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if【ウィルEND】
【ウィルEND】1.
しおりを挟む※本作は【118】が最終話です。
こちら【ウィル×千秋】の場合の最終話は、 【110】千秋の選択 の続きとしてご覧下さい(_ _)!!
▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪
千秋と契りを交わすことに失敗したユランは、凶悪な化け物へと姿を変えた。
儀式は失敗に終わった。
現在、国中では伝染病が流行し、街は過疎状態にある。
学園は無期限閉鎖。湖は汚染され、農作物は枯れ果て、森には動物の変死骸が転がり、郊外では、飢餓に苦しむ下級民達が中間上級家庭を奇襲する事件が相次いでいた。
未だ恐慌の収束は見えない。
「·····っ!」
遠くで、爆発音が轟く。
薄暗い部屋の中、目を覚ました千秋は、素足のままベットを飛び出した。
分厚い窓に手をついて、丘の向こうに目を凝らす。
真っ暗な場所から、オレンジ色の明かりが見える。下級層の住居地域だ。
また、争い事が起こっているようだ。
それを、安全で暗い屋敷の、窓の中から眺めることしか出来ない。
何度目かもわからぬ無力感と罪悪感に、胸を押さえつける。
国中に不穏な空気が漂っている。
各地が閉鎖され、争いが起こり、沢山の者が命を落とす。全てニンゲンの、自分のせいだった。
「···目が覚めたのかい」
すぐ後ろから、囁きが聞こえた。
ハッとして振り返る。
力の入らない身体がバランスを崩す。倒れそうになると、背後の腕に支えられた。
爽やかで上品な香りに──どくり、と、心臓が音を鳴らす。
『パブロフの犬』。
訓練や経験によって後天的に獲得される反射行動を、実験で証明した話だ。
例えば、梅干しを見ると唾液が出る。
或いは肉を焼く音で腹が減るように。
何度も繰り返される耐え難く甘い懲罰の中、彼の声や香りが、脳に刷り込まれてゆく。
この香りは、快楽の材料の一つだと。
「もう、歩けるまで回復したんだ」
昨夜、意識を失うまで嬲られ、蹂辱された記憶が湧きもどる。
「ぁ·····っ」
孔から、どろりとしたものが垂れてくる。
千秋は熱い顔を俯かせた。
「あれ」
彼の手が腿に触れ、撫でるように内側へ滑る。
溜息を着く気配がした。
「···──ぁんっ·····、!」
躊躇なく押し込まれた指は、簡単にへその裏側まで到達した。
「なぁ千秋···俺、零すなって言ったよね?」
言いながら、長い指が中を無規則にかき混ぜ始める。
脚はかくかくと震え出した。
「あっ···や、ちが·····っ♡ぁ、♡ひ、──~~っ♡」
激しい水音が響く。
意志に反して、そこはたちまち彼の指を濡らし始めた。
「そうじゃないよね、千秋」
「っ──あっ·····♡」
内側の体温が上がってゆく。
窄まれていた蕾は、そっととろけた。
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2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
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