると、くくっと笑っているのが目にはいった。悔しい。
 集中している時に限って、ギベオンは私に悪戯を仕掛けてくる。時には大きな手を重ねてきて手元を見えなくしたり、首筋に息を吹きかけてきたり、ふわふわな尻尾を腰や足に絡めてくるのは、くすぐったいけど私も嬉しいからいいとしよう。
    と言うか、ギベオンは私が子供だと言う事を理解してますよね?子供に色仕掛けしてどーすんのよ!

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