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廿壱の抄 過去視
其の弐
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京都、小倉山。
時刻はすでに午後三時をむかえようとしているなか、一行はこの場所へとたどりついた。
「ここから二十分くらい歩いたところに、小倉山の常寂光寺がある」
高村はまぶしい顔で周囲の紅葉を見わたした。
「そこには時雨亭跡と呼ばれるところがあってな、そこがかつて藤原定家が百人一首を編纂した山荘の跡地だとする説がある」
「本丸やん」
「このあいだ、小町と業平さまとおもうさまの三人で行ってまいりましたよ。とっても紅葉がうつくしくて──あの場所でかつて人死にがあっただなんて考えられぬくらいでした」
人死に。
とは、山荘にて和本作成中に賊に襲われ死んだ定家や、その後におのれの身を焼いた鬼一のことを言っているのだろう。美しかった、と再度つぶやいた小町の顔は昏い。
先ほどのとおり、手鏡を持って周囲をうろつく。
こんどは小倉山の木々が見てきた記憶をさぐるためである。ふつうならばすぐに過去視ができるはずだが、何者かに邪魔をされているのか、鏡にうつる映像がなかなか明瞭にならない。
「たのむぞ、お前たちが見てきたことを教えておくれ」
高村はつぶやき、根気よくうろついた。
しばらくして、ようやく鏡に映像がうつる場所を引き当てた。
「よし」
「おっしゃ、もうなんでも来い」
「言うとくが──つぎはすこしショッキングやぞ。なんせ人が生きたまま焼かれるところやからな」
「…………」
力強く意気込んだ八郎は、柊介の袖をつかみ縮こまった。
鏡面が太陽を反射する。
周囲の景色がゆがんだ先、そこにあらわれたのはいまはなき立派な邸。
──小倉山荘であった。
※
『もう、つかれた。もういい』
邸の裏手側から聞こえた声。
お供え淵の光景とちがって、色の褪せた世界でところどころに不明瞭であるが、それでも現状は理解できた。
五人ほどの賊らしき男たちの死骸のそば、ひとりの老人が横たわっている。
声を発したのは、そのそばにうずくまる大きな男だった。
『ハルカゲ──』
『誓ったろう。おれがまた人をころしたら、お前はなにがなんでも私を封じると。それでいい。もういいから』
『しかし、』
『主人をうしなうのはもうたくさんだ。このうえいつかお前をうしなったら私はどうすればいい? また、いるはずのない主人をさがしてあてもなく彷徨って──そんなのはもういやだッ』
彼こそがかつての黒い獣、ハルカゲ。
半身の悲痛なさけびを聞く鬼一の瞳に、涙がほろりと浮かぶ。しかしそれを振り払うように、足もとに打ち捨てられた一冊の本を拾い上げてわらった。
『たのしかったよな』
『…………』
『和本を三人でつくっているときが、おれは一番たのしかった。おまえもそうだろう』
『──うん』
『なればここに』
ここにねむれ、ハルカゲ。
鬼一はそういってハルカゲを抱きしめた。
つよく、つよく。
するとどういうわけか、ハルカゲの姿はだんだんと人から獣の姿へと変わっていった。ハルカゲのたくましい肩に埋めていたはずの鬼一の顔を黒々とした獣の毛が覆ってゆく。
『……ハルカゲ』
『…………』
獣は、もはや言葉を交わすことはなかった。ただ鼻の奥をクウンと鳴らして鬼一の頬につたう涙を舐めとるばかり。鬼一はいま一度ハルカゲを抱きしめて立ち上がった。
そばに転がる老人──おそらくは定家──の死骸を抱き上げ、山荘のなかに連れてゆく。
『おまえをこの和本に封じたら、定家とともにおれも身を焼こう』
『……グルルルル』
『なに、止めてくれるな。おれだっておまえが先に言うたように、定家をうしなったいまお前までうしなってしまうというんで、どうしたらいいかわからんのだ』
『…………』
『だいじょうぶさ、この和本あるかぎりおれたち三人はともにある。同志なのだから』
『グルル』
獣は、かなしそうに首を垂れる。
しかし鬼一がその頬を両手でつつみ、視線をあげた。
『心配するな』
『…………』
ハッと、ハルカゲの耳が立つ。
瞳が揺れていまにも泣き出しそうな顔をした。
『和歌は自由だ。われわれのふるさとだ。この和本はかならず、おれたちの帰る場所になる。かならず迎えに参るから──だから、安心して待っておれ』
鬼一はほほ笑んで、そして、涙をながした。
「…………」
なにを言うこともできず、八郎はその場に立ち尽くす。
ザザ、ザ。
周囲の光景にノイズが走った。
『この封を解く鍵は、おれの血としよう』
ノイズのなか、声だけが聞こえてくる。
鬼一のふるえた声だった。
『そしておれの身を焼くのだ。和歌に囲まれておまえが心地よいねむりにつけるよう、……永久のねむりを、だれひとり邪魔せぬように』
ザ。──ザ。
ノイズが直る。
映像は、定家の亡骸のそばに身を横たえていまにも火をつけんとする鬼一の姿。
「やめェ!」
「おいハチ、これは過去映像や」
「わかってる、わかってるけど……いややッ」
「ちゃんと見たらな」
柊介はくるしそうに八郎の首を抱き込んだ。
ただの映像だというのに、気のせいか木が燃える臭いすらも錯覚する。
『……六花』
火が、薪につく。
徐々に煙がたちのぼり、鬼一の身体を覆い隠していく。
その煙のなかにぼうっと白い光が浮かんだ。六花だ。
『ハルカゲをなくした今、おまえの術者はこれで死ぬ。術を解いてやる』
彼は六花の背中に『解』という一文字を指で書く。
ヒトガタは炎によって焼け落ちた。六花は無表情のまま煙につつまれる鬼一を見つめた。
『これでおまえは、もう自由だ』
『キイチ』
『うん?』
『おねがい』
といった六花の顔が、だんだんとゆがんでいく。
まるで涙をこらえるかのように。
『ハルカゲのそばにいたい』
『…………』
『術をかけて。きっとずっとハルカゲを守っていくから』
『……しかし術者は死ぬのだよ。おれの術は永劫解けぬものだ』
『それでもいいの。それでもいいから』
六花はすがった。
炎にまみれても平気な顔で六花は鬼一にすがりついた。
過去映像には映らない、これまで彼らが積み上げてきた思い出が、いま鬼一のなかに走馬灯のように流れているのかもしれない。
炎が、鬼一の身体に燃え移る。
びくっと身体をふるわせて、鬼一は瞳から血の涙を流した。
『六花、りっか……おまえだけだ。ハルカゲを愛してくれたのは』
『キイチ、キイチ──』
『すまん。すまんの。永劫、お前の自由をうばってしまうね』
『おねがい、キイチ』
鬼一の身体が業火に包まれる。
しかしそれでも彼は腕を動かしてそばの木屑を拾い上げた。煙で息苦しいだろうにそれもいとわず、せき込むこともせず、彼は唱えた。
『……この、鬼一の命と引き換えに永劫消えぬ式となれ。ハルカゲを、永久に守らん式となれ。永劫、夢に生ける式となれ。その名を──胡蝶。胡蝶の夢に生け』
ザザ、ザ。
ノイズが走る。
鬼一が燃え盛る炎に身を焼かれ、断末魔の声をあげるなか。六花は淡い光を放って木屑に宿る。森の木々すらも焼くほどの大火のなかで六花──いや、胡蝶はおのれの主人が焼け落ちるそのときまで、ずっとずっと主人の身体を抱きしめていた。
時刻はすでに午後三時をむかえようとしているなか、一行はこの場所へとたどりついた。
「ここから二十分くらい歩いたところに、小倉山の常寂光寺がある」
高村はまぶしい顔で周囲の紅葉を見わたした。
「そこには時雨亭跡と呼ばれるところがあってな、そこがかつて藤原定家が百人一首を編纂した山荘の跡地だとする説がある」
「本丸やん」
「このあいだ、小町と業平さまとおもうさまの三人で行ってまいりましたよ。とっても紅葉がうつくしくて──あの場所でかつて人死にがあっただなんて考えられぬくらいでした」
人死に。
とは、山荘にて和本作成中に賊に襲われ死んだ定家や、その後におのれの身を焼いた鬼一のことを言っているのだろう。美しかった、と再度つぶやいた小町の顔は昏い。
先ほどのとおり、手鏡を持って周囲をうろつく。
こんどは小倉山の木々が見てきた記憶をさぐるためである。ふつうならばすぐに過去視ができるはずだが、何者かに邪魔をされているのか、鏡にうつる映像がなかなか明瞭にならない。
「たのむぞ、お前たちが見てきたことを教えておくれ」
高村はつぶやき、根気よくうろついた。
しばらくして、ようやく鏡に映像がうつる場所を引き当てた。
「よし」
「おっしゃ、もうなんでも来い」
「言うとくが──つぎはすこしショッキングやぞ。なんせ人が生きたまま焼かれるところやからな」
「…………」
力強く意気込んだ八郎は、柊介の袖をつかみ縮こまった。
鏡面が太陽を反射する。
周囲の景色がゆがんだ先、そこにあらわれたのはいまはなき立派な邸。
──小倉山荘であった。
※
『もう、つかれた。もういい』
邸の裏手側から聞こえた声。
お供え淵の光景とちがって、色の褪せた世界でところどころに不明瞭であるが、それでも現状は理解できた。
五人ほどの賊らしき男たちの死骸のそば、ひとりの老人が横たわっている。
声を発したのは、そのそばにうずくまる大きな男だった。
『ハルカゲ──』
『誓ったろう。おれがまた人をころしたら、お前はなにがなんでも私を封じると。それでいい。もういいから』
『しかし、』
『主人をうしなうのはもうたくさんだ。このうえいつかお前をうしなったら私はどうすればいい? また、いるはずのない主人をさがしてあてもなく彷徨って──そんなのはもういやだッ』
彼こそがかつての黒い獣、ハルカゲ。
半身の悲痛なさけびを聞く鬼一の瞳に、涙がほろりと浮かぶ。しかしそれを振り払うように、足もとに打ち捨てられた一冊の本を拾い上げてわらった。
『たのしかったよな』
『…………』
『和本を三人でつくっているときが、おれは一番たのしかった。おまえもそうだろう』
『──うん』
『なればここに』
ここにねむれ、ハルカゲ。
鬼一はそういってハルカゲを抱きしめた。
つよく、つよく。
するとどういうわけか、ハルカゲの姿はだんだんと人から獣の姿へと変わっていった。ハルカゲのたくましい肩に埋めていたはずの鬼一の顔を黒々とした獣の毛が覆ってゆく。
『……ハルカゲ』
『…………』
獣は、もはや言葉を交わすことはなかった。ただ鼻の奥をクウンと鳴らして鬼一の頬につたう涙を舐めとるばかり。鬼一はいま一度ハルカゲを抱きしめて立ち上がった。
そばに転がる老人──おそらくは定家──の死骸を抱き上げ、山荘のなかに連れてゆく。
『おまえをこの和本に封じたら、定家とともにおれも身を焼こう』
『……グルルルル』
『なに、止めてくれるな。おれだっておまえが先に言うたように、定家をうしなったいまお前までうしなってしまうというんで、どうしたらいいかわからんのだ』
『…………』
『だいじょうぶさ、この和本あるかぎりおれたち三人はともにある。同志なのだから』
『グルル』
獣は、かなしそうに首を垂れる。
しかし鬼一がその頬を両手でつつみ、視線をあげた。
『心配するな』
『…………』
ハッと、ハルカゲの耳が立つ。
瞳が揺れていまにも泣き出しそうな顔をした。
『和歌は自由だ。われわれのふるさとだ。この和本はかならず、おれたちの帰る場所になる。かならず迎えに参るから──だから、安心して待っておれ』
鬼一はほほ笑んで、そして、涙をながした。
「…………」
なにを言うこともできず、八郎はその場に立ち尽くす。
ザザ、ザ。
周囲の光景にノイズが走った。
『この封を解く鍵は、おれの血としよう』
ノイズのなか、声だけが聞こえてくる。
鬼一のふるえた声だった。
『そしておれの身を焼くのだ。和歌に囲まれておまえが心地よいねむりにつけるよう、……永久のねむりを、だれひとり邪魔せぬように』
ザ。──ザ。
ノイズが直る。
映像は、定家の亡骸のそばに身を横たえていまにも火をつけんとする鬼一の姿。
「やめェ!」
「おいハチ、これは過去映像や」
「わかってる、わかってるけど……いややッ」
「ちゃんと見たらな」
柊介はくるしそうに八郎の首を抱き込んだ。
ただの映像だというのに、気のせいか木が燃える臭いすらも錯覚する。
『……六花』
火が、薪につく。
徐々に煙がたちのぼり、鬼一の身体を覆い隠していく。
その煙のなかにぼうっと白い光が浮かんだ。六花だ。
『ハルカゲをなくした今、おまえの術者はこれで死ぬ。術を解いてやる』
彼は六花の背中に『解』という一文字を指で書く。
ヒトガタは炎によって焼け落ちた。六花は無表情のまま煙につつまれる鬼一を見つめた。
『これでおまえは、もう自由だ』
『キイチ』
『うん?』
『おねがい』
といった六花の顔が、だんだんとゆがんでいく。
まるで涙をこらえるかのように。
『ハルカゲのそばにいたい』
『…………』
『術をかけて。きっとずっとハルカゲを守っていくから』
『……しかし術者は死ぬのだよ。おれの術は永劫解けぬものだ』
『それでもいいの。それでもいいから』
六花はすがった。
炎にまみれても平気な顔で六花は鬼一にすがりついた。
過去映像には映らない、これまで彼らが積み上げてきた思い出が、いま鬼一のなかに走馬灯のように流れているのかもしれない。
炎が、鬼一の身体に燃え移る。
びくっと身体をふるわせて、鬼一は瞳から血の涙を流した。
『六花、りっか……おまえだけだ。ハルカゲを愛してくれたのは』
『キイチ、キイチ──』
『すまん。すまんの。永劫、お前の自由をうばってしまうね』
『おねがい、キイチ』
鬼一の身体が業火に包まれる。
しかしそれでも彼は腕を動かしてそばの木屑を拾い上げた。煙で息苦しいだろうにそれもいとわず、せき込むこともせず、彼は唱えた。
『……この、鬼一の命と引き換えに永劫消えぬ式となれ。ハルカゲを、永久に守らん式となれ。永劫、夢に生ける式となれ。その名を──胡蝶。胡蝶の夢に生け』
ザザ、ザ。
ノイズが走る。
鬼一が燃え盛る炎に身を焼かれ、断末魔の声をあげるなか。六花は淡い光を放って木屑に宿る。森の木々すらも焼くほどの大火のなかで六花──いや、胡蝶はおのれの主人が焼け落ちるそのときまで、ずっとずっと主人の身体を抱きしめていた。
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