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第1章 月葬のダークベル
5・キスの一つや二つしたいに決まってるじゃない
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メイヴェン古書店の奥にひっそりと備え付けられた、一人掛けのテーブル。主にルシェラが店番と称して読書をする為の場所で、テーブルの上には幾つかの本が重ねられたままになっている。
流行の店ではないがそれなりに固定客もおり、セイルをはじめ神殿関係者たちも度々店を訪れている。古書という性質上、歴史関連の本を求めて来る神官たちが多いのだ。
そんなメイヴェン古書店でも、あまり目にすることのなかった悪魔関連の本を開くと、誰もいない本棚の奥がきしりと震えるように音を立てたような気がした。
セイルが薦めてくれた本は初級者用と言うだけあって、難しい用語などもなく絵本を捲るように読み進めていくことが出来た。最初の数ページはシャドウの大まかな説明が、後はひとつのシャドウについて挿絵と説明で二ページを贅沢に使っている。
トカゲや鳥、蛇などの挿絵が描かれたページを順に捲っていくと、見覚えのある犬の絵が現れた。
「……この犬」
剥き出しの肋骨と六つ目の姿で描かれた犬は「死を呼ぶ黒犬」と呼ばれ、悪魔ヴィノクの使い魔として多くの命を奪ったと記されている。
昨夜ルシェラを襲ったのは、この「死を呼ぶ黒犬」に間違いないだろう。思い出すだけもぞっとするあの姿は、呼び名の通り見た者に死を連想させるには十分だ。
それでも昨夜のあれは本体ではなく、残留思念が形を成したものに過ぎないということをルシェラは知っている。
「本体はさすがに、もういないわよね」
神々との戦いの末にダークベルへ封じられた悪魔は、レヴィリウスが全て狩り尽くしたと言った。ならばこの「死を呼ぶ黒犬」を使役していた悪魔ヴィノクも、もうこの世にはいないのだろう。それだけが唯一の救いだ。
そう自分を落ち着かせて次のページを捲ったところで、来客を告げる店のベルが鳴った。
「ルシェラー! いるー?」
いつの間にか、店内の空気は重く澱んでいたようだ。唐突に響いた元気な声に、店内を覆う暗い空気が扉を抜けて外へ弾かれていく。入れ替わった新鮮な空気を吸い込んで顔を上げると、太陽のように明るい笑顔が特徴的な友人がルシェラを見つけて手を振った。
「エミリア?」
「またそんな隅っこで本読んでるの?」
「本は読んでるけど、これでも店番してるの。いらっしゃいませ。何かご入り用ですか?」
冗談っぽく店主の顔を向けると、エミリアが苦虫を噛み潰したように眉間に深い皺を寄せた。
「本読むと眠くなっちゃうわ。そうじゃなくて、今日はルシェラをご飯に誘いに来たの。中央区に新しいお店が出来たんだけど、今夜一緒にどう?」
「えっ? 今夜はちょっと……」
「何か他に用事あったりする? もしかしてデート!?」
「ご期待に添えず申し訳ないけど、デートじゃないわ。ちょっとセイルと約束があって……」
せっかく誘いに来てくれた友人に対して、断りを入れるのは申し訳ない。心苦しい思いでエミリアを見ると、何故か驚いたように口をあんぐりと開けてルシェラを凝視していた。
「セイルと?」
「そう。借りたい本があってね、持ってきてくれるついでに食事を……」
「それって、もうデートじゃない!!」
「え?」
「しかも相手はあのセイル! おまけに幼馴染み! リトベル女性のハートを掴んで離さない人気者! 羨ましいわぁ」
面食らうルシェラなどお構いなしに、エミリアが一人で興奮している。
確かにセイルは女性に良くもてる。同じ神官の女性をはじめ、神殿にはあまり縁がなさそうな都会的な女性にまで、それはもう幅広い層からの支持を得ているのだ。
堅物で厳格なイメージのある神官職は、どうしても規律を重んじる頑固な高齢の男性を想像してしまう。そこに物腰の柔らかい、しかも金髪にエメラルドグリーンの目をした王子様的風貌のセイルが混じることで、その異色さが更に際立って目立つのだ。
けれどセイルを見る度に整った顔立ちだと感心することはあっても、ルシェラは今まで彼に対して恋心を抱いたことは一度もなかった。
「盛り上がってるところ悪いけど、本当にそんなんじゃないから」
「前々からそう言ってるけど、本当はどうなのよ? セイルに対して異性の魅力は感じてないの?」
「格好いいなとは思うけど……兄妹や友達みたいな感じが近いかも。多分セイルも同じなんじゃないかしら」
「そうとも限らないわよ。例えば今日、セイルに告白されちゃったらどうする?! 突然キスされちゃったらどうするー!? いやーん!!」
完全に当事者であるルシェラは置いてけぼりだ。一人で叫んで興奮するエミリアを見るのは面白くもあったが、彼女の妄想だけはいただけない。幼馴染みの潔白は証明してやらねばと、ルシェラの胸には変な使命感が燃えていた。
「ちょっと、エミリア。私は告白もされないしキスもされないから、少し落ち着いて。大体セイルがそんなことするわけないじゃない」
清廉潔白を地で行くようなセイルが、同意もなしに自分の欲をぶつけるはずがない。そう暗に告げたルシェラに、エミリアが「分かってないな」と肩を竦めて否定するように軽く舌を鳴らした。
「何言ってるのよ。セイルだって男よ? 神様じゃないんだから、キスの一つや二つしたいに決まってるじゃない。好きな人に触れたいと思うのは当然のことよ」
「それは……好きな人には、そうかもしれないけど」
「その相手がもしかしたらルシェラかもしれないってだけの話よ。セイルの気持ちはセイルにしか分からないんだし、もしルシェラのことをずっと好きで長年の思いが爆発したらきっと凄いんだろうなぁって……いやーん!!」
再燃したエミリアの暴走は止まる術を知らず、ここから暫くの間ルシェラは彼女の甘い妄想を延々と聞かされる羽目になったのだった。
***
日の傾きかけたリナス広場は人影もまばらで、ベンチにはルシェラの他に二、三人の若者が座っているだけだった。日中の喧噪も消え、噴水を流れる水の音が薄闇を静かに揺らしている。
黄昏時に近い空。オレンジとピンクの混ざった綺麗な色の雲に、カラスの群れが無遠慮な黒を落としていく。木霊する鳴き声がやけに耳に残って、こんな時にカラスの姿をしたシャドウがいたことを思い出してしまった。
「ルシェラ!」
思った以上に怯えていたのか、背後からかけられたセイルの声にルシェラの体が大きく震えた。
「遅くなってごめん。ちょっと神官長に呼ばれてて……」
「もう大丈夫なの?」
「うん。あと……はい、これ。約束の本」
受け取った紙袋には一冊の本と、ハーブティーの包みが一緒に入れられている。ルシェラの好きなメリダルのハーブティーだ。
こういうさりげない気配りも、彼の魅力のひとつなのだろう。打算などではなく素でやってしまうから、彼にその気がなくても女性の方が落ちてしまう構図をルシェラは何回か目撃したことがある。
ルシェラにとってセイルはそういう人間なのだと分かっているから、今回のハーブティーにも他意がないことは十分に理解している。
「メリダルのお茶もいいの?」
「本の内容がちょっと暗いからね。好きなお茶でも飲みながら読むといいよ」
「ありがとう!」
「どういたしまして。さぁ、行こうか。ルシェラはどこか行きたいお店とかある?」
それだったらと、最近新しく出来た店はどうかと提案してみる。昼間エミリアが誘いに来てくれた店で、実は行けるのならば偵察してきて欲しいと頼まれていたのだ。そのことを正直に打ち明けると、案の定セイルが申し訳なさそうに眉を下げた。
「エミリアに悪いことしちゃったかな」
「今日は私が誘ったんだから、セイルは気にしないで。エミリアとは今度ちゃんと埋め合わせするから大丈夫」
「そっか。なら今日は彼女のためにもしっかりリサーチしないとね。行こう」
そうして並んで歩いて行く二人の姿は、どこから見ても親密な関係を匂わせる空気を纏っている。本人にその気はなくても、第三者の目には仲睦まじい姿に映ってしまうのだ。そしてその嫉妬と羨望は、人知れずリトベルの闇で新たな影を生み出そうとしていた。
流行の店ではないがそれなりに固定客もおり、セイルをはじめ神殿関係者たちも度々店を訪れている。古書という性質上、歴史関連の本を求めて来る神官たちが多いのだ。
そんなメイヴェン古書店でも、あまり目にすることのなかった悪魔関連の本を開くと、誰もいない本棚の奥がきしりと震えるように音を立てたような気がした。
セイルが薦めてくれた本は初級者用と言うだけあって、難しい用語などもなく絵本を捲るように読み進めていくことが出来た。最初の数ページはシャドウの大まかな説明が、後はひとつのシャドウについて挿絵と説明で二ページを贅沢に使っている。
トカゲや鳥、蛇などの挿絵が描かれたページを順に捲っていくと、見覚えのある犬の絵が現れた。
「……この犬」
剥き出しの肋骨と六つ目の姿で描かれた犬は「死を呼ぶ黒犬」と呼ばれ、悪魔ヴィノクの使い魔として多くの命を奪ったと記されている。
昨夜ルシェラを襲ったのは、この「死を呼ぶ黒犬」に間違いないだろう。思い出すだけもぞっとするあの姿は、呼び名の通り見た者に死を連想させるには十分だ。
それでも昨夜のあれは本体ではなく、残留思念が形を成したものに過ぎないということをルシェラは知っている。
「本体はさすがに、もういないわよね」
神々との戦いの末にダークベルへ封じられた悪魔は、レヴィリウスが全て狩り尽くしたと言った。ならばこの「死を呼ぶ黒犬」を使役していた悪魔ヴィノクも、もうこの世にはいないのだろう。それだけが唯一の救いだ。
そう自分を落ち着かせて次のページを捲ったところで、来客を告げる店のベルが鳴った。
「ルシェラー! いるー?」
いつの間にか、店内の空気は重く澱んでいたようだ。唐突に響いた元気な声に、店内を覆う暗い空気が扉を抜けて外へ弾かれていく。入れ替わった新鮮な空気を吸い込んで顔を上げると、太陽のように明るい笑顔が特徴的な友人がルシェラを見つけて手を振った。
「エミリア?」
「またそんな隅っこで本読んでるの?」
「本は読んでるけど、これでも店番してるの。いらっしゃいませ。何かご入り用ですか?」
冗談っぽく店主の顔を向けると、エミリアが苦虫を噛み潰したように眉間に深い皺を寄せた。
「本読むと眠くなっちゃうわ。そうじゃなくて、今日はルシェラをご飯に誘いに来たの。中央区に新しいお店が出来たんだけど、今夜一緒にどう?」
「えっ? 今夜はちょっと……」
「何か他に用事あったりする? もしかしてデート!?」
「ご期待に添えず申し訳ないけど、デートじゃないわ。ちょっとセイルと約束があって……」
せっかく誘いに来てくれた友人に対して、断りを入れるのは申し訳ない。心苦しい思いでエミリアを見ると、何故か驚いたように口をあんぐりと開けてルシェラを凝視していた。
「セイルと?」
「そう。借りたい本があってね、持ってきてくれるついでに食事を……」
「それって、もうデートじゃない!!」
「え?」
「しかも相手はあのセイル! おまけに幼馴染み! リトベル女性のハートを掴んで離さない人気者! 羨ましいわぁ」
面食らうルシェラなどお構いなしに、エミリアが一人で興奮している。
確かにセイルは女性に良くもてる。同じ神官の女性をはじめ、神殿にはあまり縁がなさそうな都会的な女性にまで、それはもう幅広い層からの支持を得ているのだ。
堅物で厳格なイメージのある神官職は、どうしても規律を重んじる頑固な高齢の男性を想像してしまう。そこに物腰の柔らかい、しかも金髪にエメラルドグリーンの目をした王子様的風貌のセイルが混じることで、その異色さが更に際立って目立つのだ。
けれどセイルを見る度に整った顔立ちだと感心することはあっても、ルシェラは今まで彼に対して恋心を抱いたことは一度もなかった。
「盛り上がってるところ悪いけど、本当にそんなんじゃないから」
「前々からそう言ってるけど、本当はどうなのよ? セイルに対して異性の魅力は感じてないの?」
「格好いいなとは思うけど……兄妹や友達みたいな感じが近いかも。多分セイルも同じなんじゃないかしら」
「そうとも限らないわよ。例えば今日、セイルに告白されちゃったらどうする?! 突然キスされちゃったらどうするー!? いやーん!!」
完全に当事者であるルシェラは置いてけぼりだ。一人で叫んで興奮するエミリアを見るのは面白くもあったが、彼女の妄想だけはいただけない。幼馴染みの潔白は証明してやらねばと、ルシェラの胸には変な使命感が燃えていた。
「ちょっと、エミリア。私は告白もされないしキスもされないから、少し落ち着いて。大体セイルがそんなことするわけないじゃない」
清廉潔白を地で行くようなセイルが、同意もなしに自分の欲をぶつけるはずがない。そう暗に告げたルシェラに、エミリアが「分かってないな」と肩を竦めて否定するように軽く舌を鳴らした。
「何言ってるのよ。セイルだって男よ? 神様じゃないんだから、キスの一つや二つしたいに決まってるじゃない。好きな人に触れたいと思うのは当然のことよ」
「それは……好きな人には、そうかもしれないけど」
「その相手がもしかしたらルシェラかもしれないってだけの話よ。セイルの気持ちはセイルにしか分からないんだし、もしルシェラのことをずっと好きで長年の思いが爆発したらきっと凄いんだろうなぁって……いやーん!!」
再燃したエミリアの暴走は止まる術を知らず、ここから暫くの間ルシェラは彼女の甘い妄想を延々と聞かされる羽目になったのだった。
***
日の傾きかけたリナス広場は人影もまばらで、ベンチにはルシェラの他に二、三人の若者が座っているだけだった。日中の喧噪も消え、噴水を流れる水の音が薄闇を静かに揺らしている。
黄昏時に近い空。オレンジとピンクの混ざった綺麗な色の雲に、カラスの群れが無遠慮な黒を落としていく。木霊する鳴き声がやけに耳に残って、こんな時にカラスの姿をしたシャドウがいたことを思い出してしまった。
「ルシェラ!」
思った以上に怯えていたのか、背後からかけられたセイルの声にルシェラの体が大きく震えた。
「遅くなってごめん。ちょっと神官長に呼ばれてて……」
「もう大丈夫なの?」
「うん。あと……はい、これ。約束の本」
受け取った紙袋には一冊の本と、ハーブティーの包みが一緒に入れられている。ルシェラの好きなメリダルのハーブティーだ。
こういうさりげない気配りも、彼の魅力のひとつなのだろう。打算などではなく素でやってしまうから、彼にその気がなくても女性の方が落ちてしまう構図をルシェラは何回か目撃したことがある。
ルシェラにとってセイルはそういう人間なのだと分かっているから、今回のハーブティーにも他意がないことは十分に理解している。
「メリダルのお茶もいいの?」
「本の内容がちょっと暗いからね。好きなお茶でも飲みながら読むといいよ」
「ありがとう!」
「どういたしまして。さぁ、行こうか。ルシェラはどこか行きたいお店とかある?」
それだったらと、最近新しく出来た店はどうかと提案してみる。昼間エミリアが誘いに来てくれた店で、実は行けるのならば偵察してきて欲しいと頼まれていたのだ。そのことを正直に打ち明けると、案の定セイルが申し訳なさそうに眉を下げた。
「エミリアに悪いことしちゃったかな」
「今日は私が誘ったんだから、セイルは気にしないで。エミリアとは今度ちゃんと埋め合わせするから大丈夫」
「そっか。なら今日は彼女のためにもしっかりリサーチしないとね。行こう」
そうして並んで歩いて行く二人の姿は、どこから見ても親密な関係を匂わせる空気を纏っている。本人にその気はなくても、第三者の目には仲睦まじい姿に映ってしまうのだ。そしてその嫉妬と羨望は、人知れずリトベルの闇で新たな影を生み出そうとしていた。
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