69 / 139
拾壱の抄 恋の淵
其の肆
しおりを挟む
「あ、きたきた」
と冴子がいった。
近江舞子中浜水泳場の近く、淡色のペンションに二台の車が停車する。白の八人乗りアルファードから降りた仙石が、ごき、と肩をひとつ鳴らした。
黒のワンピースを風になびかせ、冴子はペンションの玄関から仙石のもとへと駆けてくる。
「思ったより早かったね」
「こっち向かう道はわりと空いててん。おお田端くんに岩崎くんも来てたか」
「ハイ、もうバーベキューもセットしとるところです!」
と、岩崎剛は大柄な身体を揺らす。
二百メートルほど下れば水泳場──という最高の立地に高校生たちは感嘆の声をあげた。
「うきゃーっ、キレイ! 泳ぎたァい!」
「先にバーベキューっしょ。恵子いてへんうちに取り分とっとかんと!」
という春菜と松子に、冴子は「さっき廿楽くんから連絡あってね」と微笑する。
「試合が早く終わったからもうすぐつくかもって。お肉焼いちゃう?」
「うわ、またニアな時間に……」
松子は顔を手でおさえた。春菜も唸る顔はしぶい。
「逆にいま焼いてもたら、なんで先に焼いてんねんて怒られるかもしれん──待っとこか」
「せやね。冴子さん、やっぱ待っときます」
「わかった、でもほんとにすぐみたいだし。野菜切って待ってようか」
という冴子の笑みは美しい。
松子はちらと琵琶湖を見る。水面がキラキラとまばゆく光って、それもまた美しい──。
「冴子さん」
「うん?」
「あっちでお野菜切りながら、いっしょにお話ししません?」
「う、うん。?」
戸惑う冴子の手をぎゅうと握って。
松子はにっこり微笑んだ。
──。
────。
「やだ仙石くんったら、そんなあけすけに──」
と、冴子は頬を染めた。
玉ねぎや茄子、ピーマンなどの具材をせっせと準備する女子軍団のなかで、松子が車中にて聞いた話をぽつりとこぼしたのである。
関係性を知らなかった環奈と春菜はたいそう驚いたが、麻由は平然とした顔をしている。
「マユちゃん知ってたの?」
「直接聞いたわけとちゃうけど、なんとなくね」
「えェー! なんとなくなんて分かんないよ、はやく言ってよォ」
悔しそうに地団駄をふむ横で、京子は玉ねぎを切る。潤む瞳を冴子に向け、
「実際、その通りなんですか」
と遠慮がちに聞いた。
「ま──そうね。お互いとっても好きってところからはじまったわけでもないし。どちらかというと利害関係だったから……」
「始まりはそうかもしれんけど、いまはさすがにちがいますでしょ」
「そりゃ、ね。お互いに情は沸いてると思うけど──だからといってみんなが期待するような、ラブラブなカップルかと言われたらそうじゃないわね。むこうもいま研究一本だし」
と、冴子は苦笑して茄子を切る。
洗った食器をがちゃがちゃと持ってきた春菜が、不服そうに「そんなァ」とつぶやいた。
「じゃあまだエッチもなし?」
「春菜──」
京子が真っ赤な顔でたしなめる。が、冴子は苦笑して「まあね」とうなずいた。
「じゃあせめて、仙石さんの行動に一喜一憂とかそういうかわいいこともないんですかァ」
「ないことは──ないわよ。そばにいる時間が増えればそれなりに、知ることも多いし。あの人ちょっと理屈っぽいけど」
やさしいしね、といって冴子はうつむいた。
切り終えた茄子をぼんやりとザルに移す彼女に、松子は眉をつり上げた。
「んもうじれったい。冴子さんは本音の話、どうなんです。仙石さんは冴子さんが研究一本やからっていうてて、冴子さんは冴子さんで逆のこと言いよる。それぜったい互いに気ィ遣いすぎなだけですって! もっとお互い踏み込まんと、これ以上なんも進まへんですよ。もういっそ別れるて言うてみたら? ちょっとは焦るかも」
「そんなこといったら、いいよって言われてそれこそ本当に別れるわよ。……べつにそういう行為がしたくて付き合ってるわけじゃないからいいの。ただ、自分ばっかり想いが大きくなっちゃったなって、たまにね。思うだけ」
「冴子さん……」
彼女はわらう。
そのときである。
バーベキューの機材セッティング等をしていた男性陣の方から、ワッと歓声があがった。
何事かと見ると、潮江たちが到着したようだ。
※
ようやく一同が揃い、乾杯の時。
仙石の掛け声でみな杯をかかげ、今日という日に感謝をする。
「お嬢、テント張ったぞォ」
「っしゃ!」
ペンションの横。
思う存分食べられるようにと、廿楽は持参のテントをひとつ組み立てた。その絶妙な狭さが気に入ったか、そこはすっかり恵子の食事場所となったようである。
その様子を見た柊介が一言、
「ゴリラの餌場」
と呟いたのが聞こえたか、恵子は湖に沈めんばかりに柊介を猛然と追いかける。
「…………」
その様子を、つまらなそうに見つめるのは春菜である。隣にいた京子の肩をつつき、
「恵子ってなんだかんだ一番、シュウに近くない?」
とぼやいた。
京子はなんとも言えずにちいさく唸った。うん、といえばなんとなく嫉妬に乗じて恵子を批難する気がしてイヤだったからだ。
まもなく、湖に背負い投げられた柊介は、ポタポタと滴をたらしながらこちらにやって来る。
「くそ、これ以上ゴリラに絡まれたら俺の命が持たん」
「飽きずにようやらはるわ」
と八郎が箸をくばる。
柊介はにやりと笑って「お前かて」と嘲笑した。
「目の前に珍獣がいたら、怖いもの見たさでちょっかい出すやろ」
「ちゃんと檻に入ってりゃあな──」
という八郎から箸を受け取った春菜。
ねえ、と柊介を見た。
「シュウてケーコのこと好きなん?」
「は?」
という彼の顔はとてつもなく呆れている。
そして、
「人間は人間としか恋愛でけへんぞ。大丈夫か仲宗根」
「えっ。いや、やァ──そらま、そうやけど……」
なぜかまっとうな正論を言われたことに、春菜はひどく動揺した。
「廿楽さまッ」
小町は日傘を投げ捨て、走った。
トレーニングのためかよく焼けた廿楽の腕に真白な手でしがみつき、頬を染めて彼を見上げる。
「おう、おまえも来てたのか。そんなに走ったら死んじゃうぞ。どれ、子守唄でも聴かせてやろうかな」
「まあ……いじわる!」
「なははははは! ほらおまえ肉を食え。すこしは食べないといかんぞ」
空に向かって高らかに笑い、皿に盛った肉を食う。
まぶしいほどの笑みに小町はうっとりした。──が、そのうしろで涙を呑むのは尾白武晴だ。先ほどから千堂に失恋話を滔々と聞かせては、
「お前もさっさと当たって砕けて散らばれ!」
などと不穏な八つ当たりをかましている。
学部生三人組──剛、尚弥、麻由はおだやかなものだったが、春菜から尚弥の失恋話を聞いたらしい松子や京子ら女子高生がワッと押し寄せ、たちまち質問攻めがはじまった。
潮江と恵子はただひたすらに肉を食い、環奈と八郎、柊介はマシュマロやチョコなどを取り出してあぶっている。
「…………」
冴子と仙石。
このふたりはおなじ長椅子に腰かけてこそいたが、とくに会話をするでもなく、ただみなの様子をぼんやりと眺めていた。
と冴子がいった。
近江舞子中浜水泳場の近く、淡色のペンションに二台の車が停車する。白の八人乗りアルファードから降りた仙石が、ごき、と肩をひとつ鳴らした。
黒のワンピースを風になびかせ、冴子はペンションの玄関から仙石のもとへと駆けてくる。
「思ったより早かったね」
「こっち向かう道はわりと空いててん。おお田端くんに岩崎くんも来てたか」
「ハイ、もうバーベキューもセットしとるところです!」
と、岩崎剛は大柄な身体を揺らす。
二百メートルほど下れば水泳場──という最高の立地に高校生たちは感嘆の声をあげた。
「うきゃーっ、キレイ! 泳ぎたァい!」
「先にバーベキューっしょ。恵子いてへんうちに取り分とっとかんと!」
という春菜と松子に、冴子は「さっき廿楽くんから連絡あってね」と微笑する。
「試合が早く終わったからもうすぐつくかもって。お肉焼いちゃう?」
「うわ、またニアな時間に……」
松子は顔を手でおさえた。春菜も唸る顔はしぶい。
「逆にいま焼いてもたら、なんで先に焼いてんねんて怒られるかもしれん──待っとこか」
「せやね。冴子さん、やっぱ待っときます」
「わかった、でもほんとにすぐみたいだし。野菜切って待ってようか」
という冴子の笑みは美しい。
松子はちらと琵琶湖を見る。水面がキラキラとまばゆく光って、それもまた美しい──。
「冴子さん」
「うん?」
「あっちでお野菜切りながら、いっしょにお話ししません?」
「う、うん。?」
戸惑う冴子の手をぎゅうと握って。
松子はにっこり微笑んだ。
──。
────。
「やだ仙石くんったら、そんなあけすけに──」
と、冴子は頬を染めた。
玉ねぎや茄子、ピーマンなどの具材をせっせと準備する女子軍団のなかで、松子が車中にて聞いた話をぽつりとこぼしたのである。
関係性を知らなかった環奈と春菜はたいそう驚いたが、麻由は平然とした顔をしている。
「マユちゃん知ってたの?」
「直接聞いたわけとちゃうけど、なんとなくね」
「えェー! なんとなくなんて分かんないよ、はやく言ってよォ」
悔しそうに地団駄をふむ横で、京子は玉ねぎを切る。潤む瞳を冴子に向け、
「実際、その通りなんですか」
と遠慮がちに聞いた。
「ま──そうね。お互いとっても好きってところからはじまったわけでもないし。どちらかというと利害関係だったから……」
「始まりはそうかもしれんけど、いまはさすがにちがいますでしょ」
「そりゃ、ね。お互いに情は沸いてると思うけど──だからといってみんなが期待するような、ラブラブなカップルかと言われたらそうじゃないわね。むこうもいま研究一本だし」
と、冴子は苦笑して茄子を切る。
洗った食器をがちゃがちゃと持ってきた春菜が、不服そうに「そんなァ」とつぶやいた。
「じゃあまだエッチもなし?」
「春菜──」
京子が真っ赤な顔でたしなめる。が、冴子は苦笑して「まあね」とうなずいた。
「じゃあせめて、仙石さんの行動に一喜一憂とかそういうかわいいこともないんですかァ」
「ないことは──ないわよ。そばにいる時間が増えればそれなりに、知ることも多いし。あの人ちょっと理屈っぽいけど」
やさしいしね、といって冴子はうつむいた。
切り終えた茄子をぼんやりとザルに移す彼女に、松子は眉をつり上げた。
「んもうじれったい。冴子さんは本音の話、どうなんです。仙石さんは冴子さんが研究一本やからっていうてて、冴子さんは冴子さんで逆のこと言いよる。それぜったい互いに気ィ遣いすぎなだけですって! もっとお互い踏み込まんと、これ以上なんも進まへんですよ。もういっそ別れるて言うてみたら? ちょっとは焦るかも」
「そんなこといったら、いいよって言われてそれこそ本当に別れるわよ。……べつにそういう行為がしたくて付き合ってるわけじゃないからいいの。ただ、自分ばっかり想いが大きくなっちゃったなって、たまにね。思うだけ」
「冴子さん……」
彼女はわらう。
そのときである。
バーベキューの機材セッティング等をしていた男性陣の方から、ワッと歓声があがった。
何事かと見ると、潮江たちが到着したようだ。
※
ようやく一同が揃い、乾杯の時。
仙石の掛け声でみな杯をかかげ、今日という日に感謝をする。
「お嬢、テント張ったぞォ」
「っしゃ!」
ペンションの横。
思う存分食べられるようにと、廿楽は持参のテントをひとつ組み立てた。その絶妙な狭さが気に入ったか、そこはすっかり恵子の食事場所となったようである。
その様子を見た柊介が一言、
「ゴリラの餌場」
と呟いたのが聞こえたか、恵子は湖に沈めんばかりに柊介を猛然と追いかける。
「…………」
その様子を、つまらなそうに見つめるのは春菜である。隣にいた京子の肩をつつき、
「恵子ってなんだかんだ一番、シュウに近くない?」
とぼやいた。
京子はなんとも言えずにちいさく唸った。うん、といえばなんとなく嫉妬に乗じて恵子を批難する気がしてイヤだったからだ。
まもなく、湖に背負い投げられた柊介は、ポタポタと滴をたらしながらこちらにやって来る。
「くそ、これ以上ゴリラに絡まれたら俺の命が持たん」
「飽きずにようやらはるわ」
と八郎が箸をくばる。
柊介はにやりと笑って「お前かて」と嘲笑した。
「目の前に珍獣がいたら、怖いもの見たさでちょっかい出すやろ」
「ちゃんと檻に入ってりゃあな──」
という八郎から箸を受け取った春菜。
ねえ、と柊介を見た。
「シュウてケーコのこと好きなん?」
「は?」
という彼の顔はとてつもなく呆れている。
そして、
「人間は人間としか恋愛でけへんぞ。大丈夫か仲宗根」
「えっ。いや、やァ──そらま、そうやけど……」
なぜかまっとうな正論を言われたことに、春菜はひどく動揺した。
「廿楽さまッ」
小町は日傘を投げ捨て、走った。
トレーニングのためかよく焼けた廿楽の腕に真白な手でしがみつき、頬を染めて彼を見上げる。
「おう、おまえも来てたのか。そんなに走ったら死んじゃうぞ。どれ、子守唄でも聴かせてやろうかな」
「まあ……いじわる!」
「なははははは! ほらおまえ肉を食え。すこしは食べないといかんぞ」
空に向かって高らかに笑い、皿に盛った肉を食う。
まぶしいほどの笑みに小町はうっとりした。──が、そのうしろで涙を呑むのは尾白武晴だ。先ほどから千堂に失恋話を滔々と聞かせては、
「お前もさっさと当たって砕けて散らばれ!」
などと不穏な八つ当たりをかましている。
学部生三人組──剛、尚弥、麻由はおだやかなものだったが、春菜から尚弥の失恋話を聞いたらしい松子や京子ら女子高生がワッと押し寄せ、たちまち質問攻めがはじまった。
潮江と恵子はただひたすらに肉を食い、環奈と八郎、柊介はマシュマロやチョコなどを取り出してあぶっている。
「…………」
冴子と仙石。
このふたりはおなじ長椅子に腰かけてこそいたが、とくに会話をするでもなく、ただみなの様子をぼんやりと眺めていた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】結界守護者の憂鬱なあやかし幻境譚 ~平凡な男子高校生、今日から結界を繕います~
御崎菟翔
キャラ文芸
【平凡な高校生 × 妖従者たちが紡ぐ、絆と成長の主従現代和風ファンタジー!】
「選ぶのはお前だ」
――そう言われても、もう引き返せない。
ごく普通の高校生・奏太(そうた)は、夏休みのある日、本家から奇妙な呼び出しを受ける。
そこで待っていたのは、人の言葉を話す蝶・汐(うしお)と、大鷲・亘(わたり)。
彼らに告げられたのは、人界と異界を隔てる結界を修復する「守り手」という、一族に伝わる秘密の役目だった。
「嫌なら断ってもいい」と言われたものの、放置すれば友人が、家族が、町が危険に晒される。
なし崩し的に役目を引き受けた奏太は、夜な夜な大鷲の背に乗り、廃校や心霊スポットへ「出勤」することに!
小生意気な妖たちに絡まれ、毒を吐く蛙と戦い、ついには異世界「妖界」での政変にまで巻き込まれていく奏太。
その過程で彼は、一族が隠し続けてきた「残酷な真実」と、従姉・結(ゆい)の悲しい運命を知ることになる――
これは、後に「秩序の神」と呼ばれる青年が、まだ「ただの人間」だった頃の、始まりの物語。
★新作『蜻蛉商会のヒトガミ様』
この物語から300年後……神様になった奏太の物語も公開中!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/174241108/158016858
幽縁ノ季楼守
儚方ノ堂
キャラ文芸
「季楼庵当主の代理を務めてもらう」
幼少期、神隠しにあった過去を待つ青年ユメビシ。
迷い込んだ先で、事件に巻き込まれ両手を失い、生死を彷徨うことに。
ただ「死にたくない」と望んだ願いは、ある故人の手を移植することで実現した。
これを境に不死の体質へと変貌したユメビシは、約70年の時を経て、因縁の土地『瞑之島(みんのとう)』へ帰還する。
しかし、どうして今自分がここにいるのか、その理由となる記憶がすっぽり抜け落ちた状態で……。
奇妙な忘却に焦りを抱えながら、手がかりを求め探索するさなか、島の中枢を担う組織『季楼庵(きろうあん)』の面々と関わりを持ち、次々と巻き起こる騒動に身を投じていくのだった。
現代において、人と人ならざる者が共存する瞑之島を舞台に、半ば強制的に当主代理に据えられたユメビシの非日常。
異色の現代ファンタジー✖️和風奇譚✖️ミステリー
様々な思惑が交錯する中、彼の帰還を以て、物語は一つの結末へ動き出す。
その約束は、何十年何百年経ち、たとえ本人達が覚えていなくとも。
幽かな縁で繋がり続け、決して解けない糸となる。
それを人は、因縁――またの名を『呪い』と呼ぶのだった。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
祓い姫 ~祓い姫とさやけし君~
白亜凛
キャラ文芸
ときは平安。
ひっそりと佇む邸の奥深く、
祓い姫と呼ばれる不思議な力を持つ姫がいた。
ある雨の夜。
邸にひとりの公達が訪れた。
「折り入って頼みがある。このまま付いて来てほしい」
宮中では、ある事件が起きていた。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
白苑後宮の薬膳女官
絹乃
キャラ文芸
白苑(はくえん)後宮には、先代の薬膳女官が侍女に毒を盛ったという疑惑が今も残っていた。先代は瑞雪(ルイシュエ)の叔母である。叔母の濡れ衣を晴らすため、瑞雪は偽名を使い新たな薬膳女官として働いていた。
ある日、幼帝は瑞雪に勅命を下した。「病弱な皇后候補の少女を薬膳で救え」と。瑞雪の相棒となるのは、幼帝の護衛である寡黙な武官、星宇(シンユィ)。だが、元気を取り戻しはじめた少女が毒に倒れる。再び薬膳女官への疑いが向けられる中、瑞雪は星宇の揺るぎない信頼を支えに、後宮に渦巻く陰謀へ踏み込んでいく。
薬膳と毒が導く真相、叔母にかけられた冤罪の影。
静かに心を近づける薬膳女官と武官が紡ぐ、後宮ミステリー。
火輪の花嫁 ~男装姫は孤高の王の夢をみる~
秦朱音|はたあかね
キャラ文芸
王を中心に五家が支配する、綺羅ノ国。
五家に覡(かんなぎ)として仕える十六夜家の娘、久遠(くおん)は、幼い頃から男として育てられてきた。
都では陽を司る日紫喜家の王が崩御し、素行の悪さで有名な新王・燦(さん)が即位する。燦の后選びに戦々恐々とする五家だったが、燦は十六夜家の才である「夢見」を聞いて后を選ぶと言い始めた。そして、その夢見を行う覡に、燦は男装した久遠を指名する。
見習いの僕がこの国の后を選ぶなんて、荷が重すぎる――!
久遠の苦悩を知ってか知らずか、燦は強引に久遠を寝室に呼んで夢見を命じる。しかし、初めて出会ったはずの久遠と燦の夢には、とある共通点があって――?
謎に包まれた過去を持ち身分を隠す男装姫と、孤独な王の恋と因縁を描く、和風王宮ファンタジー。
※カクヨムにも先行で投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる