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第四章 学園生活高等部編
43話 ジルとラミア
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そろそろ魔術大会の季節がやってきた、俺は参加するか悩んでいる、竜の息吹を使えば優勝は間違いないだろう、しかし同じ技を使ってもな、かといって新しい技を考えるのも難しい、魔王との特訓で色々と試してはいるが中々いい技ができない、どうしたものかな。
「ルーク何か悩み事か?」
魔王ジルは俺が考えているのを察したようにそう聞いてきた。
「はい、魔術大会に参加しようかどうか迷っていて」
「そんなことかよ! 参加すればいいじゃないか」
「でも新しい技が・・・・・・」
「別に竜の息吹でもいいんじゃね?」
魔王は竜の息吹でもいいと、しかしそんなことを言われてもな・・・・・・
「でも前の大会と同じ技ですよ?」
「いいって! そんなこと気にする必要は無い、使っちまえよ」
「そうですか・・・・・・ なら参加します」
いいのか、まあでも新しい技が出来なかったらそれでいいか、よし参加しよう、そして今年も優勝を頂くぞ、俺は魔王ジルの押しもあり、魔術大会に参加することを決めた。
「お前が参加するなら俺も参加してみようかな」
そして俺が参加を決めると魔王ジルが急にそんなことを言い出した。
「えっ!? 師匠も参加するんですか?」
「ああ、中々面白そーじゃねーか!」
なに、魔王ジルが参加するとなると、俺の優勝が危ういんではないだろうか、しかし魔王ジルは一体どんな魔術を使うのだろう、そこが気になる。
「師匠が参加するなら尚更新しい技を考えないといけませんね!」
「お前もやる気みてーだな! だが優勝は俺がもらうぞ」
「俺だって負けませんよ! すごい技を完成させて師匠をギャフンと言わせて見せます!」
とわ言ったもののどんな魔術を使えばいいのだろう、威力重視で行くか、見た目重視で行くか、そんなことを考えながら魔王ジルとの特訓を続けた。
そして特訓を終え部屋に戻るとアリエスがいた、最近はいつも特訓が終わると部屋にアリエスが待っていてくれる、特訓で汗をかいた後にまた更に汗をかく事をする、うん非常に体に良さそうだ。
「お疲れ様!」
「ありがとう! シャワー浴びてくるから待ってて」
「別にいいわよ、どうせまた汗かくんだから」
アリエスは少し顔を赤らめそう言う、これからすることを考えているのだろう、もうアリエスのエッチ。
俺はそのままアリエスの隣に座る、そしていつもどうりイチャつき始める、そしてもう少しで始まるという時に部屋をノックする音がした。
もう誰なんだよ一体、もう少しでいい所なのに、本当にいつも邪魔が入る、まあ今回はノックがあって良心的だが。
「誰ですか?」
「ボクだけどはいっていいかい?」
この声はラミアか、しかし一体何のようだ、ラミアが俺の元を訪ねてくるなんて珍しい。
「いいですよ!」
俺がそう言うと扉が開かれ綺麗な羽をパタつかせラミアが入ってきた。
「やあ! アリエスもいたんだ! ちょうど良かった」
なんだアリエスもいた方が良かったのか、一体何のようなんだろう。
「どうしたんですか?」
「いや、二人にちょっと相談があってね」
「相談ですか、なにがあったんですか?」
「ジルの事で少し相談に乗ってもらいたくてね」
ラミアは少し深刻そうな顔でそう話を切り出す、しかし魔王ジルの事で相談があるとは。
「師匠がどうかしたんですか?」
「ボクがいくら好きって伝えてもジルが振り向いてくれないんだよ」
ラミアはそう言って肩を落としていた、しかし相談とは恋愛の事か、俺は一応前世でも彼女がいたことがあるし、今はアリエスと付き合っているが、そんなに経験が多いほうじゃない、なんてアドバイスしたらいいのだろう、俺が返答に困っているとラミアが。
「ボクに魅力がないのかな・・・・・・ もう諦めた方がいいかも」
そう言って遂に泣き出してしまった、どうしようまさか泣くとは思っても無い、そして俺がオロオロしているとアリエスがラミア横に行きその涙を拭ってやっていた。
「ラミア、大丈夫よそう泣かないで」
「アリエス、ありがとう」
アリエスは優しくラミアの頭を撫で慰めている、アリエスがいてくれて本当に良かった、俺一人じゃどうしようもない、しかし、魔王ジルも困ったものだ、女の子を泣かすなんて。
「ラミアさん、師匠の気持ちは聞いたんですか?」
「聞いたけどいつもはぐらかされるんだよ」
ん、はぐらかされるとは、これは少し何かあるような、普通ならスパッと断るし振るはずだ、そしていつもラミアが魔王ジルに引っ付いているが、魔王ジルはそれほど嫌な顔をしていない。
「そうですか・・・・・・」
「ラミアは魔王ジルの事がそんなに好きなの?」
そうアリエスが聞いた。
「ボクはジルの事が大好きなんだ、初めて会った時からずっと、でもジルはボクのことなんて」
ラミアはそう言ってまた泣き出しそうになっていた、これはいかんぞ今はスーパーネガティブ思考になっている、何とかしてあげないと。
「ラミアさん、師匠もまよっているんじゃないですか? ラミアさんと師匠を見ているとそんなに悪い雰囲気じゃないですし」
「そうなの? てっきりボクはジルに興味を持たれてないのかと思ってたよ」
「そんなことはないですよ! ラミアさんといる師匠は嫌な顔をしてませんしきっと大丈夫ですよ」
俺はそう言ってラミアを慰めた、しかし魔王ジルも困ったものだ、こんなにも好かれているのに、もういっそのこと付き合えばいいのに、しかしラミアも辛いだろうな、こんなにもアピールしているのに大好きな人に振り向いてもらえず、ん、待てよ振り向いてもらえない・・・・・・ あっ。
その時俺は頭の中にフィーナの姿が浮かんだ、フィーナもこんな気持ちだったんだろうか、いやそれ以上か目の前で好きな人に恋人がいる、そう考えると俺はいたたまれない気持ちになった、でも仕方ない俺はアリエスが好きだ、うーん、恋愛とは大変だな。
「ボクはこれからどうすればいいんだろ?」
「とりあえず今のままで様子を見たらどうですか?」
「いや今のままじゃダメよ!」
アリエスはそう強く言った、一体どうするつもりなんだろう。
「アリエス何かいい案があるのか?」
「ここはもう、魔王ジルを呼び出して直接今から聞くのよ!」
「え!?」
なんと今からだと、それはちょっと急すぎるのでは、まあでもアリエスらしいか。
「そうよ! 今から呼んでくるからちょっと待ってて!」
そう言ってアリエスは部屋を飛びたしていった、俺とラミアは呆気に取られ部屋に残された。
「ルークどうしよう! ジルが来ちゃうよ」
ラミアは慌てている、そんなラミアを落ち着かせるように俺は。
「落ち着いてください! もうこうなった以上なるようにしかなりません! 俺も助太刀しますから安心してください」
「でも・・・・・・」
「ラミアさんも覚悟を決めて! 今回で師匠の気持ちをハッキリさせますよ!」
「う、うんわかったよ」
ラミアは渋々納得したようで、そう頷いく、そしてしばらくしてからアリエスが魔王ジルを引き連れて戻ってきた。
「たっく、一体なんだよ呼び出して」
「いいから、早く来なさい」
アリエスさん一応その人五大魔王です、言葉遣いに気をつけてくださいよ、そんなことお構い無しにアリエスは魔王ジルを部屋に引き入れた。
「ルークにラミアじゃねーか! 一体なんだ?」
「ほら、ラミア頑張って」
アリエスはラミアを魔王ジルの前に突き出だす、ラミアは少したじろいでいたが意を決したようで。
「ボクはジルの事が大好きなんだ、ジルはボクのことをどう思ってるの?」
ラミアはそうストレートに魔王ジルに聞く、魔王ジルは少し気だるそうに。
「知ってるいつもの事だろ、そんなことかよ俺もお前のことは嫌いじゃねーよ」
嫌いじゃない、そうじゃないだろ好きかどうかだ、ここは俺が助太刀してやろう。
「師匠、嫌いじゃないということは好きということですね?」
「そんなんでもねーよ! たっくめんどくせーなそんなこと言うために俺を呼びたしたのかよ」
魔王ジルは少し不機嫌になっている、少し怖くなってきた。
「やっぱりボクじゃダメなんだ、今までごめんよジル」
そう言ってラミアは泣き出した。
「ちょっ! 泣くなよ!」
「あーあ! 女の子を泣かせるなんて最低ね」
「おい! 俺のせいかよ! ルーク!」
「師匠のせいです」
「あーもう! わかったからラミア泣くな!」
そう言って魔王ジルはラミアの涙を拭ってやっている、そして頭を優しく撫でてこう続けた。
「今から話すことをよく聞け、だから泣きやめよ?」
魔王ジルは神妙な面持ちでラミアに話を始める、ラミアも魔王ジルに撫でられ少し落ち着いたようで泣き止んでいる、そして魔王ジルは自分のことを語り始めた。
「いいか俺はお前を愛する資格がない」
「えっ!? なんで?」
「俺は昔大切な人を失ったそれも俺のせいで、だから俺はそんな事がないように適当に生きてる、もう二度とあんな想いはゴメンだからだ」
そんな事があったのか・・・・・・
大切な人、俺にとってはアリエスだ、もしアリエスが死んだら俺はもう立ち直れないだろう、だからもう魔王ジルは周りにそんな人を作らないようにしているのか。
「それは俺が弱かったせいだからだ、そして俺は今も弱い、だからお前を守りきれる自信がないしその資格もない」
「ジル・・・・・・」
魔王ジルはそう言って凄く悲しそうな顔をしている、死んだ大切な人のことを思い出しているのだろう、俺はなんて言葉を掛けていいか分からない、そして四人の間にしばらくの沈黙が流れる、その沈黙を魔王ジルが破った。
「まあでも結局また周りに大切と想えるもんが増えてるけどな、でもやっぱりどこか割り切れねーわ、悪いな」
そう言って魔王ジルは部屋から立ち去ろうとしていたその時ラミアが。
「待ってジル! ならボクと勝負してよ」
「えっ!?」
ラミアの発言に一同驚いて目を見開いた、なんと魔王ジルに勝負を挑むとは。
「なんでお前と戦わないといけねーんだよ?」
「ボクがジルより強かったら守る必要もないでしょ! だからもしボクが勝ったら付き合ってよ」
ラミアはそう真剣な表情で魔王ジルに訴えかけている、しかしそれは無理な話じゃ、あの五大魔王最強と言われるジル・グロリアに勝負を挑むなんて、流石のラミアでも。
「勝手に話を進めるなよ!」
「いいじゃないか! ボクが勝ったら付き合ってもらうよ!」
「あのなーーー」
魔王がそう言いかけた時アリエスがそれを遮るように。
「いいじゃないその話! 受けてやりなさいよ」
「お前もか!」
「なに、女の子に負けるのが怖いの? 情けない魔王ね」
アリエスさんやそれは言い過ぎです、本当に怖いもの知らずなんだから、俺なんかもうオシッコちびりそう。
「ちっ、そこまで言うなら勝負してやるその代わり手加減はしねーぞ」
「これで決まりね!」
これでラミアと魔王ジルの勝負が決まる、しかしラミアに勝算はあるのか、しかも手加減なしとまで言われている。
「ラミア、負けても文句は言うなよ! 行くぞ」
そう言って魔王ジルとラミアは演習場に向かった、俺達もその後をついて行く。
「この辺でいいか! ルーク審判をしろやばそーなら即止めろ」
「は、はい」
やばそうならって一体どんな戦いをするつもりなんだろう、そしてラミアと魔王ジルが向き合い俺の合図で戦いが始まった。
「始め!」
まずラミアが先に仕掛けた。
「風の舞!」
竜巻のような突風が起こり魔王ジルに向かっていく、それを魔王ジルはなんと殴り消した、なんて荒業なんだ。
「ラミアこんな小手先の技じゃ俺は倒せねーぞ」
そう言って次に魔王ジルがラミアに接近戦を仕掛ける、ラミアはもう一度同じ技を使ったがそれも簡単によけられ、魔王が目の前まで迫る、そして魔王のボディブローがラミアに直撃する、鈍い音を立てラミアが後方に飛ばされる、魔王は本気だ、これは勝負あったな、俺は魔王に言われたとうり勝負の終わりを告げようとした。
「そこまーーー」
「ま、まだやれるよ!」
その言葉を遮るようにラミアが立ち上がった、しかし体はボロボロで満身創痍だ。
「ラミアさんもう無理です!」
「いや! ボクはまだまだ!」
そう言って俺の静止を振り切り魔王に向かっていく、しかしまた魔王に吹っ飛ばされる、そしてまた立ち上がり向かっていく、それを何度も繰り返す。
「ラミアさん! それ以上は死んでしまいます、師匠もやめてください!」
「はぁ、はぁ、 る、ルーク止めないでボクはまだ・・・・・・」
ラミアは今にも気絶しそうだが、なんとか気力だけで立っているようだ。
「ラミア・・・・・・」
「これに勝ってボクはジルの彼女になるんだ!
ボクは弱くないからジルに守ってもらわなくてもいいように!」
そしてまた魔王ジルに向かっていく。
「師匠!」
これ以上は本当にやばい俺が止めに入ろうとした時魔王が意外な行動に出る、なんとラミアを抱きしめたのだ。
「もういいラミア、お前の気持ちは充分伝わったお前は強い、ラミアの勝ちだ」
「えっ!? ほ、本当に?」
そう言って魔王はラミアに回復魔術を掛けて傷を直してやっていた。
「ああ、お前がここまで本気なら俺もちゃんとその気持ちに答えないと悪い」
「なら、ボクはジルの彼女になれるの?」
「ああ、いいぜ」
そう魔王がいうとラミアは泣き出した、本当に今日はよく泣く。
「おい、泣くなよ」
「嬉しくてつい、ジル大好き」
「俺がもっと強くなればいい、それにもう俺の中には大切なもので溢れてるからな、恋人ぐらい守るさ」
魔王ジルはそう言って俺らを見てくる、魔王ジルが言う大切なものって・・・・・・
こうして魔王とラミアは付き合うことになり一件落着した。
本当に一時はどうなるかと思ったが良かった、しかし魔王も容赦が無かったな、それに耐えたラミアも凄いが、それだけ魔王ジルの事が大好きなんだろう、やはり愛の力って凄いな、改めて実感させられた。
そしてこの二人案外お似合いかもな、そんなことを思いながら二人を見ていた。
「ルーク何か悩み事か?」
魔王ジルは俺が考えているのを察したようにそう聞いてきた。
「はい、魔術大会に参加しようかどうか迷っていて」
「そんなことかよ! 参加すればいいじゃないか」
「でも新しい技が・・・・・・」
「別に竜の息吹でもいいんじゃね?」
魔王は竜の息吹でもいいと、しかしそんなことを言われてもな・・・・・・
「でも前の大会と同じ技ですよ?」
「いいって! そんなこと気にする必要は無い、使っちまえよ」
「そうですか・・・・・・ なら参加します」
いいのか、まあでも新しい技が出来なかったらそれでいいか、よし参加しよう、そして今年も優勝を頂くぞ、俺は魔王ジルの押しもあり、魔術大会に参加することを決めた。
「お前が参加するなら俺も参加してみようかな」
そして俺が参加を決めると魔王ジルが急にそんなことを言い出した。
「えっ!? 師匠も参加するんですか?」
「ああ、中々面白そーじゃねーか!」
なに、魔王ジルが参加するとなると、俺の優勝が危ういんではないだろうか、しかし魔王ジルは一体どんな魔術を使うのだろう、そこが気になる。
「師匠が参加するなら尚更新しい技を考えないといけませんね!」
「お前もやる気みてーだな! だが優勝は俺がもらうぞ」
「俺だって負けませんよ! すごい技を完成させて師匠をギャフンと言わせて見せます!」
とわ言ったもののどんな魔術を使えばいいのだろう、威力重視で行くか、見た目重視で行くか、そんなことを考えながら魔王ジルとの特訓を続けた。
そして特訓を終え部屋に戻るとアリエスがいた、最近はいつも特訓が終わると部屋にアリエスが待っていてくれる、特訓で汗をかいた後にまた更に汗をかく事をする、うん非常に体に良さそうだ。
「お疲れ様!」
「ありがとう! シャワー浴びてくるから待ってて」
「別にいいわよ、どうせまた汗かくんだから」
アリエスは少し顔を赤らめそう言う、これからすることを考えているのだろう、もうアリエスのエッチ。
俺はそのままアリエスの隣に座る、そしていつもどうりイチャつき始める、そしてもう少しで始まるという時に部屋をノックする音がした。
もう誰なんだよ一体、もう少しでいい所なのに、本当にいつも邪魔が入る、まあ今回はノックがあって良心的だが。
「誰ですか?」
「ボクだけどはいっていいかい?」
この声はラミアか、しかし一体何のようだ、ラミアが俺の元を訪ねてくるなんて珍しい。
「いいですよ!」
俺がそう言うと扉が開かれ綺麗な羽をパタつかせラミアが入ってきた。
「やあ! アリエスもいたんだ! ちょうど良かった」
なんだアリエスもいた方が良かったのか、一体何のようなんだろう。
「どうしたんですか?」
「いや、二人にちょっと相談があってね」
「相談ですか、なにがあったんですか?」
「ジルの事で少し相談に乗ってもらいたくてね」
ラミアは少し深刻そうな顔でそう話を切り出す、しかし魔王ジルの事で相談があるとは。
「師匠がどうかしたんですか?」
「ボクがいくら好きって伝えてもジルが振り向いてくれないんだよ」
ラミアはそう言って肩を落としていた、しかし相談とは恋愛の事か、俺は一応前世でも彼女がいたことがあるし、今はアリエスと付き合っているが、そんなに経験が多いほうじゃない、なんてアドバイスしたらいいのだろう、俺が返答に困っているとラミアが。
「ボクに魅力がないのかな・・・・・・ もう諦めた方がいいかも」
そう言って遂に泣き出してしまった、どうしようまさか泣くとは思っても無い、そして俺がオロオロしているとアリエスがラミア横に行きその涙を拭ってやっていた。
「ラミア、大丈夫よそう泣かないで」
「アリエス、ありがとう」
アリエスは優しくラミアの頭を撫で慰めている、アリエスがいてくれて本当に良かった、俺一人じゃどうしようもない、しかし、魔王ジルも困ったものだ、女の子を泣かすなんて。
「ラミアさん、師匠の気持ちは聞いたんですか?」
「聞いたけどいつもはぐらかされるんだよ」
ん、はぐらかされるとは、これは少し何かあるような、普通ならスパッと断るし振るはずだ、そしていつもラミアが魔王ジルに引っ付いているが、魔王ジルはそれほど嫌な顔をしていない。
「そうですか・・・・・・」
「ラミアは魔王ジルの事がそんなに好きなの?」
そうアリエスが聞いた。
「ボクはジルの事が大好きなんだ、初めて会った時からずっと、でもジルはボクのことなんて」
ラミアはそう言ってまた泣き出しそうになっていた、これはいかんぞ今はスーパーネガティブ思考になっている、何とかしてあげないと。
「ラミアさん、師匠もまよっているんじゃないですか? ラミアさんと師匠を見ているとそんなに悪い雰囲気じゃないですし」
「そうなの? てっきりボクはジルに興味を持たれてないのかと思ってたよ」
「そんなことはないですよ! ラミアさんといる師匠は嫌な顔をしてませんしきっと大丈夫ですよ」
俺はそう言ってラミアを慰めた、しかし魔王ジルも困ったものだ、こんなにも好かれているのに、もういっそのこと付き合えばいいのに、しかしラミアも辛いだろうな、こんなにもアピールしているのに大好きな人に振り向いてもらえず、ん、待てよ振り向いてもらえない・・・・・・ あっ。
その時俺は頭の中にフィーナの姿が浮かんだ、フィーナもこんな気持ちだったんだろうか、いやそれ以上か目の前で好きな人に恋人がいる、そう考えると俺はいたたまれない気持ちになった、でも仕方ない俺はアリエスが好きだ、うーん、恋愛とは大変だな。
「ボクはこれからどうすればいいんだろ?」
「とりあえず今のままで様子を見たらどうですか?」
「いや今のままじゃダメよ!」
アリエスはそう強く言った、一体どうするつもりなんだろう。
「アリエス何かいい案があるのか?」
「ここはもう、魔王ジルを呼び出して直接今から聞くのよ!」
「え!?」
なんと今からだと、それはちょっと急すぎるのでは、まあでもアリエスらしいか。
「そうよ! 今から呼んでくるからちょっと待ってて!」
そう言ってアリエスは部屋を飛びたしていった、俺とラミアは呆気に取られ部屋に残された。
「ルークどうしよう! ジルが来ちゃうよ」
ラミアは慌てている、そんなラミアを落ち着かせるように俺は。
「落ち着いてください! もうこうなった以上なるようにしかなりません! 俺も助太刀しますから安心してください」
「でも・・・・・・」
「ラミアさんも覚悟を決めて! 今回で師匠の気持ちをハッキリさせますよ!」
「う、うんわかったよ」
ラミアは渋々納得したようで、そう頷いく、そしてしばらくしてからアリエスが魔王ジルを引き連れて戻ってきた。
「たっく、一体なんだよ呼び出して」
「いいから、早く来なさい」
アリエスさん一応その人五大魔王です、言葉遣いに気をつけてくださいよ、そんなことお構い無しにアリエスは魔王ジルを部屋に引き入れた。
「ルークにラミアじゃねーか! 一体なんだ?」
「ほら、ラミア頑張って」
アリエスはラミアを魔王ジルの前に突き出だす、ラミアは少したじろいでいたが意を決したようで。
「ボクはジルの事が大好きなんだ、ジルはボクのことをどう思ってるの?」
ラミアはそうストレートに魔王ジルに聞く、魔王ジルは少し気だるそうに。
「知ってるいつもの事だろ、そんなことかよ俺もお前のことは嫌いじゃねーよ」
嫌いじゃない、そうじゃないだろ好きかどうかだ、ここは俺が助太刀してやろう。
「師匠、嫌いじゃないということは好きということですね?」
「そんなんでもねーよ! たっくめんどくせーなそんなこと言うために俺を呼びたしたのかよ」
魔王ジルは少し不機嫌になっている、少し怖くなってきた。
「やっぱりボクじゃダメなんだ、今までごめんよジル」
そう言ってラミアは泣き出した。
「ちょっ! 泣くなよ!」
「あーあ! 女の子を泣かせるなんて最低ね」
「おい! 俺のせいかよ! ルーク!」
「師匠のせいです」
「あーもう! わかったからラミア泣くな!」
そう言って魔王ジルはラミアの涙を拭ってやっている、そして頭を優しく撫でてこう続けた。
「今から話すことをよく聞け、だから泣きやめよ?」
魔王ジルは神妙な面持ちでラミアに話を始める、ラミアも魔王ジルに撫でられ少し落ち着いたようで泣き止んでいる、そして魔王ジルは自分のことを語り始めた。
「いいか俺はお前を愛する資格がない」
「えっ!? なんで?」
「俺は昔大切な人を失ったそれも俺のせいで、だから俺はそんな事がないように適当に生きてる、もう二度とあんな想いはゴメンだからだ」
そんな事があったのか・・・・・・
大切な人、俺にとってはアリエスだ、もしアリエスが死んだら俺はもう立ち直れないだろう、だからもう魔王ジルは周りにそんな人を作らないようにしているのか。
「それは俺が弱かったせいだからだ、そして俺は今も弱い、だからお前を守りきれる自信がないしその資格もない」
「ジル・・・・・・」
魔王ジルはそう言って凄く悲しそうな顔をしている、死んだ大切な人のことを思い出しているのだろう、俺はなんて言葉を掛けていいか分からない、そして四人の間にしばらくの沈黙が流れる、その沈黙を魔王ジルが破った。
「まあでも結局また周りに大切と想えるもんが増えてるけどな、でもやっぱりどこか割り切れねーわ、悪いな」
そう言って魔王ジルは部屋から立ち去ろうとしていたその時ラミアが。
「待ってジル! ならボクと勝負してよ」
「えっ!?」
ラミアの発言に一同驚いて目を見開いた、なんと魔王ジルに勝負を挑むとは。
「なんでお前と戦わないといけねーんだよ?」
「ボクがジルより強かったら守る必要もないでしょ! だからもしボクが勝ったら付き合ってよ」
ラミアはそう真剣な表情で魔王ジルに訴えかけている、しかしそれは無理な話じゃ、あの五大魔王最強と言われるジル・グロリアに勝負を挑むなんて、流石のラミアでも。
「勝手に話を進めるなよ!」
「いいじゃないか! ボクが勝ったら付き合ってもらうよ!」
「あのなーーー」
魔王がそう言いかけた時アリエスがそれを遮るように。
「いいじゃないその話! 受けてやりなさいよ」
「お前もか!」
「なに、女の子に負けるのが怖いの? 情けない魔王ね」
アリエスさんやそれは言い過ぎです、本当に怖いもの知らずなんだから、俺なんかもうオシッコちびりそう。
「ちっ、そこまで言うなら勝負してやるその代わり手加減はしねーぞ」
「これで決まりね!」
これでラミアと魔王ジルの勝負が決まる、しかしラミアに勝算はあるのか、しかも手加減なしとまで言われている。
「ラミア、負けても文句は言うなよ! 行くぞ」
そう言って魔王ジルとラミアは演習場に向かった、俺達もその後をついて行く。
「この辺でいいか! ルーク審判をしろやばそーなら即止めろ」
「は、はい」
やばそうならって一体どんな戦いをするつもりなんだろう、そしてラミアと魔王ジルが向き合い俺の合図で戦いが始まった。
「始め!」
まずラミアが先に仕掛けた。
「風の舞!」
竜巻のような突風が起こり魔王ジルに向かっていく、それを魔王ジルはなんと殴り消した、なんて荒業なんだ。
「ラミアこんな小手先の技じゃ俺は倒せねーぞ」
そう言って次に魔王ジルがラミアに接近戦を仕掛ける、ラミアはもう一度同じ技を使ったがそれも簡単によけられ、魔王が目の前まで迫る、そして魔王のボディブローがラミアに直撃する、鈍い音を立てラミアが後方に飛ばされる、魔王は本気だ、これは勝負あったな、俺は魔王に言われたとうり勝負の終わりを告げようとした。
「そこまーーー」
「ま、まだやれるよ!」
その言葉を遮るようにラミアが立ち上がった、しかし体はボロボロで満身創痍だ。
「ラミアさんもう無理です!」
「いや! ボクはまだまだ!」
そう言って俺の静止を振り切り魔王に向かっていく、しかしまた魔王に吹っ飛ばされる、そしてまた立ち上がり向かっていく、それを何度も繰り返す。
「ラミアさん! それ以上は死んでしまいます、師匠もやめてください!」
「はぁ、はぁ、 る、ルーク止めないでボクはまだ・・・・・・」
ラミアは今にも気絶しそうだが、なんとか気力だけで立っているようだ。
「ラミア・・・・・・」
「これに勝ってボクはジルの彼女になるんだ!
ボクは弱くないからジルに守ってもらわなくてもいいように!」
そしてまた魔王ジルに向かっていく。
「師匠!」
これ以上は本当にやばい俺が止めに入ろうとした時魔王が意外な行動に出る、なんとラミアを抱きしめたのだ。
「もういいラミア、お前の気持ちは充分伝わったお前は強い、ラミアの勝ちだ」
「えっ!? ほ、本当に?」
そう言って魔王はラミアに回復魔術を掛けて傷を直してやっていた。
「ああ、お前がここまで本気なら俺もちゃんとその気持ちに答えないと悪い」
「なら、ボクはジルの彼女になれるの?」
「ああ、いいぜ」
そう魔王がいうとラミアは泣き出した、本当に今日はよく泣く。
「おい、泣くなよ」
「嬉しくてつい、ジル大好き」
「俺がもっと強くなればいい、それにもう俺の中には大切なもので溢れてるからな、恋人ぐらい守るさ」
魔王ジルはそう言って俺らを見てくる、魔王ジルが言う大切なものって・・・・・・
こうして魔王とラミアは付き合うことになり一件落着した。
本当に一時はどうなるかと思ったが良かった、しかし魔王も容赦が無かったな、それに耐えたラミアも凄いが、それだけ魔王ジルの事が大好きなんだろう、やはり愛の力って凄いな、改めて実感させられた。
そしてこの二人案外お似合いかもな、そんなことを思いながら二人を見ていた。
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扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
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勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
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「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
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