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ココロハコブ【7】
しおりを挟む我が物顔で部屋に上がり込む俺の背後から、彼女が問い掛けてくる。
「途中で電話切れちゃったから、どうしたのかと思ったよ。何かあったの?」
俺は、ポリポリと頭を掻いて
「あぁ、急ぎの用事を思い出したんだよ」
なんて、すっとぼけてみせる。
振り向くと、彼女が不思議そうに目をパチクリさせていて。
そのちょっとした仕草に結構やられる。
「急ぎの用事……?」
一呼吸置いてから、首を傾げる彼女の目を真っ直ぐに見据えて言う。
「そっ、何か急に会いたくなったから」
………というか、ずっと会いたかった。
思い切って照れながら言った言葉に、彼女は頬を染めて、ふにゃりと表情を崩した。
そうそう、その顔。
表情をくるくると変えるかわいい彼女に会いたくて、俺はここまで駆け付けた。
でもーーー…
「………でも、それだけじゃない」
「えっ?」
俺がここに来たのは、ただ会いたかったからってだけじゃない。
「きゃっ……な、何?」
油断しきっている彼女の体を強引に引き寄せ、赤面ついでに赤くなった耳に唇を寄せた。
俺がここに来た理由、それは……
「好きだよ」
この想いを君に伝えたくなったから。
*おしまい*
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