ロリな幼馴染とロリババアと俺

登良

文字の大きさ
2 / 3

買い出し前に

しおりを挟む
紫苑と芽衣がコンビニに行くために玄関を出ると、青々とした植物達が目に入る。
うちの庭の一部は田舎特有の広さを生かし、
自給自足用の畑になっている。
茄子やトマト、シソやピーマン、アシタバなどをはじめとした野菜やミカンやザクロなどといった果物を含め様々な食材を育てている。
そんな畑に目をやるとピコピコと小さい影が動いているのを見つけ、紫苑は声をかける。
「狐ばあちゃん、畑作業してたんだ。手伝わなくてごめんね」
「いいんじゃよ。これは半分ワシの趣味じゃからな」
そう答えたのが紫苑と芽衣の育て親の1人。
葛城 咲良。狐の大妖怪で通称狐ばあちゃんだ。
夏のカンカン照りの中、長袖のツナギの作業着をまとい、両耳が出る穴が空いた麦わら帽子を被り、首に手拭いを巻いた農家スタイルの金髪幼女だ。
傍から見たら、家の農業を手伝う子供だが、その実、我が家の畑の管理を一手に引き受けている農家だ。ちなみに狐ばあちゃんはうちで一番の凝り性であり、うちの庭には畑以外にも、近くの川で釣った川魚やテナガエビを保存する用の生け簀やピザ釜などがある。もちろん、狐ばあちゃんが一から作ったものだ。
「さくら!今日は何を収穫してるでありますか?」
「今日は茄子とピーマンを数個、ワシの晩酌用のトマトを一個じゃ」
必要なものを必要な分だけ。
それが狐ばあちゃんの方針だ。
だが、うちの食料の配給を一手に担っている狐ばあちゃんの方針ということは我が家の方針でもある。
「自分もトマト食べたいであります!」
「おぉ、そうか。ならメイの分も収穫しておこう。紫苑はどうじゃ?」
「じゃあ、お言葉に甘えていただこうかな?」
「ふふ、昔は2人ともトマト嫌いだったのに、成長したのう」
そうだった。狐ばあちゃんが畑を始めたキッカケは、俺とメイが小さい頃の野菜嫌いが発端で俺たち二人の為に美味しい野菜をということで畑を始めたんだった。そんな事をぼんやり思い出す。
「今では狐ばあちゃんが作ってくれた野菜は大好物だよ」
「自分も大好きであります!」
「おや?嬉しい事を言ってくれるねぇ」
「そうだ、今からコンビニ行ってくるけど、狐ばあちゃん何か欲しいものある?」
即席で思いついたささやかながらの親孝行だ。
「そうじゃなぁ、久しぶりにバニラ味のアイスが食べたいなぁ」
「オーケー買ってくるよ」
「行ってくるであります!」
「暗くなる前に帰ってくるんじゃぞ?車にも気をつけて」
「さくらぁ~自分達はもうそんな子供じゃないでありますよぉ」
「いくつになってボンはボンじゃ。親は心配なんじゃよ」
そういうと、狐ばあちゃんは笑顔で見送ってくれた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生したら4人のヤンデレ彼氏に溺愛される日々が待っていた。

aika
恋愛
主人公まゆは冴えないOL。 ある日ちょっとした事故で命を落とし転生したら・・・ 4人のイケメン俳優たちと同棲するという神展開が待っていた。 それぞれタイプの違うイケメンたちに囲まれながら、 生活することになったまゆだが、彼らはまゆを溺愛するあまり どんどんヤンデレ男になっていき・・・・ ヤンデレ、溺愛、執着、取り合い・・・♡ 何でもありのドタバタ恋愛逆ハーレムコメディです。

ホストな彼と別れようとしたお話

下菊みこと
恋愛
ヤンデレ男子に捕まるお話です。 あるいは最終的にお互いに溺れていくお話です。 御都合主義のハッピーエンドのSSです。 小説家になろう様でも投稿しています。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

処理中です...