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ドラゴンの女王編

第六十五話 風呂モンバトル。ジンVS天使

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 まず初めに石鹸で体を泡々にする。
 そして一気にシャワーで落とす!

 シャアアアア――。

 シャワーから流れる水が、体に付いた泡や汚れをどんどん落としていく。

「生き返るぜ~」

 誰得かは知らないが、俺は今、胸板を強調しながらセクシーポーズでシャワーを浴びていた。もちろん湯気で体は隠れていたりしないので、いたる所が丸見えだ。カメラで撮影したい方はご自由にどうぞ。

「ジャンプーなんて久しぶりだぜ」

 さすがは王城、ミイナの家には石鹸しかなかったのに、ここの風呂場にはジャンプーとリンスが置いてあった。
 2つそれぞれ使うのも面倒なので、ジャンプーとリンスを合体させて、髪を豪快に洗う!

 わしやわしゃわしゃ――。

「痛っ!」

 ジャンプーリンスが目に入った。なんだこれ超絶染みる。痛、ガチで痛い!

「痛い、前が見えない、ノズルはどこだ……」

「ここだよ、今動かすね」

「おお、テンキュー」

 個室のはずなのに、親切な誰かがノズルを動かしてくれた。
 ここは普通ツッコミを入れるところだが、今はジャンプーリンスを目から落とすのが先だ。
 
 シャアアアア――。

「ふぅ、痛みが消えていくぜ~」

「よかったぁ」

 カシャ。

 聞き覚えのある音がした。それと謎の機械音も。
 ジャンプーリンスが落ちて、目が見えるようになった俺と声の主の目が合う。

「……おいこら、何してるんだ天使」

「心で予告していたので、ジンくんの裸を撮影しに来たよ❤️」

 カシャカシャカシャカシャ!

 推しのアイドルを撮影するように、顔や胸板や尻やチ○コを重点的に撮影する天使。

「いいよ、ジンくん、すごくいい❤️」

 しかもめっちゃ笑顔。ヨダレも垂れている。
 
「確かに、『撮影はご自由にどうぞ』と心で言った」

「うん❤️」

 カシャカシャ!
 
「だが天使、その相手はお前じゃねぇ!」

「うんうん❤️」

 カシャカシャカシャカシャカシャ――!

「ああもうカシャカシャうるせぇ! これでもくらえ!」

 シャワーを全開にして、天使に水をぶっかける。

「いゃゃゃあん❤️」

 天使は避けずにシャワーを浴びた。それもカメラごと。
 天使の服が水で濡れて透ける。
 ザマァ!

「あ~あ、せっかく朝お風呂入ったばかりなのに~」
 
 服を着たままシャワーを浴びたのに、天使はぜんぜん落ち込んではいなかった、むしろ嬉しそうだ。
 なんで?

「これじゃあ勝負下着を見られちゃうよー。
 きゃあ恥ずかしーなー」

 わざとらしく棒読みでそう言って、チラッ、チラッと目と首を動かしては自身の体と俺を交互に見る天使。
 真正面にいるので嫌でも目に入るが、濡れて透けた服からふくよかな胸やその頂、さらにはワレメも見え――。

「勝負下着穿いてないじゃねぇかよおおおお!!」

「えへへ、ジンくん騙された~❤️」

 そう言って、裸の俺に抱きついてきた。
 布一枚隔てて、プリンのような胸や下半身の【ピー】が、俺の胸筋とチ○コにそれぞれぶつかる。
 
 ブチッ。
 
 その瞬間、俺の中の何かが引きちぎれた。
 ドクンドクンドクンドクン――!
 鼓動がどんどん早くなっていく。
 この気持ちはまさか、まさか!!
 ドキドキしながら自身の手を見る。
 無意識のうちに、俺の拳は固くグーになっていた。
 間違いない、この気持ちは――、

「殺意だ!!」

 カァァン!

 戦いのコングが心の中で鳴った。

【第一ラウンド】

 ファイ!

「うぉりやぁあああああ!」

 拳はグーのまま、両腕を抱きつくように広げて、挟むように天使の顔面を殴る。

「死ねええええ――!」
 
 が、天使はウナギのようにニュルリと下に動いて拳をかわした。

「シャッターチャンス❤️」

 カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ――!!

 そして、俺のチ○コをドアップで連写した。
 チッ、水を被っても壊れていないのか、どうやらあのカメラは防水機能付きのようだな。

「ならば!」

 グググっと足に力を込めていく。

 あのカメラごと、天使を暴力で壊す!

「今度こそ死ねええええええ――!」

 ムエタイ選手の動きで、天使の顔面とカメラを狙って横から蹴りを入れる!
 だがしかし。

「甘いよ、ジンくん❤️」

 天使はフィギュアスケート選手のように腰を思いっきり後ろに曲げて、俺の蹴りをかわした。

「なにぃ!?」

 そしてバネのように戻り、ポフっと俺の息子へ顔を埋めた。

「えいっ❤️」

 ムギュッッ!!

「ぎゃあああああああああああああああ――!!!!」

 急所を握られた!! 効果は抜群だ!!
 俺の体と精神にそれぞれ4000×2のダメージ。
 俺はその場にうずくまって倒れた。

「あ……が……」

「ジンくんごめんね、でも今が絶好のシャッターチャンス❤️」

 カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ――!!!

「や、やめ……ろ」

 360度ありとあらゆる角度から、天使が俺の体をくまなく撮影した。
 天使は俺の裸写真を222枚手に入れた。
 天使は1919の経験値を貰った。
 天使の変態レベルが194レベルになった。
 天使は新しく『天使の金玉潰しゴールデンボールクラッシャー』を覚えた。
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