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二人のヒロイン
モフモフ会議開催します
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試験でのチーム編成は出来ました、後は合同試験までにある筆記のテストやマナーやダンスの試験に合格するだけです。マナーはお母様という強力な先生がいますので、幼い頃から染み付いているのを発揮するだけです。転生者としての言葉遣いさえ出なければこっちのもんですよ。
あの後寮に戻る三人にさよならを言って、アイクお兄様と屋敷に戻りましたが、明日のお菓子の用意をしつつマナーのおさらいとダンスのステップの確認をしていると、あっという間に寝ないといけない時間でした。侍女のセシルに怒られてしまいます。
「アリア」
「どうしたの?オブシディアン」
屋敷の中では自分達の境界の中だからなのか、オブシディアンもハウライトも青年の姿を保っていられます。外に出ると子猫かラーヴァ位の少年の姿に一時間程度しかなれませんが、私は小さな姿もとても可愛いので十分満足しています。
「狼の気配がする」
「あら、ギベオンかしら?今日は来るとは聞いてないんだけど…」
「そうそう来られても困ります、此処は私とオブシディアンで結界を張っているのに」
オブシディアンの言葉に不機嫌になってしまったハウライトが拗ねた顔をしています、拗ねているのに綺麗な顔をしている所為か似合いますね。青年姿に見合わない子供っぽさがとても可愛いです。
「もしかしたら、ルチルレイのチームの話の報告かもしれないわ」
「リモナイト王子が居たんですから、ちゃんとルチルレイを引き込んでいますよ。心配はしていないので、闇の狼は来なくていいです」
『随分な言い方だな、光の子猫』
「子猫ではありません!私はアリアの光の守護聖獣ハウライトです!」
「ハウライト、落ち着いて」
「ギベオンもおやめなさい、もう屋敷の皆も眠っているのだから、騒いじゃ駄目よ」
気配無く部屋の窓からやってきたギベオンに、ハウライトが尻尾を膨らませて怒っています。子猫と呼ばれたのがいやだったのはわかるのですが、ハウライトとギベオンはこういうやり取りもたまに面白がってやっている気がするんです。
「僕も、そう思う」
「あら、オブシディアンもそうでしたの?」
きっと今夜はギベオンが来るだろうと思っていたので、用意しておいたお菓子や簡単に摘めるサンドイッチやおにぎりをテーブルにセットしていると、オブシディアンは子猫の姿になってベッドで丸くなった。私もそっちに言っていいですか!?ああ、でも狼ギベオンもふもふしたい!
「アリア、落ち着いてください。話がまだ何も進むどころか始まっていません」
『それは食事と菓子の後だ』
「コホンッ…。わ、わかってますわよ」
ハウライトに突っ込みを入れられて、慌てて体裁を整えましたが二人の視線が痛いです。いいじゃないですか、一日の最後にモフモフの手触りを味わって眠りに付くとか、前世からの入眠儀式のようなものですよ。ハウライトとオブシディアンのモフモフは最高です。
『アリアのモフモフと同じく、我にも魔力が必要なのだが?』
「それは却下で、大人しく食事で補給してください」
魅惑のモフモフは惹かれますが、魔力の受け渡しにディープキスされる意味が解らない。絶対に半分以上はギベオンの趣味だろと疑ってます。若しくは乙女の為に、公式がやりやがったかだと思うんですよね。だって王道設定の裏に潜む腹黒様とかヤンデレとか、ツンデレのツンだけって誰得?ってなるじゃないですか。モフモフは完全に私得だけどね!
ジッと見つめてくる狼さんに、ぷいっと顔を逸らして却下をだしたら嬉しそうに揺れていた尻尾がへたんっと地面に落ちました。え、いや、待ってよ、そんなに!?
『きゅーーん』
「うっ」
『くぅーん』
「ぐ、ず、ずるい…っ」
「というか、そもそも闇の狼はルチルレイの守護聖獣ですよね?主人から魔力を貰うのが当然では有りませんか?私達の主人に貰おうとか何を考えているんです」
『ルチルレイは今『魔』に憑かれているから、魔力を貰うと我まで闇落ちしてしまう』
「よくそんな事で守護聖獣を名乗れますね」
泣き落とし作戦にでたギベオンでしたが、ハウライトが援護に入ってくれ一旦忘れたようです。有難うハウライト。いつからルチルレイが魔に憑かれていたのかは分かりませんが、きっとギベオンと長時間離れていないといけなくなった一年の時ではないかというのが、ギベオンの考えです。其の頃から魔力の質が変化したのだとか。
因みに、人型のギベオンに執着しだしたのも其の頃だそうです。ギベオン的には、貴族科の重苦しい空気に繊細なルチルレイが合わなくて、心が疲れているのだろうとおもっていたようです。甘いよギベオン。でも、思ってたより気遣いさんで優しいな。
「何にしても、引き剥がせるか試してみないといけませんしね…」
「何か良さそうな試験とかありますか?」
「んー…」
ハウライトの言葉に合同試験までの日程を再度見直して、私はとんでもない事に気がつきました。ヤバイ、本気で私忘れてた!
「私、試験のダンスパートナー探してませんでした」
「は!?駄目じゃないですか、どうして忘れられるんですか!?アイドクレーズやアズライトではどうなんですか?」
「アイクお兄様は上級生ですし、既にお相手がいます。というか今年も大変な競争率で妹だからと言って許してはくれない雰囲気で正直怖かったです。アズラは騎士科ですので違います」
(試験楽勝とか思ってた私、一回滅びればいいと思う)
『なら、我と踊るか?』
「は?」
頭を抱える私に、ギベオンが人型になって手を差し出しました。その手に自分のを重ね最初のポージングをとってみると、以外にしっくりとくる。そういえば、公式のスチルで狼ギベオンとアメーリアが遊ぶようにダンスするのあったな!大変微笑ましく拝見させて頂きました、アメーリアの表情が渋々だったんだけどね。
「これなら、ルチルレイの反応も分かるわね。一石二鳥だわ」
「いっせ??」
「この礼は、アリアの魔力でいいぞ。その方が人型に変化する時間も長くなる」
「…せ、背に腹は変えられませんが、口以外では駄目ですの?」
「口が一番効率がいい」
「出来るんじゃないですか…っん!」
しっかりと腰をホールドされて逃げられない密着状態で、大変不本意ですが私がやらかしたのもあるしと、自分の心を宥め、ギベオンに魔力を差し出しました。ギベオンの魔力補給は熱烈な恋人にキスされている感覚に陥ってしまうので、危険なんです!
この後、全力でオブシディアンとハウライト抱き締めてモフモフしました。
あの後寮に戻る三人にさよならを言って、アイクお兄様と屋敷に戻りましたが、明日のお菓子の用意をしつつマナーのおさらいとダンスのステップの確認をしていると、あっという間に寝ないといけない時間でした。侍女のセシルに怒られてしまいます。
「アリア」
「どうしたの?オブシディアン」
屋敷の中では自分達の境界の中だからなのか、オブシディアンもハウライトも青年の姿を保っていられます。外に出ると子猫かラーヴァ位の少年の姿に一時間程度しかなれませんが、私は小さな姿もとても可愛いので十分満足しています。
「狼の気配がする」
「あら、ギベオンかしら?今日は来るとは聞いてないんだけど…」
「そうそう来られても困ります、此処は私とオブシディアンで結界を張っているのに」
オブシディアンの言葉に不機嫌になってしまったハウライトが拗ねた顔をしています、拗ねているのに綺麗な顔をしている所為か似合いますね。青年姿に見合わない子供っぽさがとても可愛いです。
「もしかしたら、ルチルレイのチームの話の報告かもしれないわ」
「リモナイト王子が居たんですから、ちゃんとルチルレイを引き込んでいますよ。心配はしていないので、闇の狼は来なくていいです」
『随分な言い方だな、光の子猫』
「子猫ではありません!私はアリアの光の守護聖獣ハウライトです!」
「ハウライト、落ち着いて」
「ギベオンもおやめなさい、もう屋敷の皆も眠っているのだから、騒いじゃ駄目よ」
気配無く部屋の窓からやってきたギベオンに、ハウライトが尻尾を膨らませて怒っています。子猫と呼ばれたのがいやだったのはわかるのですが、ハウライトとギベオンはこういうやり取りもたまに面白がってやっている気がするんです。
「僕も、そう思う」
「あら、オブシディアンもそうでしたの?」
きっと今夜はギベオンが来るだろうと思っていたので、用意しておいたお菓子や簡単に摘めるサンドイッチやおにぎりをテーブルにセットしていると、オブシディアンは子猫の姿になってベッドで丸くなった。私もそっちに言っていいですか!?ああ、でも狼ギベオンもふもふしたい!
「アリア、落ち着いてください。話がまだ何も進むどころか始まっていません」
『それは食事と菓子の後だ』
「コホンッ…。わ、わかってますわよ」
ハウライトに突っ込みを入れられて、慌てて体裁を整えましたが二人の視線が痛いです。いいじゃないですか、一日の最後にモフモフの手触りを味わって眠りに付くとか、前世からの入眠儀式のようなものですよ。ハウライトとオブシディアンのモフモフは最高です。
『アリアのモフモフと同じく、我にも魔力が必要なのだが?』
「それは却下で、大人しく食事で補給してください」
魅惑のモフモフは惹かれますが、魔力の受け渡しにディープキスされる意味が解らない。絶対に半分以上はギベオンの趣味だろと疑ってます。若しくは乙女の為に、公式がやりやがったかだと思うんですよね。だって王道設定の裏に潜む腹黒様とかヤンデレとか、ツンデレのツンだけって誰得?ってなるじゃないですか。モフモフは完全に私得だけどね!
ジッと見つめてくる狼さんに、ぷいっと顔を逸らして却下をだしたら嬉しそうに揺れていた尻尾がへたんっと地面に落ちました。え、いや、待ってよ、そんなに!?
『きゅーーん』
「うっ」
『くぅーん』
「ぐ、ず、ずるい…っ」
「というか、そもそも闇の狼はルチルレイの守護聖獣ですよね?主人から魔力を貰うのが当然では有りませんか?私達の主人に貰おうとか何を考えているんです」
『ルチルレイは今『魔』に憑かれているから、魔力を貰うと我まで闇落ちしてしまう』
「よくそんな事で守護聖獣を名乗れますね」
泣き落とし作戦にでたギベオンでしたが、ハウライトが援護に入ってくれ一旦忘れたようです。有難うハウライト。いつからルチルレイが魔に憑かれていたのかは分かりませんが、きっとギベオンと長時間離れていないといけなくなった一年の時ではないかというのが、ギベオンの考えです。其の頃から魔力の質が変化したのだとか。
因みに、人型のギベオンに執着しだしたのも其の頃だそうです。ギベオン的には、貴族科の重苦しい空気に繊細なルチルレイが合わなくて、心が疲れているのだろうとおもっていたようです。甘いよギベオン。でも、思ってたより気遣いさんで優しいな。
「何にしても、引き剥がせるか試してみないといけませんしね…」
「何か良さそうな試験とかありますか?」
「んー…」
ハウライトの言葉に合同試験までの日程を再度見直して、私はとんでもない事に気がつきました。ヤバイ、本気で私忘れてた!
「私、試験のダンスパートナー探してませんでした」
「は!?駄目じゃないですか、どうして忘れられるんですか!?アイドクレーズやアズライトではどうなんですか?」
「アイクお兄様は上級生ですし、既にお相手がいます。というか今年も大変な競争率で妹だからと言って許してはくれない雰囲気で正直怖かったです。アズラは騎士科ですので違います」
(試験楽勝とか思ってた私、一回滅びればいいと思う)
『なら、我と踊るか?』
「は?」
頭を抱える私に、ギベオンが人型になって手を差し出しました。その手に自分のを重ね最初のポージングをとってみると、以外にしっくりとくる。そういえば、公式のスチルで狼ギベオンとアメーリアが遊ぶようにダンスするのあったな!大変微笑ましく拝見させて頂きました、アメーリアの表情が渋々だったんだけどね。
「これなら、ルチルレイの反応も分かるわね。一石二鳥だわ」
「いっせ??」
「この礼は、アリアの魔力でいいぞ。その方が人型に変化する時間も長くなる」
「…せ、背に腹は変えられませんが、口以外では駄目ですの?」
「口が一番効率がいい」
「出来るんじゃないですか…っん!」
しっかりと腰をホールドされて逃げられない密着状態で、大変不本意ですが私がやらかしたのもあるしと、自分の心を宥め、ギベオンに魔力を差し出しました。ギベオンの魔力補給は熱烈な恋人にキスされている感覚に陥ってしまうので、危険なんです!
この後、全力でオブシディアンとハウライト抱き締めてモフモフしました。
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