4 / 12
04 詳細に伝えます!
しおりを挟む
婚約者に触れられても、なにも感じることはなかった。
彼はマルティナの柔らかな膨らみを形が変わるほど強く揉みしだいてきたし、まるで押し潰すように強く先端を摘まんで愛撫した。
力任せの行為は当然痛みしかもたらさなかったが、気にするほどでもなかった。
マルティナにとっては両親の折檻をやりすごすのと同じ。ただ心を空にすればいいだけのこと。
気持ちいいとか不快だとかそういった次元ですらなく、空にした心は『なにも』感じなかった。婚約者の手が触れている。それだけの感覚だった。
だからこそ、身体は女性としてなんの反応も示さなかったのだ。
だがリオネルに触れられると、婚約者のときとはすべてが違った。
襲い来る初めての感覚に戸惑う。
なにより触れてくる手のひらの温かみがひたすら心地いい。
離れる瞬間など物足りなさすら感じて、もっと触れていてほしいと縋りたくなるほどに。
胸の柔肌を撫でてくるリオネルの指先は決して乱暴なことなどなく、間違っても強く揉みしだくことなんてなかった。
ゆるゆると、くすぐったさすら感じるほどの力加減で柔らかな膨らみを撫でていた指先が、ついっと滑るように先端の尖りへ辿り着く。
「あ……っ」
キュッと優しく摘ままれた瞬間、甘い痺れのような感覚が先端を伝って身体の中へ流れたようだった。それを何度も繰り返されて、マルティナの息は次第に上がる。
「そ、のように触れられますと……」
「痛いですか?」
「……ふぁっ!?」
耳元でささやかれた声は、まるで柔らかな吐息のように鼓膜を撫でた。
甘い痺れは腰まで届き、疼く身体をたまらず捩る。
(人が変わりすぎではないかしら!?)
すでにマルティナは涙目だった。
身体中を煽ってくるこの青年は、本当にさっきまでのリオネルと同一人物なのかと問いたくなるほど雰囲気が一変している。
マルティナは頭を振ってなんとか意識を繋ぎとめた。
「い、いいえ。いいえ……! 小さな刺激が身体を巡るように感じますが、そうではなく……」
じわりと滲むように、刺激は間違いなく身体を蝕むように広がっていく。
だが、マルティナ自身も信じられないことに、足りないのだ。
もどかしさに両脚を擦り合わせた。その様子を見てリオネルが小さく頷く。
「なるほど、このままでは物足りないのですね」
「うぅっ」
そうなのだが、口に出されると恥ずかしい。頬が熱くなる。
胸を刺激する指の力が強まった。
温かな手のひらに乳房を包まれながら、先端を優しく擦られる。そのたびに胸の尖りは硬さを増して天を向いた。
「……っ、あっ、ああっ!」
「このような感じでしょうか」
少しずつリオネルは愛撫の手を強めていく。
その力加減は快感の穴を的確に突くようで、こちらの思考を少しずつ絡めとっていく。
端的にいって、良すぎて困る。
触れられるたびに、彼の手つきはマルティナの不感症を理由に婚約破棄を叩きつけてきた婚約者のものとは、まるで違うと思い知らされる。
柔らかく優しいのに、与えられる快感の波は次第に大きさを増して確実に高みへ押し上げられていく。マルティナ自身、自分は不感症なのだろうと思っていたというのに、これは一体どうしたことだろうか。
「どうですか?」
問われて、すっかり快感に翻弄されて意識が溶けかけていたマルティナは我に返った。『できるだけ意識を持たせてもらいたい』と言いつけられていたではないか。
ついでに『なるべく詳細に身体の状態を教えてほしい』ともリオネルには言われていた。
元来の真面目さと、言いつけには逆らわないという躾をされてきた成果は、こんな場面でもいかんなく発揮されることとなる。
必死に理性の糸を繋ぎとめ、マルティナは眉根に力を込めた。
詳細に身体の状態を伝えねばならぬのだ! と。
「少しずつ、んっ……そうやって刺激を強くされますと、気をやってしまいそうになり、ます……っ」
「どこを?」
「ど……っ!?」
まさかそこまで突っ込んで聞かれるとは思わず、声を荒げそうになったのを寸でで呑み込んだ。
「あの、せ、先端を、です。段々と刺激を強めていただくと、腰が痺れるような感覚を得られます……」
「なるほど。乳首が気持ちいいのですか?」
「ち……っ!?」
あまりに直球で言われて、マルティナは恥ずかしさのあまり頷くだけで肯定を示した。
行為が始まったとたん、リオネルは人が変わったように信じられないほどグイグイくる。
彼はマルティナの柔らかな膨らみを形が変わるほど強く揉みしだいてきたし、まるで押し潰すように強く先端を摘まんで愛撫した。
力任せの行為は当然痛みしかもたらさなかったが、気にするほどでもなかった。
マルティナにとっては両親の折檻をやりすごすのと同じ。ただ心を空にすればいいだけのこと。
気持ちいいとか不快だとかそういった次元ですらなく、空にした心は『なにも』感じなかった。婚約者の手が触れている。それだけの感覚だった。
だからこそ、身体は女性としてなんの反応も示さなかったのだ。
だがリオネルに触れられると、婚約者のときとはすべてが違った。
襲い来る初めての感覚に戸惑う。
なにより触れてくる手のひらの温かみがひたすら心地いい。
離れる瞬間など物足りなさすら感じて、もっと触れていてほしいと縋りたくなるほどに。
胸の柔肌を撫でてくるリオネルの指先は決して乱暴なことなどなく、間違っても強く揉みしだくことなんてなかった。
ゆるゆると、くすぐったさすら感じるほどの力加減で柔らかな膨らみを撫でていた指先が、ついっと滑るように先端の尖りへ辿り着く。
「あ……っ」
キュッと優しく摘ままれた瞬間、甘い痺れのような感覚が先端を伝って身体の中へ流れたようだった。それを何度も繰り返されて、マルティナの息は次第に上がる。
「そ、のように触れられますと……」
「痛いですか?」
「……ふぁっ!?」
耳元でささやかれた声は、まるで柔らかな吐息のように鼓膜を撫でた。
甘い痺れは腰まで届き、疼く身体をたまらず捩る。
(人が変わりすぎではないかしら!?)
すでにマルティナは涙目だった。
身体中を煽ってくるこの青年は、本当にさっきまでのリオネルと同一人物なのかと問いたくなるほど雰囲気が一変している。
マルティナは頭を振ってなんとか意識を繋ぎとめた。
「い、いいえ。いいえ……! 小さな刺激が身体を巡るように感じますが、そうではなく……」
じわりと滲むように、刺激は間違いなく身体を蝕むように広がっていく。
だが、マルティナ自身も信じられないことに、足りないのだ。
もどかしさに両脚を擦り合わせた。その様子を見てリオネルが小さく頷く。
「なるほど、このままでは物足りないのですね」
「うぅっ」
そうなのだが、口に出されると恥ずかしい。頬が熱くなる。
胸を刺激する指の力が強まった。
温かな手のひらに乳房を包まれながら、先端を優しく擦られる。そのたびに胸の尖りは硬さを増して天を向いた。
「……っ、あっ、ああっ!」
「このような感じでしょうか」
少しずつリオネルは愛撫の手を強めていく。
その力加減は快感の穴を的確に突くようで、こちらの思考を少しずつ絡めとっていく。
端的にいって、良すぎて困る。
触れられるたびに、彼の手つきはマルティナの不感症を理由に婚約破棄を叩きつけてきた婚約者のものとは、まるで違うと思い知らされる。
柔らかく優しいのに、与えられる快感の波は次第に大きさを増して確実に高みへ押し上げられていく。マルティナ自身、自分は不感症なのだろうと思っていたというのに、これは一体どうしたことだろうか。
「どうですか?」
問われて、すっかり快感に翻弄されて意識が溶けかけていたマルティナは我に返った。『できるだけ意識を持たせてもらいたい』と言いつけられていたではないか。
ついでに『なるべく詳細に身体の状態を教えてほしい』ともリオネルには言われていた。
元来の真面目さと、言いつけには逆らわないという躾をされてきた成果は、こんな場面でもいかんなく発揮されることとなる。
必死に理性の糸を繋ぎとめ、マルティナは眉根に力を込めた。
詳細に身体の状態を伝えねばならぬのだ! と。
「少しずつ、んっ……そうやって刺激を強くされますと、気をやってしまいそうになり、ます……っ」
「どこを?」
「ど……っ!?」
まさかそこまで突っ込んで聞かれるとは思わず、声を荒げそうになったのを寸でで呑み込んだ。
「あの、せ、先端を、です。段々と刺激を強めていただくと、腰が痺れるような感覚を得られます……」
「なるほど。乳首が気持ちいいのですか?」
「ち……っ!?」
あまりに直球で言われて、マルティナは恥ずかしさのあまり頷くだけで肯定を示した。
行為が始まったとたん、リオネルは人が変わったように信じられないほどグイグイくる。
40
あなたにおすすめの小説
下賜されまして ~戦場の餓鬼と呼ばれた軍人との甘い日々~
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王宮から突然嫁がされた18歳の少女・ソフィアは、冷たい風の吹く屋敷へと降り立つ。迎えたのは、無愛想で人嫌いな騎士爵グラッド・エルグレイム。金貨の袋を渡され「好きにしろ」と言われた彼女は、侍女も使用人もいない屋敷で孤独な生活を始める。
王宮での優雅な日々とは一転、自分の髪を切り、服を整え、料理を学びながら、ソフィアは少しずつ「夫人」としての自立を模索していく。だが、辻馬車での盗難事件や料理の失敗、そして過労による倒れ込みなど、試練は次々と彼女を襲う。
そんな中、無口なグラッドの態度にも少しずつ変化が現れ始める。謝罪とも言えない金貨の袋、静かな気遣い、そして彼女の倒れた姿に見せた焦り。距離のあった二人の間に、わずかな波紋が広がっていく。
これは、王宮の寵姫から孤独な夫人へと変わる少女が、自らの手で居場所を築いていく物語。冷たい屋敷に灯る、静かな希望の光。
⚠️本作はAIとの共同製作です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?
うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。
濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している 【完結】
日下奈緒
恋愛
王家に仕える騎士の妹・リリアーナは、冷徹と噂される第3皇子アシュレイに密かに想いを寄せていた。戦の前夜、命を懸けた一戦を前に、彼のもとを訪ね純潔を捧げる。勝利の凱旋後も、皇子は毎夜彼女を呼び続け、やがてリリアーナは身籠る。正妃に拒まれていた皇子は離縁を決意し、すべてを捨ててリリアーナを正式な妃として迎える——これは、禁じられた愛が真実の絆へと変わる、激甘ロマンス。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる