25 / 139
肆の抄 体育祭後編
其の参
しおりを挟む
※
午前中最後の種目は、一年生のクラス対抗リレーであった。
それを踏まえてのカラー順位は、赤組三位、青組一位。二年生の学年別順位は赤組一位、僅差で青組が二位につける。
午後一時をまわったころ、体育祭は午後の部を迎えた。
午後は応援合戦からはじまる。
それが終わると、さっそくの二年生クラス対抗リレーが控えているのである。
「どうだ調子は」
と、教員席にいた高村が様子を見に来た。
「先生!」
「たかむーだァ」
八郎や春菜が席を立って出迎える。
教員もなにかしらの役割を持っているため、そう頻繁に自クラスのもとへ来られないのだが、合間をぬって走ってきたらしい。
めずらしく髪が乱れている。
「ええか」
とクラスを集合させて、高村はいった。
「クラス対抗は、走るの苦手なやつもおるやろう。速さは気にせんでええぞ、バトンを渡す気持ちで走れ。順位よりもクラスを繋げることを意識せえ。大丈夫、このクラスにゃ猛者がたくさんおるからな。カバーはいくらでも出来る。安心しい」
どうやら、松田恵子の圧で萎縮したであろう生徒を想ってのことらしい。案の定、クラスの数人の男女は泣きそうな顔でうなずく。
京子もそのうちのひとりで、青い顔で必死にうなずいた。
「大丈夫、お前ら学年優勝の位置におるねんからな。胸を張れ!」
高村はめずらしく晴れ晴れと笑った。
この言葉で、高村学級の生徒たちは誰しもが、このまま学年優勝待ったなしだ──と淡い期待を抱いていた。
そう、先頭の尾白が走り出し、バトンを繋いでいた途中までは。
──。
────。
一着、青組!
赤組惜しい、二着でゴール! ──
そのアナウンスを聞いた高村学級は、みな一様にグラウンドにて唖然と立ち尽くしていた。
「あのシトずっこい!」
環奈は地団駄を踏んだ。
退場門からすごすごと帰ってきた高村学級は、奥歯を噛みしめてうつむく。
しかしその視線はやがて、応援席の椅子にうなだれ座る明夫に注がれた。彼の右手には割れたメガネが握られており、Tシャツは人より薄汚れている。
「あっきーに身体ぶっけてきたのネ! 負けてるからってキッタネーの!」
と、暴れだす環奈を押さえる八郎の横で、明夫は力なく首を振った。
「体幹トレーニングが足りひんかった俺が悪いんス──」
「そりゃちゃうで。これはお前悪ないやん! 青組のコンチクショー、フェアプレー精神なしかよ!」
と八郎も眉を吊り上げる。それにつられたか、一斉に赤組が総立ちでブーイングの嵐を巻き起こしはじめた。
簡単にいえば、終盤戦に控えていた明夫が二位でバトンを受け取り、青組選手──倉持勇斗を抜きにかかったとき。
倉持勇斗が明夫に身体を寄せてきて、驚きよろけた明夫が眼鏡を落として踏み割るという、コントのような流れがあったのである。
おかげで、体勢を立て直すまでに明夫は四人に抜かれ、そこから恵子、ラストランナーの柊介がどうにか挽回したことで二着におさまったのである。
沈黙していた柊介も、さすがに立ち上がった。
「気に入らんな。周りにバレへんようにやりよってからに、悪質なやつらや」
「おかげで学年成績は青組逆転か──ま、言うてもしゃーない。こっから挽回しようや!」
という武晴も、その顔は苦渋の表情である。
しかし鬼がそれを許すわけはなかった。
「青組」
松田恵子がつぶやいた。
一瞬にして高村学級の応援席はしんと静まり返る。みなの視線が『鬼の松田』に注がれた。
「絶対に許さへん。あの女狐学級──骨の髄までぶっ潰したらァ!」
恵子は吼えた。
応援席の三人囃子は静かに見守る。
「団長陣も形なしやな」
「俺たち伝説の五十六回大会激闘に勝るとも劣らんものが見られそうだぞ」
「見てみい。本気になったんは生徒だけちゃうで」
仙石がくいと首で示した。
その先には教員席がある。そこのパイプ椅子に腰かける高村と、となりに並ぶ女狐──もとい須藤真澄。
ふたりは、つづいて行われている『三年生クラス対抗リレー』を眺めている。が、応援席で吼えた松田恵子のことばをうけ、高村はおかしそうに肩を揺らした。
「松田の鬼を起こしちまいましたな」
「いややわ人聞きのわるい。よろけたんは不幸な事故やないですか。おまけに女狐とはよう言わはるやないの、おたくの生徒」
高村先生、と若い男性教諭が駆けてきた。
「いかがします、赤組生徒の保護者からも抗議がきたはるんですが──」
一年三組担任の八田弘道だ。彼の首には黄組のハチマキが巻かれている。
必要ない、と高村はきっぱりといった。
「体育祭の主役は生徒です。生徒が弁論立てて交渉に来たならまだしも、アホな親が口を挟むことやない。生徒がこれから挽回するて言うとるんですから、そうさせましょう。だまって闘いを見守るんも大人の仕事です」
「高村先生──」
真澄は高村の横顔を熱っぽく見つめた。
しかしその視線を払うように首をふり、高村は立ち上がる。
「まだ色別選抜もある。そこで、あいつらを怒らせたことをせいぜい後悔することですな……」
そして口角をあげるや、彼は高村学級応援席に歩いていった。
────。
「先生!」
怒りを瞳にこめた生徒たちが、高村に群がる。その後ろから、モーゼの十戒のごとく道が割れ、柊介と恵子が高村のもとへやってきた。
その顔は、怒りのあまり青ざめている。
ふたりを見て、高村はウン、とうなずく。
「お前たち、クラス対抗リレーはようやった。このあと二年生参加の種目は男子騎馬戦と二人三脚、色別選抜や。敵は青組だけやないで。気を引きしめてフェアプレーをたのむぞ」
「はい」
「ちなみに、選抜前に教員対抗リレーがあるねん──松田」
「はい?」
「あの女狐、ズッタズタに潰したるから楽しみにしとけ」
「!」
恵子は、ようやく笑みを取り戻した。
柊介や高村学級の生徒たちも、力強くうなずいている。
まもなくはじまるは、男子騎馬戦。
これまで闘争心のすくなかった赤組一年も、二年生クラス対抗リレーの結果を見てようやく火がついたようだ。
騎馬戦では非常に好成績で、カラー順位での赤組は二位に浮上。
拮抗した闘いとなっていった。
午前中最後の種目は、一年生のクラス対抗リレーであった。
それを踏まえてのカラー順位は、赤組三位、青組一位。二年生の学年別順位は赤組一位、僅差で青組が二位につける。
午後一時をまわったころ、体育祭は午後の部を迎えた。
午後は応援合戦からはじまる。
それが終わると、さっそくの二年生クラス対抗リレーが控えているのである。
「どうだ調子は」
と、教員席にいた高村が様子を見に来た。
「先生!」
「たかむーだァ」
八郎や春菜が席を立って出迎える。
教員もなにかしらの役割を持っているため、そう頻繁に自クラスのもとへ来られないのだが、合間をぬって走ってきたらしい。
めずらしく髪が乱れている。
「ええか」
とクラスを集合させて、高村はいった。
「クラス対抗は、走るの苦手なやつもおるやろう。速さは気にせんでええぞ、バトンを渡す気持ちで走れ。順位よりもクラスを繋げることを意識せえ。大丈夫、このクラスにゃ猛者がたくさんおるからな。カバーはいくらでも出来る。安心しい」
どうやら、松田恵子の圧で萎縮したであろう生徒を想ってのことらしい。案の定、クラスの数人の男女は泣きそうな顔でうなずく。
京子もそのうちのひとりで、青い顔で必死にうなずいた。
「大丈夫、お前ら学年優勝の位置におるねんからな。胸を張れ!」
高村はめずらしく晴れ晴れと笑った。
この言葉で、高村学級の生徒たちは誰しもが、このまま学年優勝待ったなしだ──と淡い期待を抱いていた。
そう、先頭の尾白が走り出し、バトンを繋いでいた途中までは。
──。
────。
一着、青組!
赤組惜しい、二着でゴール! ──
そのアナウンスを聞いた高村学級は、みな一様にグラウンドにて唖然と立ち尽くしていた。
「あのシトずっこい!」
環奈は地団駄を踏んだ。
退場門からすごすごと帰ってきた高村学級は、奥歯を噛みしめてうつむく。
しかしその視線はやがて、応援席の椅子にうなだれ座る明夫に注がれた。彼の右手には割れたメガネが握られており、Tシャツは人より薄汚れている。
「あっきーに身体ぶっけてきたのネ! 負けてるからってキッタネーの!」
と、暴れだす環奈を押さえる八郎の横で、明夫は力なく首を振った。
「体幹トレーニングが足りひんかった俺が悪いんス──」
「そりゃちゃうで。これはお前悪ないやん! 青組のコンチクショー、フェアプレー精神なしかよ!」
と八郎も眉を吊り上げる。それにつられたか、一斉に赤組が総立ちでブーイングの嵐を巻き起こしはじめた。
簡単にいえば、終盤戦に控えていた明夫が二位でバトンを受け取り、青組選手──倉持勇斗を抜きにかかったとき。
倉持勇斗が明夫に身体を寄せてきて、驚きよろけた明夫が眼鏡を落として踏み割るという、コントのような流れがあったのである。
おかげで、体勢を立て直すまでに明夫は四人に抜かれ、そこから恵子、ラストランナーの柊介がどうにか挽回したことで二着におさまったのである。
沈黙していた柊介も、さすがに立ち上がった。
「気に入らんな。周りにバレへんようにやりよってからに、悪質なやつらや」
「おかげで学年成績は青組逆転か──ま、言うてもしゃーない。こっから挽回しようや!」
という武晴も、その顔は苦渋の表情である。
しかし鬼がそれを許すわけはなかった。
「青組」
松田恵子がつぶやいた。
一瞬にして高村学級の応援席はしんと静まり返る。みなの視線が『鬼の松田』に注がれた。
「絶対に許さへん。あの女狐学級──骨の髄までぶっ潰したらァ!」
恵子は吼えた。
応援席の三人囃子は静かに見守る。
「団長陣も形なしやな」
「俺たち伝説の五十六回大会激闘に勝るとも劣らんものが見られそうだぞ」
「見てみい。本気になったんは生徒だけちゃうで」
仙石がくいと首で示した。
その先には教員席がある。そこのパイプ椅子に腰かける高村と、となりに並ぶ女狐──もとい須藤真澄。
ふたりは、つづいて行われている『三年生クラス対抗リレー』を眺めている。が、応援席で吼えた松田恵子のことばをうけ、高村はおかしそうに肩を揺らした。
「松田の鬼を起こしちまいましたな」
「いややわ人聞きのわるい。よろけたんは不幸な事故やないですか。おまけに女狐とはよう言わはるやないの、おたくの生徒」
高村先生、と若い男性教諭が駆けてきた。
「いかがします、赤組生徒の保護者からも抗議がきたはるんですが──」
一年三組担任の八田弘道だ。彼の首には黄組のハチマキが巻かれている。
必要ない、と高村はきっぱりといった。
「体育祭の主役は生徒です。生徒が弁論立てて交渉に来たならまだしも、アホな親が口を挟むことやない。生徒がこれから挽回するて言うとるんですから、そうさせましょう。だまって闘いを見守るんも大人の仕事です」
「高村先生──」
真澄は高村の横顔を熱っぽく見つめた。
しかしその視線を払うように首をふり、高村は立ち上がる。
「まだ色別選抜もある。そこで、あいつらを怒らせたことをせいぜい後悔することですな……」
そして口角をあげるや、彼は高村学級応援席に歩いていった。
────。
「先生!」
怒りを瞳にこめた生徒たちが、高村に群がる。その後ろから、モーゼの十戒のごとく道が割れ、柊介と恵子が高村のもとへやってきた。
その顔は、怒りのあまり青ざめている。
ふたりを見て、高村はウン、とうなずく。
「お前たち、クラス対抗リレーはようやった。このあと二年生参加の種目は男子騎馬戦と二人三脚、色別選抜や。敵は青組だけやないで。気を引きしめてフェアプレーをたのむぞ」
「はい」
「ちなみに、選抜前に教員対抗リレーがあるねん──松田」
「はい?」
「あの女狐、ズッタズタに潰したるから楽しみにしとけ」
「!」
恵子は、ようやく笑みを取り戻した。
柊介や高村学級の生徒たちも、力強くうなずいている。
まもなくはじまるは、男子騎馬戦。
これまで闘争心のすくなかった赤組一年も、二年生クラス対抗リレーの結果を見てようやく火がついたようだ。
騎馬戦では非常に好成績で、カラー順位での赤組は二位に浮上。
拮抗した闘いとなっていった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】結界守護者の憂鬱なあやかし幻境譚 ~平凡な男子高校生、今日から結界を繕います~
御崎菟翔
キャラ文芸
【平凡な高校生 × 妖従者たちが紡ぐ、絆と成長の主従現代和風ファンタジー!】
「選ぶのはお前だ」
――そう言われても、もう引き返せない。
ごく普通の高校生・奏太(そうた)は、夏休みのある日、本家から奇妙な呼び出しを受ける。
そこで待っていたのは、人の言葉を話す蝶・汐(うしお)と、大鷲・亘(わたり)。
彼らに告げられたのは、人界と異界を隔てる結界を修復する「守り手」という、一族に伝わる秘密の役目だった。
「嫌なら断ってもいい」と言われたものの、放置すれば友人が、家族が、町が危険に晒される。
なし崩し的に役目を引き受けた奏太は、夜な夜な大鷲の背に乗り、廃校や心霊スポットへ「出勤」することに!
小生意気な妖たちに絡まれ、毒を吐く蛙と戦い、ついには異世界「妖界」での政変にまで巻き込まれていく奏太。
その過程で彼は、一族が隠し続けてきた「残酷な真実」と、従姉・結(ゆい)の悲しい運命を知ることになる――
これは、後に「秩序の神」と呼ばれる青年が、まだ「ただの人間」だった頃の、始まりの物語。
★新作『蜻蛉商会のヒトガミ様』
この物語から300年後……神様になった奏太の物語も公開中!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/174241108/158016858
幽縁ノ季楼守
儚方ノ堂
キャラ文芸
「季楼庵当主の代理を務めてもらう」
幼少期、神隠しにあった過去を待つ青年ユメビシ。
迷い込んだ先で、事件に巻き込まれ両手を失い、生死を彷徨うことに。
ただ「死にたくない」と望んだ願いは、ある故人の手を移植することで実現した。
これを境に不死の体質へと変貌したユメビシは、約70年の時を経て、因縁の土地『瞑之島(みんのとう)』へ帰還する。
しかし、どうして今自分がここにいるのか、その理由となる記憶がすっぽり抜け落ちた状態で……。
奇妙な忘却に焦りを抱えながら、手がかりを求め探索するさなか、島の中枢を担う組織『季楼庵(きろうあん)』の面々と関わりを持ち、次々と巻き起こる騒動に身を投じていくのだった。
現代において、人と人ならざる者が共存する瞑之島を舞台に、半ば強制的に当主代理に据えられたユメビシの非日常。
異色の現代ファンタジー✖️和風奇譚✖️ミステリー
様々な思惑が交錯する中、彼の帰還を以て、物語は一つの結末へ動き出す。
その約束は、何十年何百年経ち、たとえ本人達が覚えていなくとも。
幽かな縁で繋がり続け、決して解けない糸となる。
それを人は、因縁――またの名を『呪い』と呼ぶのだった。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
祓い姫 ~祓い姫とさやけし君~
白亜凛
キャラ文芸
ときは平安。
ひっそりと佇む邸の奥深く、
祓い姫と呼ばれる不思議な力を持つ姫がいた。
ある雨の夜。
邸にひとりの公達が訪れた。
「折り入って頼みがある。このまま付いて来てほしい」
宮中では、ある事件が起きていた。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
白苑後宮の薬膳女官
絹乃
キャラ文芸
白苑(はくえん)後宮には、先代の薬膳女官が侍女に毒を盛ったという疑惑が今も残っていた。先代は瑞雪(ルイシュエ)の叔母である。叔母の濡れ衣を晴らすため、瑞雪は偽名を使い新たな薬膳女官として働いていた。
ある日、幼帝は瑞雪に勅命を下した。「病弱な皇后候補の少女を薬膳で救え」と。瑞雪の相棒となるのは、幼帝の護衛である寡黙な武官、星宇(シンユィ)。だが、元気を取り戻しはじめた少女が毒に倒れる。再び薬膳女官への疑いが向けられる中、瑞雪は星宇の揺るぎない信頼を支えに、後宮に渦巻く陰謀へ踏み込んでいく。
薬膳と毒が導く真相、叔母にかけられた冤罪の影。
静かに心を近づける薬膳女官と武官が紡ぐ、後宮ミステリー。
火輪の花嫁 ~男装姫は孤高の王の夢をみる~
秦朱音|はたあかね
キャラ文芸
王を中心に五家が支配する、綺羅ノ国。
五家に覡(かんなぎ)として仕える十六夜家の娘、久遠(くおん)は、幼い頃から男として育てられてきた。
都では陽を司る日紫喜家の王が崩御し、素行の悪さで有名な新王・燦(さん)が即位する。燦の后選びに戦々恐々とする五家だったが、燦は十六夜家の才である「夢見」を聞いて后を選ぶと言い始めた。そして、その夢見を行う覡に、燦は男装した久遠を指名する。
見習いの僕がこの国の后を選ぶなんて、荷が重すぎる――!
久遠の苦悩を知ってか知らずか、燦は強引に久遠を寝室に呼んで夢見を命じる。しかし、初めて出会ったはずの久遠と燦の夢には、とある共通点があって――?
謎に包まれた過去を持ち身分を隠す男装姫と、孤独な王の恋と因縁を描く、和風王宮ファンタジー。
※カクヨムにも先行で投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる