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第1章
父と会話
しおりを挟むΩってなんなんだ。
男でも妊娠ができる。フェロモンを出す時期がある。風俗とかそういう人に多いらしい。でも、政治家とかにも最近なってる。俺の周りにはいない。それくらいの知識しかない。
今までは、今なにがしたいか、今どうありたいかなんて気にしていなかった。そしてきっと大学に入って就職を考えるまではそれでもよかったんだろう。
でも、今は違う。少なくとも今とそして2週間後という短な自分について考えなければならない。妊娠や風俗、政治家にについては今でなくとも、発情期のこと、2週間の言い訳、クラスや友人にこのことを公開するかを決めなければ。
「隆一入るぞ。」
父さんが病室に入ってきた。
「ここに荷物置いておくぞ。」
父さんは俺の方に目線を向けず棚に物を置いって行った。
「ありがとう。腹減ったんだけどさ、看護師に聞いたら買ってきてもらえって。夜からはご飯出るらしいけど。」
「そうか。じゃあ売店でなんか買ってくるが、おにぎりでいいか?」
「できればシャケとツナマヨがいい。なかったらなんか適当に飲みもんと一緒に買ってきて。」
「わかった。これを置いたらいくよ。」
そういうと、父さんはすぐに部屋を出て行った。
最近父さんとは挨拶しかしていないけれども、自然と嫌われている気持ちにはならなかった。
でも、今は目を合わさない、会話が少ない。ただそれだけで俺を嫌っているんではないか、気持ち悪いと思われている気がする。
他人が俺を遠ざけたい気持ちでいるのかと、そんな気分になってしまう。
今ここに来ない、母さんも俺なんかには会いたくないのではと。
そうではない。父さんも母さんもそう考えて行動しているわけではないと言い聞かせる。
それでも、自身が惨めで、孤独であるように周りが結託していると心の奥底では結論づいてしまってそれ以外に考えられない。
家族がそっけないのも、今日ラインが少ないのも、看護師が不思議なのも。
布団に入りうずくまる。
今はただ、息を吸って吐くだけの存在でいたいと思った。
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