魔王と転生! 魔王と一緒に世界を救う!?

魔王の手先

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第三章 魔王の体捜索編

25話 生と死の狭間

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 俺達は何とか人攫いの一団の襲撃を切り抜け、大森林に向けて進んでいたフィーナいわくここらからだと後三日ほどで大森林に到達するらしい、やっとここまで来ることが出来た、しかしまだまだ先は長い、いつまたあのような集団に襲われるか分からない俺は再度気を引き締め旅を続けた。

    そしてしばらくしてから俺は体になんとも言えない違和感を感じ取ったそして次の瞬間目眩と吐き気に襲われその場に倒れ込む、全身に痛みが走り体の感覚が無くなっていく呼吸もしずらい、そんな俺にルシウスが駆け寄ってくる。

「ルーク君! 大丈夫ですか?」

 俺は息も絶え絶えになりながら精一杯の声を出した。


「はぁ、はぁ、目眩と吐き気がして、体に力が入りません」

 そうして何とか今の状態をルシウスに伝えると、ルシウスは俺のローブを脱がしナイフで刺された箇所を見てきた。

「これは・・・・・・」

 なんだ、そこはもう回復魔術で治ったはずだぞ、そう思い俺は重い体を起こし傷口を見る、そしてその傷跡を見て俺は驚愕した。

 治っていたはずの傷口がなんと、紫色に変色していたのだなんだこれは一体どうなっている俺は少しパニックになりルシウスに。

「る、ルシウスさん、こ、これは一体!?」
「ルーク君これは毒です! しかもかなり強力な、あの男ナイフ先に毒を塗っていたのか!」
「ど、毒ですか?」
「とにかく今は安静にしてください」

 毒だと、そんなもの塗っていたのか、しかしどうすれば、ここには解毒薬もないし、回復魔術では毒は解毒出来ない俺はここで死ぬのか・・・・・・

(勝手に死ぬなよ)

 魔王ジルの声が響いた。

(そ、そんなこと言われましても)
(大丈夫だ、気を強くもてこの毒は回りが遅いそれまでに何とかすればいい)
(でもどうやって)
(大森林に行けばエルフの里がある、そこまでお前も頑張れ)

 魔王ジルはそう励ましてくれた俺はその言葉を信じ毒に必死に耐えた。

「アリエス陛下回復魔術はつかえますよね? ルーク君にそれをできる限り掛けてください、毒の回りを遅くします」
「わかったわ!」
「フィーナさん魔法は使えますか?」
「初級魔術なら・・・・・・」
「ではフィーナさんも、アリエスも陛下と同じようにしてください」
「分かりました」

 ルシウスは回復魔術で毒の回りを遅くするらしい、果たしてそれが効くのかどうか・・・・・・
    俺の苦しみは増すばかりだ。

  「ぐっ、はぁ、はぁ」
「ルーク君少しの辛抱です、大森林まで到達すればフィーナさんの里で解毒薬を貰いますので」

 ルシウスは魔王ジルと同じように考えていたそうして俺のもう一つの戦いが始まった俺は必死に全身の痛みに耐えなんとか意識を保っている、アリエスもフィーナも回復魔術を何度も掛けてくれたそして励ましの言葉も同様に掛けてくれる。

「ルークこんな所で死ぬなんて許さないから」
「ルークさんもう少しの辛抱です、頑張ってください」

 しかし毒は容赦なく俺の体力と気力を奪っていく、それになんとか耐え二日がたったアリエスもフィーナも、俺に魔術をかけ続け疲れきっている。
 そうして遂に俺の意識は飛んだーーー

 目が覚めると俺は前世で務めていた会社にいた。

「村神くん! ちょっとこの資料まとめておいてくれ」

 課長の呼ぶ声がした俺はそれに反応し答える。

「はい分かりました」

 そう言って俺は資料を受け取りまとめて提出した。

「ありがとう、今日はもう帰っていいよ」
「はい、お疲れ様でした」

 そう課長に言い残し俺は帰路につく、あれなんで俺こんなことしてるんだろ、確か転生して魔王の体を探しに行ってるんじゃ、そう思いトイレに入り鏡をみた。

 そこにはルーク・エメラリアじゃない村神悟の顔が写っている、今までの出来事は夢か・・・・・・

 しかし夢にしてはかなりリアルだったそしてあれは現実じゃなくて空想の世界か、ならもうアリエスやルシウス、魔王ジルにも会えないんだ。

 俺は妙な喪失感に包まれ会社を後にしたそして会社を出てすぐの交差点でアリエスに似た少女を見た。

「あれは、アリエスじゃ・・・・・・」

 その少女は俺に微笑むと反対側の路地に入っていった俺はその子を追いかけ路地に入る、路地には見慣れない階段があり下に続いていた一体どこまでこの階段は続いているんだろうそんなことが気になる。

 しかし今までこんなものあったのか見覚えがないぞそう思い階段を観察する、そして俺は思った多分この階段を降りたらもう二度と戻れないような気がする。

 でも何故か吸い込まれるような感覚に陥る、俺はその感覚に逆らえず階段をゆっくり降りていったすると後ろからアリエスの声がした、そして後ろを振り向くと。

「ルークそっちはダメよ」

 アリエスが階段の上に立っておりそっちに行ったらダメだと、しかし俺の体は止まらず階段を下っていく、するとアリエスが。

「もう、手間がかかる恋人ね!」

 そう言って俺のとこまで来て手を引いて上まで引き上げてくれた。

「ルークは、私を置いていく気なの? もう馬鹿」

 階段を登る途中アリエスはそう言っていたそして階段を登り終わると白い光に包まれたーーー

 気がつくと俺はベットに寝かされていたここはどこださっきまでアリエスといたんだが、すると部屋の奥から話しかける声が聞こえてきた。

「やっと目を覚ましたな、もう大丈夫だぞ」

 声の主に目をやるとスラリと伸びた白髪に特徴的なとんがり耳、どことなくフィーナに似ている、俺は状況が飲み込めず声の主に色々な質問をぶつけた。

「あの~ あなたは誰ですか? そしてここは?」
「私はフィーナの姉のナージャだここはエルフの里だ」

 エルフの里だと、ならここは大森林で俺は助かったのか、そうだアリエスたちはどうなったんだ。

「あの他に連れがいませんでしたか?」
「あぁ、あいつらなら隣の部屋にいる、今呼んでくるからちょっと待ってろ」

 そう言ってナージャは部屋から出ていった一人残された俺は状況を一応把握し安堵していたすると魔王ジルの声が聞こえてきた。

(よぉ! 目が覚めたか、お前何とか助かったぞ)
(はい! 助かったようですね!)
(あぁ、一時はもう駄目かと思ったがな、ルシウス達に感謝しろよ)

 俺は気絶していた間のことを魔王から詳しく聞いたルシウスやアリエスそれにフィーナが頑張ってくれたと、そうしているうちに扉が開きアリエスとフィーナが部屋に飛び込んできた二人は俺を見るなり涙をこぼし抱きついてきた。

「ルークよかった」
「ルークさん、もうだめかとおもったのに」

 2人とも力が強い、一応俺は病み上がりなんだから、もう抱きつくならもう少し優しくして欲しい、しかしアリエスならまだしもフィーナも抱きついてくるなんて。

 まあ可愛い女の子二人に抱きつかれて悪い気は全然しないのでいいんだが、そして二人は俺の状況を詳しく話してくれたもう魔王ジルにそれは聴いた事だか二人が一生懸命に説明するのでちゃんと聞いたこうして俺は九死に一生を得て生き残ることが出来たそしてふと思う、そう言えばルシウスの姿が見当たらない。

「ルシウスさんは、どこにいるんですか?」

 俺がそう聞くと、アリエスが。

「ルシウスは今族長と話しているわよ、もう少ししたらくるんじゃない?」
「そうですか」

 そしてしばらくしてルシウスが現れたルシウスは少しやつれているような気がする。

「ルーク君よく生き延びてくれました! 本当によかった」

 ルシウスは安堵した表情で俺を見てきた。

「はいお陰様で! アリエス達から聞きましたよ。 ルシウスさんが頑張ってくれたこと」
「当然の事です! ルーク君は私と陛下の命の恩人ですからね! こんな程度じゃまだ恩は返せてないですよ」

 ルシウスはそんなことを言っていた、俺的にはもう充分すぎる程なのに、しかし今回は本当にやばかった、まあ毎回やばい事が起きているのだが。

 あの階段を降りていたら、どうなっていたことやら・・・・・・
 考えただけでゾッとする、あの時アリエスが引き止めてくれたから俺は今生きている、改めてアリエスの大切さを実感したこうして一難あったが俺達は無事大森林まで到達することができた。

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