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二人目の幼馴染
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「涼しいであります!」
芽衣はコンビニに入るや否や、開口一番大声をあげた。
一瞬、紫苑は周りの目が気になったが、今日は七月のド平日。それもこんな山奥の漁村のコンビニに客なぞいるはずもなく、ほぼ貸し切り状態だ。
しかし、村の中ではいざ知らず、よそでこうも騒がられると一緒にいるこっちも恥ずかしくなる。ここは今後の為に兄として一度叱った方がいいのかもしれない。そう兄として。
「わぁ!新しいお菓子があるであります!」
そんな紫苑の葛藤をよそに、芽衣は買い物カゴにポイポイとお菓子を入れていく。
「お前、そんなに買って小遣いあんのかよ?」
「うっ、確かにあんまりお金ないであります……紫苑奢って欲しいであります!」
「俺もそんなに金ねぇよ!蜘蛛ばぁちゃんからお小遣い貰ってくればよかったなぁ」
芽衣とそんな話をしていると、
「んっとに、学校の外でも騒がしいわね。あんたらは」
ふいに声をかけられ、振り返るとコンビニの制服を着た黒髪ショートの少女が立っていた。
「おぉ!あさきか!」
扇谷 朝日。おおよそカラス天狗の妖怪であり、俺のもう一人の幼馴染。
几帳面に首の辺りで切り揃えられた黒い髪。
そして、芽衣やばあちゃん達とは違い紫苑と変わらない背丈。そしてスラっとした白く細長い肢体。外だからなのか、カラス天狗特有の黒い羽などは隠しているようで、どこにでもいる今どきの、JKといった外見だ。
「しっかし、朝日ってここでバイトしてたんだ」
「なによ?わるい?」
「わるいなんて一言も言ってないだろ」
「どうだか。アンタ昔から顔によく出るから」
コイツは俺と話す時はいつも喧嘩腰だ。
そのせいで、同じ学校に通っていてもほとんど話す事がない。
昔は芽衣と三人で仲良く遊んでいたのだが。
(昔かぁ。ん?昔といえば逆に芽衣とは今ほど仲良くなかったような)
紫苑が一人昔の事を思い出そうとうーんと唸っていると、
「ぷぷー、夏休みだっていうのに一人でバイト三昧でありますかぁ、あさひさんも存外寂しいんでありますねぇ?」
「うっさいわね!この幼女体型!」
「んだとクソガラスがぁ!!」
「誰がクソガラスよぉ!このロリ駄犬!」
なんか喧嘩してた。
うん、途中からしか聞いていなかったが十中八九、先に煽った芽衣が悪い。だが、朝日も簡単に挑発に乗ってくれるなよな。
そんな事を心の中で愚痴りつつ、紫苑は喧嘩の仲裁に入る。
「もういいから買うもんだけ買って帰るぞ。芽衣」
「引っ込んでなさい!ヒモロリコン!」
「な!それはないだろう!こっちは場を納めようとしてるんだぞ!バカカラスが!」
紫苑も例に漏れず短気であった。
「そーであります!紫苑!もっと言ってやるであります!やーい!ゴミ漁り~」
「お前も焚き付けるなぁ!バカ犬!」
結局、俺ら三人の口喧嘩は防犯カメラで騒ぎを聞きつけた店長にこっぴどく叱られ、幕を閉じた。
「取り敢えず、買うもん買えてよかったな」
説教された後、俺と芽衣はなんとかお目当てのアイスとお菓子を何個か買って店を出た。
「出禁にならなくてよかったであります」
本当にそうだ。この村唯一のコンビニに出禁になるのは即ち死を意味する。
慈悲深い店長に感謝しなければ。
「休み明け、学校であったら気まずいなぁ」
「どうせクラスも違うし大丈夫でありますよぉ」
そうなのだ。小中高と芽衣とは毎回同じクラスなのだが何故か、朝日とは一度も同じクラスになったことがない。
「朝日とも昔みたいに仲良くできたらいいのになぁ」
芽衣はコンビニに入るや否や、開口一番大声をあげた。
一瞬、紫苑は周りの目が気になったが、今日は七月のド平日。それもこんな山奥の漁村のコンビニに客なぞいるはずもなく、ほぼ貸し切り状態だ。
しかし、村の中ではいざ知らず、よそでこうも騒がられると一緒にいるこっちも恥ずかしくなる。ここは今後の為に兄として一度叱った方がいいのかもしれない。そう兄として。
「わぁ!新しいお菓子があるであります!」
そんな紫苑の葛藤をよそに、芽衣は買い物カゴにポイポイとお菓子を入れていく。
「お前、そんなに買って小遣いあんのかよ?」
「うっ、確かにあんまりお金ないであります……紫苑奢って欲しいであります!」
「俺もそんなに金ねぇよ!蜘蛛ばぁちゃんからお小遣い貰ってくればよかったなぁ」
芽衣とそんな話をしていると、
「んっとに、学校の外でも騒がしいわね。あんたらは」
ふいに声をかけられ、振り返るとコンビニの制服を着た黒髪ショートの少女が立っていた。
「おぉ!あさきか!」
扇谷 朝日。おおよそカラス天狗の妖怪であり、俺のもう一人の幼馴染。
几帳面に首の辺りで切り揃えられた黒い髪。
そして、芽衣やばあちゃん達とは違い紫苑と変わらない背丈。そしてスラっとした白く細長い肢体。外だからなのか、カラス天狗特有の黒い羽などは隠しているようで、どこにでもいる今どきの、JKといった外見だ。
「しっかし、朝日ってここでバイトしてたんだ」
「なによ?わるい?」
「わるいなんて一言も言ってないだろ」
「どうだか。アンタ昔から顔によく出るから」
コイツは俺と話す時はいつも喧嘩腰だ。
そのせいで、同じ学校に通っていてもほとんど話す事がない。
昔は芽衣と三人で仲良く遊んでいたのだが。
(昔かぁ。ん?昔といえば逆に芽衣とは今ほど仲良くなかったような)
紫苑が一人昔の事を思い出そうとうーんと唸っていると、
「ぷぷー、夏休みだっていうのに一人でバイト三昧でありますかぁ、あさひさんも存外寂しいんでありますねぇ?」
「うっさいわね!この幼女体型!」
「んだとクソガラスがぁ!!」
「誰がクソガラスよぉ!このロリ駄犬!」
なんか喧嘩してた。
うん、途中からしか聞いていなかったが十中八九、先に煽った芽衣が悪い。だが、朝日も簡単に挑発に乗ってくれるなよな。
そんな事を心の中で愚痴りつつ、紫苑は喧嘩の仲裁に入る。
「もういいから買うもんだけ買って帰るぞ。芽衣」
「引っ込んでなさい!ヒモロリコン!」
「な!それはないだろう!こっちは場を納めようとしてるんだぞ!バカカラスが!」
紫苑も例に漏れず短気であった。
「そーであります!紫苑!もっと言ってやるであります!やーい!ゴミ漁り~」
「お前も焚き付けるなぁ!バカ犬!」
結局、俺ら三人の口喧嘩は防犯カメラで騒ぎを聞きつけた店長にこっぴどく叱られ、幕を閉じた。
「取り敢えず、買うもん買えてよかったな」
説教された後、俺と芽衣はなんとかお目当てのアイスとお菓子を何個か買って店を出た。
「出禁にならなくてよかったであります」
本当にそうだ。この村唯一のコンビニに出禁になるのは即ち死を意味する。
慈悲深い店長に感謝しなければ。
「休み明け、学校であったら気まずいなぁ」
「どうせクラスも違うし大丈夫でありますよぉ」
そうなのだ。小中高と芽衣とは毎回同じクラスなのだが何故か、朝日とは一度も同じクラスになったことがない。
「朝日とも昔みたいに仲良くできたらいいのになぁ」
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